「C5 X」 モデル名の意味は?
8月29日。シトロエン日本法人が、「シトロエンC5 X」を発表した。
【画像】大きなシトロエン復活!「C5 X」【じっくり見る】 全81枚
「C6」の生産終了とともに途絶えていたフラッグシップのポジションに、新しいボディタイプの新型車がやってきたのだ。
このモデルの登場は、伝統的なDセグメントのカテゴリーに、シトロエンが復活したことを意味している。
日本発表会に登壇したステランティス ジャパンのポンタス・ヘグストロム社長は、「車名の“X”は、BX、CX、XMなど、世界中で熱狂的なファンを生んだ、過去の輝かしいシトロエンのビッグモデルの血統」を意識したものと紹介。
また「C5」については、このブランドのトップレンジであることを示すもので、「X」には、セダン、ステーションワゴン、SUVという3つの要素をクロスオーバーさせた独創のスタイリングという意味もあるという。
C5 Xの登場により、Bセグメント~Dセグメントまで、7車種のフルラインを揃えたことになるシトロエン車。
技術面の注目は、新開発のアドバンスト・コンフォート・アクティブサスペンションと、プラグイン・ハイブリッド仕様の存在だろう。
新たな“魔法の絨毯”と電動パワートレインを手に入れたフラッグシップは、どんなクルマなのだろうか? その概要を確認していこう。
全高1.5m未満 サイズ/デザイン
シトロエンC5 Xのボディサイズは、全長4805×全幅1865×全高1490mmという堂々たるもの。ホイールベースは2785mm。
セダンのもつエレガンス。ステーションワゴンの実用性。そしてSUVの力強さ。
この3つの要素を独創的に組み合わせた外観は、前面にV字シェイプのライティングシグニチャーを配し、ボトム部をクローム処理したことによって風格のある佇まいに。
ボンネットと車体側面に刻まれたキャラクターライン、大径ホイールと漆黒のホイールアーチがダイナミックな印象を与えている。
とりわけ個性的なリアビューは、テールゲートの上部、中ほどにスポイラーが備わる大胆な造形。
奇抜な意匠のコンビネーションランプだが、それがサイドまで回り込むことで、リアセクションのグラマラスな美しさを引き立てている。
インテリアも覗いてみよう。
やわらかシート&ワゴンの実用性
C5 Xの流麗なフォルムの中には、大人5人が快適に過ごせるスペースが存在している。
広いガラスエリアに囲まれた明るいキャビンは、水平基調のダッシュボードと、フロントドアまで回り込むウッド調パネルがゆとりある空間を演出。
ダッシュボード中央には、高精細12インチ・タッチスクリーンが備わる。
そして、リアクォーターにもウインドウが設けられたことで、360度のガラスエリアを実現した。
静粛性も、コンフォタブルを信条とする現代のシトロエンの代表的な機能の1つ。複層構造のラミネーテッドガラスを採用し(内燃仕様の上位グレード「シャイン・パック」に標準装備)、外部からのノイズを最小限に抑える。
シートは、独自のアドバンスト・コンフォートシートを採用。
ベースに低反発の高密度ウレタンを使用し、表層部に15mmの厚さのある、やわらかなスポンジを挟む手法を用いた。この構造が生み出す姿勢保持性・コンフォート性能は、リビングルームでくつろいでいるような座り心地を実現する。
トランクは、寸法・機能の面でステーションワゴンの使い勝手を念頭に設計。
フラットなフロア、低めで広い開口部により通常時で545L、リアシートを倒すと最大1640Lという積載性能は、荷物の多い趣味を持つユーザーには嬉しいところ。
ハンズフリー電動テールゲート、スーツケースの出し入れ時に重宝するフロアレールなども含めて、実用性の高さもC5 Xの魅力となっている。
進化版「魔法の絨毯」 最低地上高は?
車体構造は、ステランティス・グループのEMP2プラットフォーム。
2785mmのロングホイールベースにより、とくに後席のニースペースを、先代にあたる「C5セダン」から66mm拡大。車内に一度入ってみれば、足元が広いと分かる空間が確保されている。
足回りは、“魔法の絨毯”と形容されるシトロエン独自のハイドロニューマチックサスペンションの流れをくむ「プログレッシブ・ハイドローリック・クッション(PHC)」を全車に標準装備。
ショックアブソーバー内にセカンダリーダンパーを組み込むことで、従来のシステムでは吸収しきれなかったショックを抑制し、フラットライドを実現する。
そして、プラグイン・ハイブリッド仕様には、それをさらに進化させ、走行モードに応じてダンパー内の油圧を可変制御する「アドバンスト・コンフォート・アクティブ・サスペンション」を初採用。これが、進化した魔法の絨毯である。
4つのモードを選べるこのサスペンションは、まるで“路面を飛んでいるかのような”フィーリングにするため、走行中のダンピングを弱めるとともに、コーナリングにも対応。
速度域・路面状況に応じて柔軟なダンピング調整が可能となり、フラッグシップにふさわしい極上の乗り心地を実現する。
またSUVらしさという点では、直径720mmの大径タイヤを履いたことで、165mmの最低地上高を確保している。
ガソリンか、PHEVか 充電時間は?
