7月7日、2024年MotoGP第9戦ドイツGPの決勝レースがザクセンリンクで行われ、MotoGPクラスはフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)が優勝を飾った。
今大会において、前戦オランダGPで怪我を負ったアレックス・リンス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)が欠場のため、レミー・ガードナーが代役を務めている。そして、母国GPとなるステファン・ブラドル(HRCテスト・チーム)がワイルドカード参戦している。
小椋藍が連続表彰台獲得【順位結果】2024MotoGP第9戦ドイツGP Moto2 決勝
また、ブラドルにおいては土曜日の予選Q2中に走行ライン上でのスロー走行をし、マルク・マルケス(グレシーニ・レーシングMotoGP)を妨害。そのため、決勝レースでは3グリッド降格ペナルティが科され、最後尾からのスタートとなる。
朝に行われたウォームアップ走行では、バニャイアが最速タイムをマーク。2番手にフランコ・モルビデリ(プリマ・プラマック・レーシング)、3番手にホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)が続き、ドゥカティ勢がトップ5までを占めた。
サマーブレイク前最後となるドイツGP、現地には俳優のキアヌ・リーブスも訪れていたようで、レース終了時にチェッカーフラッグを振る姿も映し出されていた。迎えた決勝レースは、スタート前に分厚い雲が上空を覆い始めていたが、ドライコンディションで開始。タイヤは全ライダーがフロントにハード、リヤにミディアムを選択していた。
まずはマルティンがホールショット奪い、隊列を従える。そして2番手にミゲール・オリベイラ(トラックハウス・レーシング)、3番手にバニャイアが続いた。その後ろではアレックス・マルケス(グレシーニ・レーシングMotoGP)とモルビデリが順位を入れ替えながら、接戦を繰り広げていく。
そんななか、翌周に2番手に浮上したバニャイアは、さらに最終コーナーでも先頭行くマルティンをも捉えてトップへと踊り立つ。先行を許すも、離されまいと喰らいつくマルティンの後ろには、朝のウォームアップ走行で好走を披露したモルビデリが続いていた。
5周目には11コーナーでアレックス・マルケスが4番手へ順位を上げ、オリベイラが5番手に後退。そして、7周目の1コーナーではマルティンがイン側からバニャイアをオーバーテイクし、トップを奪取。続く9周目にはモルビデリが2番手に浮上し、バニャイアが3番手まで順位を下げた。
トップに立ったマルティンは、少しずつチームメイトのマルティンを引き離しにかかる。モルビデリとは0.4秒ほど、その後方バニャイアとは1秒ほどのリードを広げていた。しかし、レースの折り返し15周目、バニャイアがモルビデリを捉えて2番手に再浮上する。
ペースが上がらないモルビデリはアレックス・マルケスに先行を許し、さらに少しずつ順位を上げていたマルク・マルケスにも詰め寄られる展開となった。アレックス・マルケスとバニャイアとのギャップは1秒以上に広がっていたが、トップ2台との差はじわじわと近づきつつあった。
残り10周を切る頃、4番手を走るモルビデリがややオーバーラン。コースへ戻る際にマルク・マルケスが接触され、スクリーンが割れるという事態に。この接触は特に問題とはならなかったが、終盤にマルク・マルケスはエネア・バスティアニーニ(ドゥカティ・レノボ・チーム)に詰められる展開となった。
しかし、残り6周でマルク・マルケスがモルビデリを最終コーナーでパス。すると、バスティアニーニも続けて仕掛けるが、ここはモルビデリが先行し、5番手を維持する。トップは以前としてマルティンがトップ快走を続けていた。
ところが、残り2周でレースが動いた。先頭のマルティンが1コーナーでスリップダウンを喫し、まさかの転倒。チェッカー目前にバニャイアにトップを明け渡す形となった。すると、同じくしてマルク・マルケスがアレックス・マルケスを捉えて2番手に浮上。
そして、バニャイアはそのままトップをチェッカーを受けた。これにより、ランキングが入れ替わり、10ポイント差でポイントリーダに浮上した。そしてマルク・マルケスは、アクシデントを物ともしない走りで終盤に追い上げて2位を獲得。3位にはアレックス・マルケスが続き、マルケス兄弟が揃って表彰台に登壇した。
4位にはバスティアニーニ、5位はモルビデリとドゥカティ勢がトップ5を占めた。フロントロウからスタートし、土曜のスプリントで初のメダルを獲得したオリベイラは6位でフィニッシュした。
日本勢は10位のファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)、15位の中上貴晶(ホンダ・イデミツLCR)がポイントを獲得。ワイルドカード参戦のブラドルは18位、代役参戦のガードナーは20位という結果で終えている。
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