はじめに
自動車業界における最大の金看板といえるのが、「ハイテクなゼロエミッション車を遍く普及させること」。英国MGの販売部門を率いるダニエル・グレゴリウスは、それを推進している。
もちろん、そんな気取ったコメントは、しばしば各社の重役の口から聞かされることがある。しかし、MGとグレゴリウスには、単なる感情論ではなく、達成可能と思わせるものがある。
英国へ2009年に再上陸したMGモーターUKリミテッドは、中国の国有企業である第メーカー、SAICモーターの傘下にある。最近では、Bセグメントの3とクロスオーバーのZSを導入。いずれも、大方の予想を裏切り販売好調だ。
その要因が攻めの価格設定と優れた実用性、納得のいく装備内容。低品質のプラスティックが用いられ、競合モデルに見られるような快適装備のいくつかが欠如していても、それに目をつぶって購入しようと思わせるだけのものがあるのだ。たしかに万人向けとはいえないが、これで十分というユーザーが少なくないのもまた事実ということだろう。
普通のクルマならそれでいいのだが、EVはご存知の通り生産コストが高い。そのツケはユーザーに回ってくる。充電インフラの進まない整備とともに、高い価格はEVが普及しない要因となっている。それこそ、このZS EVの付け込みどころだ。
車両価格は2万4995ポンド(約337万円)からで、期間限定で2万1995ポンド(約297万円)からという特別オファーも用意されるこのゼロエミッションのクロスオーバーは、このクラスでもっとも買いやすい電動自動車だ。
そして、MGは大方の予想を裏切り、この分野で先駆的な試みを実行に移そうとしている。2021年までに、さらに2車種の電動パワートレインを持つ主流モデルと、電動スポーツカーを投入するのだ。英国での再出発を期そうというブランドとしては、なかなかに野心的でエキサイティングなプランだ。
それはともかく、ZS EVの航続距離はあまりに短い。ロードテストでいい点を取るには、安価なだけではなく、高いオーナー満足度を提供できなくてはならない。はたして、古豪ブランド再起の可能性を、このクルマは感じさせてくれるのだろうか。
意匠と技術 ★★★★★★★☆☆☆
自動車業界に押し寄せるエンジニアリング合理化の波、その実例にまたひとつ加わった。ZS EVには、コストカットの痕跡が見て取れる。その中国製プラットフォームは、あらかじめ電動化への対応が織り込まれてはいるが、内燃エンジン搭載モデルと共有しているのだ。
フロアに敷き詰められているバッテリーは、44.5kWhのリチウムイオン。温度上昇を抑えて航続距離の減少を防ぐため水冷式とされ、実質的に利用できるキャパシティは42kWhだ。
一般的にエンジンルームと呼ばれる鼻先の空間には、143psの同期電動モーターが搭載される。現在のZSのラインナップでは、これがもっともパワフルなパワートレインだ。
日産ジュークやヒュンダイ・コナと競合する小型クロスオーバーとしては、4WDが用意されていなくても驚くには値しない。それはZSの全仕様にいえることだが、EV版に限っては回生ブレーキのレベル変更と走行モードの3段階切り替え機能が備わる。
そのほかの構造は、このセグメントにありふれたもので、EVでもエンジン車でも、目新しい要素は見当たらない。ステアリングは電動アシスト式で、サスペンションはフロントがマクファーソンストラット、リアがトーションビーム。シャシーはスティール素材のモノコックだ。
かなり大きなバッテリーを積むことの多い電動SUVの基準からすれば、ZSの車重は比較的軽い。MGの発表値は1534kgで、テスト車の実測値もそれにかなり近い。
おそらく、もっと重く、価格も高かったなら、より大きなパワーソースの恩恵を受けられたはずだ。WLTP混合モードの航続距離は262kmで、480km近いテスト値を謳うキアe-ニロをはじめとするこのセグメントのライバルたちに及ばない。
いっぽう、充電の特性は2019年時点の当たり前なレベルで、グリル部にCCSとタイプ2のポートを備える。50kW急速充電器なら、30分ほどで160km程度走れる電力をチャージできる。だが、キアなどでは使用できる100kW充電には未対応だ。
内装 ★★★★★★☆☆☆☆