C5 Xのパワートレインは2種類。「1.6L PHEV」仕様と「1.6Lガソリン」仕様が用意された。
PHEV仕様は、ガソリン・エンジンの存在により、バッテリー残量を気にすることなく長距離ドライブを楽しめる。
エンジン形式は、1.6L 直4ターボ(180ps/25.5kg-m)。これにフロントモーター(110ps/32.6kg-m)を組み合わせ、システムトータルで225ps/36.7kg-m(本社公表値)を発揮。
PHEV専用の電動対応型8速ATである「e-EAT8」を搭載するほか、トルクコンバーターに代わる湿式多板クラッチにより、エンジンとモーターのスムーズな動力伝達で前輪を駆動する。
バッテリーは、12.4kWhのリチウム・イオンバッテリーをリアトランク下部に積む。EV走行可能距離は65kmで、平均的な1日あたりの走行距離をカバー。
充電時間の目安は、普通充電器(200V 3kW)で約5h 、ウォールボックスタイプ(200V 6kW)で約2.5hだ。
ドライブモードは、モーター走行する「エレクトリックモード」、エンジンとモーターを活用する「ハイブリッドモード」、乗り心地を重視した「コンフォートモード」、高出力の走りを楽しむ「スポーツモード」の4つ。
前述のアドバンスト・コンフォート・アクティブ・サスペンションは、PHEV仕様のドライブモードに連動して乗り心地を調整する。
また、住宅街などでEV走行をするために、エンジン走行で発電した電力を蓄電する「e-SAVE」機能を新搭載した。
なおガソリン仕様は、180ps/25.5kg-mのピュアテック1.6L直4エンジンと、8速オートマティックの組み合わせだ。
ADAS/装備/音声操作について
装備面では、新世代インフォテインメント・システム「マイ・シトロエン・ドライブ・プラス」がブランド初採用に。
インパネに12インチ・タッチスクリーンを採用したシステムで、スマートフォンのように指先だけで操作でき、複数の情報を同時表示させるウィジェットにも対応。
また、コネクテッド・ナビを標準装備しており、リアルタイム交通情報を活用したルート検索・案内が可能。さらに音声認識システムを搭載し、呼びかけることでシステムを起動させられる。
目的地、エアコンの温度設定、ラジオ局の選択、ハンズフリー通話、天気予報などを、音声で作動・変更・停止できるわけだ。ミラースクリーン機能により、Apple CarPlay/ Android Auto ともシームレスにつなげられる。
また、運転に必要な情報をフロントウインドウに投影するエクステンデット・ヘッドアップディスプレイを初採用。
ADAS機能では、全モデルに最新のセーフティ&ドライバーアシストを搭載。
ACCには、走行ポジションを維持するレーンポジショニング・アシストと、渋滞時の停止・再発進を自動で行うトラフィックジャム・アシスト機能を統合。
リアバンパーのコーナーにはレーダーを配備し、後方からの接近車両を検知した際にドアミラーのLEDを点灯。従来のソナーをレーダーに置き換えたことで、検知範囲は最大75mにまで拡大した。
また、後退時には死角から接近する車両・歩行者を検知して警告するリア・クロストラフィック・アラートなどの新機能を備える。
価格/発売日
日本市場におけるシトロエンC5 Xの発売日は2022年10月1日。
価格は下記の通りとなっている。
PHEV仕様は、価格表でみるとシャイン・パックの106万円高だが、その差は「補助金やエコカー減税により、実質40万円程度にまで縮む」という。
なお、シャイン・パック以上には、サンシェード付きのスライディング・ガラスサンルーフを装備。また、フロントシートは、空気圧で腰部をサポートするマルチポイント・ランバーサポート付きの電動シート(前後/高さ/バックレスト角度調整)に加え、シートヒーターとベンチレーションを備える。
さらに運転席には、乗車時にシートを自動的に後退させ、スムーズな乗車をサポートするウェルカム・ファンクションも搭載した。
C5 Xシャイン(受注生産):484万円
C5 Xシャイン・パック:530万円
C5 Xプラグインハイブリッド:636万円
C5 Xプラグインハイブリッド スペック
車両価格:636万円
全長×全幅×全高:4805×1865×1490mm
ホイールベース:2785mm
車両重量:1790kg
パワートレイン:1598cc直4ターボ+モーター
最高出力(エンジン):180ps/6000rpm
最大トルク(エンジン):25.5kg-m/1750rpm
最高出力(前モーター):81ps/2500rpm
最大トルク(前モーター):32.6kg-m/500-2500rpm
ギアボックス:8速オートマティック
駆動方式:前輪駆動
燃費(WLTC):17.3km/L
EV走行可能距離:65km
乗車定員:5名
タイヤサイズ:205/55R19
最低地上高:165mm
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みんなのコメント
日本でも発売するのを知って、クラウンは発売は未だなのに発表だけ早めるという前例の無い事をしたのかな?
メンテとかを考えなければ、シトロエンだよね。