スーパー耐久シリーズ第7戦(最終戦)『S耐ファイナル富士』は、11月16~17日に富士スピードウェイにおいて65台が参加して4時間のレースが行なわれた。アクシデントのためにガードレールの修復が行なわれたこともあり、2回で合計2時間ほどが中断。荒れたレースをノーミスで走り切った1号車中升 ROOKIE AMG GT3(鵜飼龍太/ジュリアーノ・アレジ/蒲生尚弥/片岡龍也)が今季3勝目を挙げてシリーズ連覇を果たした。
またこの最終戦で、前回確定したST-Zクラスを除く7クラスでチャンピオンが確定した。
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曇天の16日に行なわれた公式予選でポールポジションを獲得したのは、ST-Xクラス(全5台)で逆転タイトルを狙う33号車 Craft-Bamboo Racing Mercedes-AMG GT3(Jeffrey LEE/Joao Paulo de Oliveira/Jayden OJEDA)でフロントローには81号車DAISHIN GT-R GT3(今田信宏/藤波清斗/坂口夏月)が並び、1号車メルセデス、23号車TKRI松永建設AMG GT3(DAISUKE/元嶋佑弥/中山友貴)、31号車 DENSO LEXUS RC F GT3(永井宏明/小高一斗/嵯峨宏紀)が続いた。
レースは晴れ/ドライ、気温22℃の12時29分にスタートした。開始20分も経たない頃、300RでST-3クラスとST-5クラスの車両が絡むクラッシュがあり、FCY(フルコースイエロー)からセーフティカー(SC)が導入されると、このタイミングでST-Xクラスの全車は最初のピットインをしてドライバー交代を済ませた。しかしアウト側ガードレールが破損していたために13時12分に赤旗が掲示されレースは中断となった。
レース再開は1時間以上が経過した14時20分となったが、Aドライバーの運転義務時間は60分から43分に短縮されての再開だった。19周完了でSCが離れバトルが再開すると、81号車GT-Rの今田が33号車のLEEをかわしてクラストップに立ったが、藤波のドライブ中にヘアピン手前で出されていた黄旗区間での追い越しによりドライブスルーのペナルティを受け5位へ順位を落とした。この間に23号車メルセデスの中山がトップに浮上した。
23号車メルセデスはピット出口の信号無視でドライブスルーのペナルティを受けたが何とかトップは守った。さらに81号車も同じ理由でペナルティを受けることになった。15時を過ぎてST-Zクラスの車両がダンロップコーナー手前で単独クラッシュ。FCYからSC、そして今度はイン側のガードレールが破損したためにこの日2回目の赤旗中断となった。
この作業も1時間近くを要し、レースは16時に再開されることになった。2度の赤旗中断のために義務付けられたピット作業の回数は3回から2回に減り、Aドライバーもコントロールラインを2回通過すれば良いと変更されたため、既に2回以上のピット作業を済ませていて給油の心配もない車両は、30分間のスプリントレースとなった。
トップを走行していた31号車RC Fは2回目のピットインで順位を落とし、これで1号車メルセデスがトップに。2位の23号車メルセデスはAドライバーのDAISUKEがドライブしていなかったために終盤にピットイン。これで81号車GT-Rが2位へ、33号車メルセデスが3位へ順位を上げてチェッカー。1号車メルセデスは2戦を欠場しながら5戦中3勝を挙げてシリーズ連覇を果たした。
ST-Zクラス(全13台)はスポット参戦の59号車2W Zoomies x Garage 山口・周南(チアラバノン カチョーン/卜部和久/立川祐路)がS耐初優勝を遂げた。
ST-TCRクラス(全4台)は98号車98号車 Racer ホンダカーズ桶川 CIVIC(KIZUNA/リ ジョンウ/山本聖渚)が今季2勝目を飾りタイトルを確定させた。
ST-1クラス(全1台)は2号車シンティアム アップル KTM(井田太陽/加藤寛規/高橋一穂/吉本大樹)が完走で7連勝を飾った。ST-2クラス(全8台)は95号車SPOON リジカラ CIVIC(山田英二/小出峻/ピストン西沢/三井優介)が初優勝。225号車KTMS GR YARIS(一條憲吾/奥本隼士/平良響)が6位ゴールで2年ぶりにタイトルを奪回した。
ST-3クラスは15号車岡部自動車Z34(前島秀司/長島正明/銘苅翼/元嶋成弥)が連勝し、39号車エアバスターWINMAX RC350 TWS(藤田真哉/伊藤鷹志/水野大/眞田拓海)が2年ぶりにチャンピオンを確定した。ST-4クラス(全7台)は、884号車シェイドレーシング GR86(影山正彦/国本雄資/山田真之亮/鶴田哲平)が富士24時間以来の今季2勝目を挙げた。タイトル争いは終盤に3号車ENDLESS GR86(坂裕之/菅波冬悟/小河諒)をかわして3位へ順位を上げた41号車エアバスターWINMAX GR86 EXEDY(石井宏尚/冨林勇佑/尾崎俊介)がタイトルをつかんだかに見えたが、残り11分で左のフロントホイールが脱落し、3号車GR86がタイトルを奪った。
ST-5クラス(全15台)は、最終盤に17号車DXLアラゴスタNOPRO☆MAZDA2(西澤嗣哲/大谷飛雄/小西岬/野上敏彦)と65号車odula TONE 制動屋 ROADSTER(外園秋一郎/太田達也/黒沼聖那/池田拓馬)の優勝争いが演じられ17号車MAZDA2が1.607秒差で逃げ切り優勝し、逆転タイトルを確定した。またトヨタ、ホンダ、スバル、マツダ、日産5メーカーの開発車両によるST-Qクラス(全8台)は、7台が完走した。
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