MG ZSは、スタイリッシュなクロスオーバースタイルにした弊害の見当たらないクルマだ。外観はとくに大きくはないのだが、いくつかのライバルを凌ぐキャビンの広さを備える。
大人4人が比較的快適に過ごせる、十分以上の広さがある室内は、同乗者と意図せぬ接触を強いられることはない。後席レッグルームの実測値は730mmと立派なもので、ヘッドルームも910mm確保されている。
これは広さが足りないとヒュンダイ・コナと比較して、前者は70mm上回るが、後者は10mm届かないといった数値。逆に広かったeニロには、ほんのわずか及ばない程度だ。
荷室は、このクラスの水準に照らせば上々だ。通常時の容量は、ZSの標準モデルより22L多い470Lで、キアを19L、ヒュンダイを138Lも上回っている。
高さを変えられる荷室フロアは、その下に充電ケーブルを収められる小さな収納スペースが備わる。また、左右ホイールアーチの後方には、それぞれ収納に役立つ窪みが設けられる。キャビンにも、便利なストレージが用意されている。
純粋な実用性に関しては、このMGは強みを見せるが、ヴィジュアルや手触りといった質感では、とてもクラスのベンチマークになれるものではない。
一見すると、艶のあるブラックとクローム風の仕上げを組み合わせたプラスティックの表面処理は魅力的なのだが、しっかりと観察すると、装備類や組み付けには、とくにソリッドさが感じられないのだ。
MGのインテリアトリムのほとんどは、十分きれいに仕上げられているように見えるが、きしみ音を排除できてはいない。しかも、スイッチ類の多くはタッチがあまりよくない。
たしかに、ドライバーの手が届く範囲内の生産管理はおおむねよくできているが、どうにも硬くプラスティッキーな作りはヒュンダイやキアのレベルに達していない。ちなみに、それらの比較対象はいずれも、質感面でこのクラスのベンチマークになれるようなものではない。
この明らかなチープさも、価格を考えれば看過できる部分がある。しかし、すべて許せるというわけではない。
走り ★★★★★★★☆☆☆
このクルマはとりあえず、ほとんどのひとびとが手頃だと思うような価格帯としては、ファミリーユースに適した、EVらしく使いやすい走りに徹している。そして賛否あるだろうが、MGはその分野の核心をついた最初のメーカーとなった。
しかし、動力性能やブレーキ性能、扱いやすさや走らせる喜びという点では、これといって注目するところがないのもたしかだ。そのパフォーマンスに、キアeニロのような勢いは見られない。
とはいえ、11月の寒い朝でも、0-97km/hはかろうじて9秒を切り、48-113km/hは8秒をマークする。180psの1.5Lターボを積むフォード・フォーカスと同等の速さだ。
今回のコンディションでは、35.9kg-mのトルクを前輪のみで路面へ伝達するのにやや苦戦したが、これは予想通りだ。
電子制御のトラクションコントロールは繊細さが多少足りず、競合するEVのなかでは出来のいい方ではない。トルクと格闘してホイールスピンさせないようにするのが精一杯。ほかのEVなら、トラクションを緻密にコントロールできるものもあるのだが。
もちろん、スロットルを少し戻せば、EVならではの強みを活かすことは簡単だ。スロットルレスポンスはこの上なくリニア。ペダルを踏んだ途端に動き出すというわけではないが、明らかにEVに見られることのある過敏さを避けるようチューニングされている。
32km/hから80km/hまでは、かなり力強くペースを上げていくが、制限速度に近づくにつれ勢いが弱まってくる。それでも、高速道路での追い越しを素早く行うには十分だ。
走行モードとエネルギー回生の程度はそれぞれ3段階で、センターコンソール前方のロッカースイッチで選択する。エコ走行モードは、今回のテストでは、経済性はそれほど高まらない割に走りがかなり鈍くなったので、これはおすすめしない。
エネルギー回生セッティングは、少なくとも効果的なコースティング走行と、ワンペダル運転を可能にしてくれる。どちらもなかなか悪くない。ところがブレーキペダルは、エネルギー回生中にブレーキングした時のタッチを明確に伝えるチューニングができていない。
使い勝手 ★★★★★★☆☆☆☆
インフォテインメント
