はじめに
text:Wataru Shimizudani(清水谷 渉)9月17日、トヨタはカローラ(セダン)と、そのワゴン版であるカローラ・ツーリングをフル・モデルチェンジするとともに、ハッチバック版のカローラスポーツを一部改良して発売した。
カローラは、1966年に誕生した日本を代表するファミリーカーの1台だ。2019年現在、世界150以上の国と地域で、販売累計は4750万台以上を超えるロングセラーカーとなっている。もちろん、乗用車として生産台数は世界一であり、この記録は今も更新され続けている。
さて、カローラは新型で12代目になるが、2006年に発表された10代目と2013年に発表された11代目(従来型)のセダンに付けられていた「アクシオ」というサブネームは消滅した。
また、ワゴン版は2000年に登場した9代目から11代目(従来型)までは「フィールダー」というサブネームが与えられていたが、新型では「カローラ・ツーリング」に変更された。車名まで変更することで、普通のフル・モデルチェンジとは違うというトヨタの意気込みも感じられてくる。
新型カローラの外観
新型カローラは、TNGAプラットフォームを採用することにより、低重心なシルエットを実現している。前後のホイールフレアが張り出したダイナミックな造形で、ワイドなスタンスを強調した。
フロントまわりでは、ロア・グリルフレームを大型台形とメッシュグリルに統一して、力強くスポーティなデザインを表現している。この顔つきは、セダンやワゴンに先駆けて昨年の夏に日本デビューを果たしているハッチバック版のカローラスポーツと共通のものだ。
ヘッドランプにはLEDを採用し、ラウンドを強めた一文字形状とすることで、スポーティでワイドな顔つきになった。W×Bグレードでは、2連続させたJ字形状のクリアランスランプとデイライトで昼夜を問わず横方向に伸びやかで鮮烈な印象を表現。セダンのリアは水平基調のリア・コンビランプでワイド感を強調している。
新型カローラ・ツーリングの外観
ツーリングのサイドビューは、後方への抜けの良いサイドウインドウ・グラフィックとドアショルダーで伸びやかさを表現した。
また、樹脂バックドアを採用して立体的な造形を実現している。
新型カローラの内装
インテリアでは、インパネを薄型・ワイド化することで開放感を演出している。
部品の合わせや形状・質感の統一など感性品質にこだわり、上質感を表現。またAピラーの細形化と合わせて視界の良さも実現した。
フロントはスポーティシート(W×Bに標準装備)を採用し、座り心地向上と後席のニースペースを確保している。セダンのW×Bのリア・シートバックは6:4分割可倒式を採用した。
新型カローラ・ツーリングの内装
ワゴン版のツーリングはリバーシブルデッキボードを設定(一部のグレードを除く)し、荷室床面の高さを2段階に調節できる。
上段にセットしてリア・シートを倒せば長尺ものの積載に便利なフラットなスペースとなり、下段にセットすれば背の高い荷物の積載が可能となる。
デッキボードの裏面は樹脂製として、タフなユースにも対応し、ワゴンとしての実用性を高めている。
新型カローラのパワートレイン
搭載されるエンジンは、1.8L+モーターのハイブリッド、1.2L直噴ターボ、そして1.8Lバルブマチックの3種類のガソリンエンジン。
ハイブリッドは、98psと14.5kgmを発生する1.8Lエンジンと、72psと16.6kgmを発生するモーターを組み合わせる。駆動方式はFFのほかに4WDも設定され、これはリアに7.2psと5.6kgmを発生するモーターを備える2モーターとなる。ミッションは、いずれも電気式無段変速機だ。カローラスポーツはFFのみとなる。
1.2Lターボは、116psと18.9kgmを発生。セダンとツーリングはFFのみで、ミッションは6速インテリジェントマニュアルミッションのみ。カローラスポーツはFFと4WDが設定されるが、ミッションは10速マニュアルモード付きのCVTだけとなる。
1.8Lのバルブマチックは140psと17.3kgmを発生する。セダンとツーリングのみに設定され、駆動方式はFFのみ、ミッションは7速マニュアルモード付きCVTのみとなる。
日本仕様 ボディサイズは?
