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スポーツするならポルシェ「718ケイマン」が最高! 必須オプションも伝授

掲載 更新 16
スポーツするならポルシェ「718ケイマン」が最高! 必須オプションも伝授

■ポルシェのラインナップで、ドライビングプレジャーは随一

 クレヨンと名付けられている特別色のグレーは、サフェーサーのようなテクスチュアが特徴的なボディカラーだ。第一印象では地味なカラーリングかと思ったが、独特の艶やかさがあって街中では意外と映える。しっとりとした質感が、ポルシェ「718ケイマン」の滑らかなボディラインを引き立てていた。

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●「718ケイマン」はピュアなスポーツカーだ

 さっそく718ケイマンのドアを開ける。大きく開くのがポルシェらしさだ。本革シートのサイドサポートはあえて低く設定されているし、ルーフもそれなりの高さがあるので、非常に乗り込みやすい。れっきとしたスポーツカーながら、日常的な使い勝手のよさにも十分配慮されているのがポルシェたる所以だ。

 エンジンをかけると迫力ある野太い排気音が響く。300psの2リッター水平対向4気筒ターボエンジンは、ポルシェファミリーのなかでは末弟と呼んでいいだろう。だが、決しておとなしいだけの弟ではない。むしろスポーツカーとしての本質をもっともピュアに追求したモデルといえる。

 718ケイマンのエンジンは非常にレスポンスがいい。大排気量エンジンにはない小気味のよさで、回転上昇フィールもシャープだ。これぞスポーツカーという感じがする。かといって、ただ軽やかなだけではない。水平対向4気筒とは思えないほどの鼓動感もあって、まるでV8のようだ。このあたりは国産のトヨタ「86」やスバル「BRZ」とはかなり味付けが異なり、実に個性的だ。

 高速道路は718ケイマンにとって、かなり気持ちいいステージだ。大排気量モデルではあまりにもパワフルすぎて、高速道路とはいえ思い切りエンジンを回すことはできない。結局のところ低回転域でおとなしくクルージングするしかないのだ。

 だが718ケイマンの排気量は2リッター。料金所からの加速では高回転までキッチリとエンジンを回し切ることができるし、5000-6000rpmのイキのいい回転域を使うことも可能だ。やはりエンジンは回してナンボ、ということを改めて教えてくれる。

 さらにエンジンモードを「ノーマル」、「スポーツ」、「スポーツ+」とスイッチングするたびに、718ケイマンの表情が変わる。「スポーツ+」がもっともエンジンを引っ張れるのでスポーティだ。もちろん排気音もそれなりに大きくなる。だが、ポルシェの大排気量モデルほど極端にキャラクターが変わるわけではない。大排気量のもたらす余裕が、モード切り替えのキモだったことが分かる。

 そもそもモードを切り換えなくても、素の状態で718ケイマンは十分にスポーティなのだ。ドライビングの随所で顔を出すこの「素のよさ」が、718ケイマンの魅力だ。ゴージャスさはポルシェファミリーのハイエンドモデルに譲るが、ドライビングプレジャーは随一といっていいだろう。

 718ケイマンは重心が低く、(ポルシェとしては)軽量コンパクトな水平対向4気筒エンジンを後輪より前のミッドシップに搭載している。もちろんリア駆動だ。

 いわゆるMRは、もっともスポーティとされる駆動方式だ。その恩恵もあって、ハンドリングは軽快そのもの。無駄なロールも抑えられているし、フロントのアンダーステア、リアのオーバステアのバランスも絶妙だ。強大なエンジンパワーに頼っていない分、素直なハンドリングが楽しめる。

●「944」の血統を受け継ぐ「718ケイマン」

 昔話になるが、私がポルシェを強く意識したのはV8エンジンをフロントに搭載した「928」だった。ポルシェらしいステイタスとパフォーマンスを誇るフラッグシップモデルだった。その一方で、当時ハンドリングマシンとして人気を集めていたのが「944」であった。ポルシェらしからぬ直4エンジンの944は、ベストハンドリングマシンと称され、セールス的にも成功した。

 スポーツカーとしての素性のよさという点で、944と718ケイマンは共通しているように私は思う。運動性能を常に重視してきたポルシェにとって、もっともベーシックな718ケイマンこそが、ポルシェの今後を占う重要なモデルだろう。ポルシェがどのように718ケイマンを育てていくか、注目したい。

 さて、718ケイマンは車両価格773万円からと、もっともリーズナブルなポルシェではある。だが、決して安価といえる金額ではない。さらに豊富なオプションをあれこれ装着すると、試乗車のように最終的には1100万円を超えてしまう。これでは素を楽しむスポーツカーとしては本末転倒だ。そこで私なりに「これだけは外せないオプション」を選んでみた。

 豪華なオプションに目移りするが、私が推奨するのは、日本では9月から5月の長きにわたって活躍するシートヒーター(6万円)、絶対に欠かせないオートエアコン(11万円)、もはや長距離ドライブの必需品といえるアダプティブクルーズコントロール(23万円)、そしてコックピットを引き締め見やすい時計も提供してくれるスポーツクロノウォッチ(5万円)の4点だけで十分だ。パフォーマンス系のオプションも魅力的だが、素のよさを楽しむなら不要、といい切ってしまおう。

 これらの4点のオプション価格45万円を車両価格と合わせると818万円。800万円台前半でポルシェのピュアスポーツカーが手に入ると思えば、決して高すぎることはないと思うのだが、いかがだろうか。

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みんなのコメント

16件
  • 実際に買うとなったらセミオーダーみたいな豊富なオプションに、あれもこれも付けたくなるんだろうな。
  • 記事を書いた方素人では無いと思うがオートエアコンを選ばなくてもマニュアルエアコンは標準装備だから必須アイテムでは無い。
    アダプティブクルーズコントロールを付けるなら70万円程するPDKも選ばないといけない。
    スポーツクロノウォッチでは無くスポーツクロノパッケージでこちらは30万円強のオプションだ。5万円で選べるのは時計の色を変えるだけのオプションだろう。

    結局のところ自分自身で新車のポルシェを買おうとした事が無いのだろう。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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