ディスプレイの鮮明さに関しては、MGのインフォテイメントシステムは称賛に値する。ヴィジュアルについては、スマホやタブレットのほうがよくできたものを見つけられる。
残念なのは、あくまで実用一辺倒で、ドラマティックな要素がないことだ。OSはすぐに操作に慣れることができるものの、反応は遅く、操作していないときにははっきりしているグラフィックの滑らかさもほとんど消えてしまう。
それでも純正ナビにいったん目的地をインプットし、デジタルラジオの選曲を終えてしまえば、そこそこのスムースさを取り戻す。Apple CarPlayとAndroid Autoも、頻繁にメニューを切り替えたりしない限りは滑らかに動く。
音質は、この価格帯としては良好。複数設置されたUSBポートは、同時に複数のデバイスを充電できる。
燈火類
ハロゲンのプロジェクターとLEDのデイタイムライトが標準装備し、上級グレードには自動原稿機能が追加される。明るくて照射範囲は広く、自動調整の作動ぶりも上々だ。
ステアリングとペダル
ペダル配置は良好だが、この価格にしてもステアリングコラムのテレスコピック調整はもっときちんとしてほしかった。
操舵/安定性 ★★★★★☆☆☆☆☆
ヒュンダイ・コナ・エレクトリックは、比較的ホイールベースが短いプラットフォームに重たいウエイトを積んだことによる困難が際立っていた。隠そうとしても、追加重量を制御下に置くのは難しい。
低かろうが、ホイールベース内に収めようが、重量は重量だ。結局のところ、運動性に妥協を強いる要因となる。
同様にホイールベースが短く、コナのマルチリンクより原始的なトーションビームをリアサスペンションに用いるZSも、同じ問題を抱えている。速度を上げ、より路面変化の多いカントリーロードに入ると、上下のボディコントロールの不足が露呈する。
オンロードでのフィールは、両車で異なっている。コナは断固として直立気味で、スプリングが効き過ぎ、グリップが不足している。いっぽうのZSは、低速ではソフトで快適だが、速度を上げると制御が効きにくい。
ダンパーが縮んだ際の下向きの動きはダルく、クッションや調整が効いたものではない。そこからダンパーが底突きし、伸びる際には振動が発生する。
コーナーでは、扱いやすさも俊敏さも特に感じられない。柔らかいセッティングと増えた重量は、速いコーナリングで大きなロールを感じさせ、前輪グリップの余力の少なさが走りのスポーティさを失わせる。
コーナー中盤に隆起があると、小さからぬ衝撃やふらつきが生まれる。電子制御のスタビリティデバイスは、すぐに介入するがぎこちない。
このクルマのほどほどな速さのステアリングは、少なくともそこそこレスポンスがいいだけに残念だ。そうはいっても、適切に安心感を与えてくれる手応えには欠け、軽すぎて接地感を手元に伝えてくれない。
スポーツモードに切り替えると手応えが重くはなるものの、エンスー心を満足させるような一体感を求めようという気はすぐに失せるような程度のものだ。
快適性/静粛性 ★★★★★★★☆☆☆
現在のEVでも、10年ほど前に登場したごく初期のものがわれわれに教えたのは、静かな電気モーターを積んだことで、NVH担当エンジニアの仕事がむしろ増えるということだった。エンジンの音や振動がなくなったことで、今までは二の次とされていたものへの対策が重要になったからだ。
ZS EVは、そんな初期のEVの苦労を偲ばせる。このクルマのキャビンは遮音も制振も平均レベルで、電気モーターはほとんどノイズレスだが、48km/hでも80km/hでも、ロードノイズや風切り音、背景騒音が、フォード・フォーカスの1.5Lエンジン車を数dB上回る。
これをとくに洗練されたクルマと呼ぶことははばかられる。といって、洗練されていないクルマだというほどでもない。
また、ほとんどの場合で、このクルマは快適だと思うはずだ。シートはソフトで、形状がよく、クッションも効いている。乗り心地はほどよく柔らかで、大きくなだらかな凹凸を越えたり、市街地を走ったりしている間は、うまく吸収しているように感じられる。
ダンピングはやや甘すぎる。そのため、きつい突起を超える際には、前後アクスルから出る衝撃や打撃音を抑えきれないことがある。また、ときとしてプライマリーライドが急に揺らぐこともある。
購入と維持 ★★★★★★☆☆☆☆
