アクティブカーズに集うユーザーたちの愛車を紹介
山梨県甲府市にあるアクティブカーズは、日本全国から整備を受けるためにE30をはじめとするヤングタイマーなBMWが集まる、いわば駆け込み寺的存在だ。代表の小川氏はBMW正規ディーラーの工場長を務めていた経験があり、自身もE30 M3所有歴が長いので、オーナー目線で親身になってくれる。こうしたことから、一度整備を依頼した人は、車検整備のたびに甲府を訪れるリピーターとなるのである。そんな小川氏の技術と人柄に魅せられてアクティブカーズに集まるオーナーとその愛車を紹介しよう。
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1987 BMW M3/買い物からサーキットまで普段使いして20年以上
すでに20年以上このM3に乗っている小川一浩さん(※アクティブカーズの小川代表とは別人)だが、ここまでにいろいろと手を入れてきている。そのほとんどはグレードアップのためのもので、たとえばボディカラーはホンダ「NSX」のボディ色をベースに、若干ラメの量を増やしたシルバーとしているし、DTMタイプのリアウイングや、スポーツエボリューションIIのリップスポイラーの装備も、イメージを大きく変えるものとなっている。
さらに、キドニーグリルのフレームはカバーをはめ込むことでカラーチェンジを実現。グリル自体もペイントしているので、モノトーンな雰囲気が強い。サスペンションはアクティブカーズのオリジナル車高調サスキットだ。
インテリアは今となっては珍しい、アルパイン製MDプレーヤーが目立つ。これにはCDチェンジャーも接続されているそうだ。ステアリングはMOMO CORSE、シートは運転席にフルバケのレカロRS-Gを、ナビシートにはこれも懐かしいD&Wをセットしていた。
これまでもっとも大きなトラブルはDME(ECU)がパンクしてしまったことだそうだが、それももう15年ほど前のこと。それからはとくに大きなトラブルもなく、お買い物からサーキット走行まで、ごく普通にこのM3を使っている。元はといえばレースに参戦するためにつくられたモデルであるM3だが、こうやって普段使いができるというのも優れた点なのだ。
2019 フィアット500ツインエア/ファミリーカーは2気筒MTAのフィアット500
アクティブカーズ小川代表の奥さま、美代子さんがファミリーカーとして使っているのが、このフィアット500。1200ccの4気筒エンジンではなく、あえて2気筒900ccターボのツインエアを選んだところに、数奇者の空気を感じる。
トランスミッションはマニュアルではなく2ペダルのMTA。トラブル報告も多いシングルクラッチ式セミオートマだが、美代子さんいわく、シフトチェンジやクラッチの繋がりかたなどに違和感を覚えたことはない、とのこと。おそらく、MT車に乗り慣れていることもあって、シフトチェンジを意識したアクセル操作を積極的におこなっている、というのがいい方向に作用しているのだろう。
不満点として挙げられていたのは、2ドアである、ということ。「2ドアだと後席にお買い物の荷物を積みにくいのがちょっとね」とのことだった。現在燃費は18km/Lで、その点の不満はなし。バタバタバタバタ、と排気音を聴きながら走っていると、いかにもがんばっている感じがするところも、お気に入りのポイントだそうだ。
2012 BMW 523i(F10型)/ベース車の雰囲気を保ちつつスポーティさを強調
E39の5シリーズに載っていた内田丈仁さんがこのF10型523iを購入したのは2014年のことだった。購入直後は特に何もすることはないかな、と思っていたそうだが、車高の高さが気になりアクティブカーズのダウンサスを導入。さらにネットでフロントリップやドアハンドルまわりのメッキパーツ、トランクスポイラーなどを購入し、リアアンダー部やドアミラーカバー、アイラインをカーボン調で統一することで、スポーティな雰囲気を増している。
現状はこの状態で満足しているとのことで、エンジンを含む機能系やインテリアはノーマルのまま。ベース車の雰囲気はそのままにスポーティなキャラを強く見せる、大人なカスタマイズが好感度大だ。
2015 BMW 420i(F32型)/不満点は自分で直していく
「E30M3に乗っていたときからアクティブカーズにはお世話になっていました」という今村義範さんの現在の愛車はF32型の420i。現代のクルマは何もしなくてもいいのでラク、というのがお気に入りのポイントだが、やはりそこは元M3乗りだけあって、気になっていた乗り心地の悪さは、サスペンションをKWのストリートコンフォートに換えることで解決している。またエキゾーストノートの情けなさは、レムスのマフラーで解消。ただ、個人的にはもうちょっと音量があったほうがいい、と思っているそうだ。
そのほか、オーディオのサウンドクオリティはスピーカーをJBL製にすることでそこそこ納得のいくものとし、陽の向きによっては視界に反射光が入ってきてしまうステアリングのメッキ部は、ラッピングをすることで対策。「不満点を自分で直していけば、全体的にはいいクルマだと思います」とF32を評価していた。
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