試乗車は赤バッジのスポーツポテンシャルを磨いた逸品
スカイラインは、スポーツセダンの象徴的な存在。ボディサイズやマーケットを問わず、いまや世界中でSUVが高い人気を集める中、根強いファンの支持を集め孤軍奮闘している。1964年に開催された第2回日本GPでのポルシェとの激闘に代表されるように、スカイラインは日本のスポーツモデルのパイオニアであり、レジェンド的な存在である。
【最新モデル試乗】究極の「赤バッジ」、スカイラインNISMOは大人の琴線に触れるFRスポーツセダンである!
現行スカイラインは、最高出力に由来する「400R」という名称のハイパフォーマンスグレードを用意している。金看板だった直列6気筒エンジンやGTのグレード名を失っても、スポーティな印象を強く発散するのは、このブランドならではだ。
そんなキャラクターの持ち主を放っておく手はないとばかり、400Rを題材に入念な走りのチューニングを施したスペシャルモデルを、日本屈指のレーシングコンストラクター、NISMOが手がけた。その名もスカイラインNISMO。試乗車は、さらにその上をいく理想の走り味を目指し、吟味を重ねたさまざまなパーツで武装をする、特別な1台である。
機械式LSD&チタンマフラー&スポーツサスは絶品
新たに装着されたパーツは、コスト面などからスカイラインNISMOへの採用が見送られた逸品ばかり。「作動時のノイズや引きずり感を抑えることにとくに留意して開発した」という機械式のLSD(リミテッドスリップデフ/18万5000円)を筆頭に、純正マフラー比で約50%の軽量化を実現しながら全回転域で排気音質にこだわったというスポーツチタンマフラー(49万8000円)が目をひく。
ベース車両が採用する専用アイテムと比較して制動初期のペダルタッチ向上とダストの低減を追求したストリート向けのブレーキパッド、第2世代のスカイラインGT-Rから人気の続く、軽量優先で開発した高剛性・高強度の鍛造1ピース・アルミホイール「LMGT4」を装着。足回りには、減衰力20段階調整式オーリンズ製ダンパーを装備したスポーツサスペンション(46万3000円)が組み込まれた。
パワーユニットはスポーツ走行を想定してスピードリミッターの作動値を変更する、「NISMOスポーツリセッティング」(11万円)が施されている。
「究極のスポーツ・スカイライン」と呼びたくなるモデルで走り始める。まず気分を昂らせてくれるのがチタンマフラーから放たれる快音。通常のチタンマフラーはフィニッシャー周辺が熱で青く変化する特徴があるが、このモデルはその部分にDLCコーティングを施して、あえて色変化が抑制をしているという。
走行時はあいにくの天気。ウェット路面で400psを大きく超えるパワーを後輪だけで路面に伝えるのは難しい状況だった。それでも予想以上のトラクションが得られたのはLSDの採用効果だろう。いまという時代にこうしたストイックな生粋の4ドアスポーツが存在するのはうれしい限りといえる。
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みんなのコメント
本来はこの仕様で出したかったけど予算下りなかった怨念か?
そもそもエアロで誤魔化さずバンパー全部作り変えてる時点で狂ってる
そういうとこ好き
今時、乗り降りで足が当たるサイドステップ有るんですね。w