電動車向け補助金を受ければ2万5000ポンド(約338万円)を切る価格から買えて、しかもMGが3000ポンド(約40万円)のディスカウントを実施している。
たとえば、廉価グレードのエキサイトで4年の個人リースを契約すれば、月々の支払いは250ポンド(約3.4万円)程度。ランニングコストの低さも考えれば、なかなか合理的な選択だ。
もっとも、ただそれだけのことだともいえる。航続距離はあまりにも短い。かなり寒いコンディションで見せたエネルギー効率の最高値は5km/kWhに過ぎず、ツーリング走行での航続距離は210km弱となる計算だ。現実的な走りでは180km弱まで落ち込む。
過去のテストを振り返れば、40kWhの日産リーフには実用に足る差をつけられており、50kWhの新型ルノー・ゾエではさらに差が広がる。
日々の足として使うなら、180km程度の航続距離は致命的とはいえないが、5年以上前の同価格帯のEVなら仕方ないというレベルでもある。一充電あたりの航続距離がEVの使い勝手を左右する以上、そこにはこだわらないわけにいかないだろう。
スペック
レイアウト
新設計EVの例に漏れず、バッテリーは前後アクスル間のフロアに敷き詰められる。モーターはフロントにマウントされて前輪を駆動する。
サスペンションはフロントがマクファーソンストラット、リアがトーションビーム。前後重量配分は58:42だ。
パワートレイン
駆動方式:フロント横置き前輪駆動
形式:交流同期電動機、394V
最高出力:143ps/3500rpm
最大トルク:35.9kg-m/500rpm
許容回転数:10000rpm
バッテリー:水冷リチウムイオン、44.5kWh
(ネット値:42kWh)
馬力荷重比:93ps/t
トルク荷重比:23.4kg-m/t
ボディ/シャシー
全長:4314mm
ホイールベース:2579mm
オーバーハング(前):-mm
オーバーハング(後):-mm
全幅(ミラー含む):2030mm
全幅(両ドア開き):3640mm
全高:1644mm
全高:(リアゲート開き):2020mm
足元長さ(前):最大1090mm
足元長さ(後):最大730mm
座面~天井(前):最大970mm
座面~天井(後):最大910mm
積載容量:470L
構造:スティールモノコック
車両重量:1534kg(公称値)/1556kg(実測値)
抗力係数:0.35
ホイール前/後:7.0Jx17
タイヤ前/後:215/50R17 91W
ミシュラン・プライマシー3ST
スペアタイヤ:パンク修理キット
変速機
形式:1速ダイレクト駆動
ギア比/1000rpm時車速〈km/h〉
ファイナル:3.5:1
最終減速比:7.761:1
電力消費率
AUTOCAR実測値:消費率
総平均:4.3km/kWh
ツーリング:5.0 km/kWh
動力性能計測時:3.1km/kWh
メーカー公表値:消費率
低速(市街地):9.3km/ kWh
中速(郊外):8.7km/ kWh
高速(高速道路):7.1km/ kWh
超高速:6.4km/ kWh
混合:6.3km/ kWh
現実的な航続距離:182km
CO2排出量:0g/km
サスペンション
前:マクファーソンストラット/コイルスプリング、スタビライザー
後:トーションビーム/コイルスプリング
ステアリング
形式:電動、ラック&ピニオン
ロック・トゥ・ロック:2.5回転
最小回転直径:11.2m
ブレーキ
前:300mm通気冷却式ディスク
後:280mmディスク
静粛性
アイドリング:-dB
全開・145km/h時:73dB
48km/h走行時:60dB
80km/h走行時:64dB
113km/h走行時:68dB
安全装備
ABS/EBD/ESP/EBA/AEB/LKA/BSD/RCTA
Euro N CAP:5つ星(2017年、1.0T)
乗員保護性能:成人71%/子供51%
歩行者保護性能:59%
安全補助装置性能:29%
発進加速
テスト条件:湿潤路面/気温8℃
0-30マイル/時(48km/h):3.7秒
0-40(64):4.9秒
0-50(80):6.7秒
0-60(97):8.9秒
0-70(113):11.7秒
0-80(129):15.4秒
0-90(145):20.9秒
0-402m発進加速:17.2秒(到達速度:133.4km/h)