いまやグローバルカーとなったカローラだが、新型ではTNGAプラットフォームはそのままに、取り回しの良さなど日本の環境に合わせた日本専用設計としている。
例えば新型カローラ(セダン)のサイズは、全長4495×全幅1745×全高1435mm、ホイールベースは2640mm。
新型カローラ・ツーリングのサイズは、全長4495×全幅1745×全高1460mm、ホイールベースはセダンと同じだ。
ついにカローラも3ナンバー車となり、ワゴン・ボディでは従来型より95mm長く、50mm幅広く、50mm低く、ホイールベースは40mm長い。それでも、ヨーロッパ版カローラワゴンより155mm短く、45mm幅は狭く、ホイールベースは60mm短い(車高は同じ)。
パネルも日本専用
ボディパネルも、セダンではトランクリッド以外の大半、ワゴンではボンネットとバックドア以外の大半が日本専用に開発されている。
ドアミラーを格納したときに出っ張らないような配慮や、狭い場所でも乗り降りしやすいドアの厚みなど、3ナンバーになったことで従来のユーザーから敬遠されないような作り込みは、いかにもトヨタらしいといえるだろう。
新型カローラの装備
安全装備では、自転車や夜間の歩行者検知が可能な最新の予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」を標準装備している。
また、駐車場など低速時に壁や車両を検知し、衝突被害の軽減に寄与するインテリジェントクリアランスソナー(パーキングサポートブレーキ/静止物)や、後方から接近してくる車両を検知し、衝突被害軽減に寄与するリア・クロストラフィックオートブレーキ(パーキングサポートブレーキ/後方接近車両)を設定している。
SRSエアバッグは7つ、全方位コンパティビリティ・ボディ構造で、万が一の衝突安全への対応に貢献している。
ディスプレイオーディオ LINEカーナビも
国内トヨタ・ブランドとして初めてディスプレイオーディオを全車に標準装備し、スマートフォンとの連携が可能になった。ふだんスマートフォンで利用している地図アプリや音楽などをディスプレイで操作・利用が可能となる。
さらにLINEが配信を開始したLINEカーナビというサービスを利用することもできる。
なお、従来どおりの車載用ナビを希望するユーザーには、エントリーナビキットまたはTコネクト・ナビキットの2種類が選択可能になっている。
さらにDCM(車載通信機)も標準装備して、コネクテッドサービスを基本利用料が5年間無料で利用できる。
新型カローラの価格
カローラ(セダン)は、G-X(1.8L/CVT/FF)の193万6000円からハイブリッドW×B(4WD)の294万8000円まで、10グレード。
カローラ・ツーリングは、G-X(1.8L/CVT/FF)の201万3000円からハイブリッドW×B(4WD)の299万7500円まで、10グレード。価格はすべて消費税10%込みの表記となっている。
なお、従来型のカローラアクシオとカローラフィールダーは、設定グレードや一部の装備を見直して販売を継続し、法人ユーザーを含めた幅広いニーズに対応していく。
新型カローラのスペック
・新型カローラ・ハイブリッドW×B(2WD)
価格:275万円(税10%)
全長×全幅×全高:4495×1745×1435mm
ホイールベース:2640mm
ドライブトレイン:1797cc直4+モーター
トランスミッション:電気式無段変速機
エンジン最高出力:98ps/5200rpm
エンジン最大トルク:14.5kgm/3600rpm
モーター最高出力:72ps
モーター最大トルク:16.6kgm
車両重量:1370kg
燃費(WLTC):25.6km/L
・新型カローラ・ツーリング・ハイブリッドW×B(2WD)
価格:279万9500円(税10%)
全長×全幅×全高:4495×1745×1460mm
ホイールベース:2640mm
エンジン:1797cc直4
トランスミッション:CVT
最高出力:140ps/6200rpm
最大トルク:17.3kgm/3900rpm
車両重量:1330kg
燃費(WLTC):14.6km/L
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