2017年の上海モーターショーでワールドプレミアを飾った新型メルセデス・ベンツ Sクラス(マイナーチェンジ版)の本国発売は2017年7月中ということで、ローンチ直前に詳細情報が公開された。
マルチビームLEDヘッドライトなどで構成される新しいフロントマスクの奥に搭載されている新開発の“直列”6気筒エンジンやV8ツインターボといったパワートレインの進化などは序の口。乗り心地や快適性においても高級車の新基準となる技術を多数採用している。
12.3インチの高精細ディスプレイを2つ並べたコクピットは、まさに先進技術の塊であることをアピールする要素のひとつ。ステアリング上に置かれたタッチセンサーによるスマートフォンライクな操作系を搭載しているのも次世代への提案だ。ステアリングから手を離すことなく、インフォテイメントシステムを操作できるようになった。
そして、なによりも注目したいのが自動運転技術である。新しいSクラスは自律走行に向けて、「インテリジェントドライブ」をレベルアップさせている。
たとえば、ACC機能とステアリングアシスト機能はコーナーやジャンクションに接近したときに、自動的に最適な速度に調整するようになった。初めてナビゲーションデータを使って運転を支援する機能を手に入れたわけだ。
渋滞中の追従クルーズコントロールにおいては、最大30秒の停車が可能になった。そして先行車が動き出すと新しいSクラスは自動的に再スタートを行うという。
交通標識の認識機能も進化した。デジタルロードマップの情報と画像認識により、走行中の道路に設定された速度制限を認識。速度超過について、ディスプレイとサウンドでワーニングを発するようになった。そのほか、横断する歩行者を検知するとドライバーに警告を発するなど事故ゼロに向けた進化を遂げている。
新技術の投入により安全性を大きく進化させたSクラス。ドイツでの車両価格(19%の付加価値税込)は、8万4638.75ユーロ(約1092万円)からとなっている。
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