0-1000m発進加速:-秒(到達速度:-km/h)
ライバルの発進加速ライバルの発進加速
ヒュンダイ・コナ・エレクトリック64kWhプレミアムSE
テスト条件:乾燥路面/気温19℃
0-30マイル/時(48km/h):3.0秒
0-40(64):4.1秒
0-50(80):5.3秒
0-60(97):6.7秒
0-70(113):8.8秒
0-80(129):11.1秒
0-90(145):13.9秒
0-402m発進加速:15.4秒(到達速度:153.0km/h)
0-1000m発進加速:-秒(到達速度:-km/h)
中間加速
20-40mph(32-64km/h):2.5秒
30-50(48-80):3.0秒
40-60(64-97):4.0秒
50-70(80-113): 5.2秒
60-80(97-129):6.9秒
70-90(113-145):9.3秒
制動距離
テスト条件:湿潤路面/気温8℃
30-0マイル/時(48km/h):11.5m
50-0マイル/時(64km/h):31.9m
70-0マイル/時(80km/h):62.7m
60-0マイル/時(97km/h)制動時間:3.60秒
ライバルの制動距離ヒュンダイ・コナ・エレクトリック64kWhプレミアムSE
テスト条件:乾燥路面/気温19℃
30-0マイル/時(48km/h):9.3m
50-0マイル/時(64km/h):25.5m
70-0マイル/時(80km/h):49.9m
結論 ★★★★★★☆☆☆☆
思うに、MGがZS EVを2010年代に発売していたなら、一目置かれる存在になっていたはずだ。どう見ても、これはかなり手頃な価格で、実用性にも秀でたEVだ。パワートレインのパフォーマンスもドライバビリティも十分納得できるレベルにある。
しかし、現在の安価なEVとしては、やや出遅れた印象だ。現実的な使い方で180km程度の航続距離は最大の障害で、同じような価格帯のライバルに少なからぬ差をつけられている。
乗り心地は、ときとして締まりのないところを見せる。元気のないハンドリングや、しばしばイラ立ちを覚える安全デバイスも加わるとあっては、好意的には受け止められないだろう。
MGは、安さ重視のユーザーを新規開拓することはできるかもしれない。とはいえ、実用面の限界ゆえに、EV市場の成長につれてすぐに時代遅れなものとなってしまうはずだ。
ZS EVには、今のところは価格面での競争力がある。だが、それを維持するには、もっと長い航続距離が必要だろう。
担当テスターのアドバイス
マット・ソーンダーストランスミッショントンネル上に配したロッカースイッチは、エネルギー回生のセッティング調整をするのに、ひと揃いのパドルと同じくらい使えなくてはならないのに、そういうわけにはいかなかった。一度入れたモードのまま変更しないで終わることが多いのだ。
ステアリングホイール周りにパドルタイプのスイッチがあれば、きついコーナーでダウンシフトをするように操作して、エンジンブレーキの効きを強くすることができるのだが。
サイモン・デイヴィスNVHに見られる奇妙な点は、ボディ剛性に怪しいところがあるのを示唆している。一般的なコーナリング程度の負荷がかかってもきしみ音が発生したが、新車でそんな経験をしたことはこれまでなかった。
オプション追加のアドバイス
もっともコストパフォーマンスがいいのは、より安価なエキサイト仕様だ。はっきりいって、エクスクルーシブ仕様に装備される多数のアクティブセーフティデバイスは、手に入れる価値のないものばかり。シートヒーターも選択できないのだけはつらいが。
改善してほしいポイント
・アクティブセーフティシステムの選別を。
・航続距離が足りない。転がり抵抗の削減も必要だが、バッテリー容量の拡大こそが急務だ。
・回生ブレーキの改善と再調整を。スイッチオフも、さらに強い回生も可能にするべきだ。またブレーキペダルも、実際のブレーキとの協調がもっとしやすくないと困る。
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みんなのコメント
メーカーのバッジを取ったら何のメーカーのクルマか
全然分からないだろうね。
てっきりSAABみたいに消えたのかと思っていた。TFやZTが懐かしい。