現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ちょっとハズしたクルマが実はカッコイイ!? 定番ではない本格4WD車5選

ここから本文です

ちょっとハズしたクルマが実はカッコイイ!? 定番ではない本格4WD車5選

掲載 更新
ちょっとハズしたクルマが実はカッコイイ!? 定番ではない本格4WD車5選

■売れ筋だけじゃない!? ちょっとハズしたクロカン4WDを振り返る

 1990年代の初頭に起こった「RVブーム」では、本格的なクロスカントリー4WD車(以下、クロカン4WD)がいまのSUVの比ではないくらい売れて、各メーカーがこぞってクロカン4WDを発売しました。

ブラジル製ジムニーがヤバいほどカッコイイ! ユニークな南米モデル5選

 そのブームを支えたのが、三菱「パジェロ」やトヨタ「ランドクルーザー」、日産「テラノ」などです。

 一方、クロカン4WDのなかには、上記の定番モデル以外にも数多く存在。そこで、王道ではないユニークなクロカン4WD車を、5車種ピックアップして紹介します。

●スズキ「エスクード」

 1988年にデビューしたスズキのクロカン4WD「エスクード」は、コンパクトサイズながら直線基調のデザインが力強さを表現し、高く評価されました。

 高い悪路走破性を持ちながらも乗用車的な内装デザインとすることで、シティユースでも使い勝手が良く、国内外で人気を獲得します。

 そして、1997年にモデルチェンジされた2代目は、ボディサイズが大きくなるとともに、初代のシャープなイメージを捨て、丸みを帯びたデザインに一新されます。

 しかし、使い勝手は向上したものの、デザインについての評価は先代を超えられず、2000年にはフロントフェイスが変更されるなどのテコ入れがおこなわれましたが、初代ほどの人気は獲得できませんでした。

 一方で、初代から継承するラダーフレームとし、搭載されたエンジンはガソリンが1.6リッターと2リッター直列4気筒、2.5リッターV型6気筒、ほかに2リッター直列4気筒ディーゼルが用意されるなど、さまざまなニーズに応えるクロカン4WDとしての資質は保たれていました。

●三菱「チャレンジャー」

 三菱はRVブームでパジェロが大ヒットしたことで、さらにラインナップの拡充の一手として、1996年に2代目パジェロのコンポーネントを流用した新型SUV「チャレンジャー」を発売します。

 外観はステーションワゴンタイプのみで、ワイルドさを前面に出したパジェロに対して都会的な印象です。

 搭載されたエンジンは3リッターV型6気筒ガソリンに加え、2.8リッターと2.5リッターの直列4気筒ディーゼルターボの3種類が設定され、駆動方式は全グレードとも4WDを採用。

 上位グレードは4種類の走行モードを状況に応じて使い分けられる三菱独自のスーパーセレクト4WDで、そのほかはパートタイム4WDとなっています。

 その後、マイナーチェンジでガソリン直噴エンジン「GDI」が搭載され、フロントフェイスのデザインの刷新などがおこなわれましたが、パジェロほどのヒットとはならず、2001年に販売を終了。

 なお、海外では継続して販売され、現在も「パジェロスポーツ」の名で新型が高い人気を誇っています。

●日産「ミストラル」

 かつて日産のクロカン4WDは、フラッグシップの「サファリ」、ミドルクラスの「テラノ」、そして、ピックアップトラックの「ダットサントラック」のラインナップで、RVブームではどれもヒット作になっています。

 このラインナップに加え、1994年にスペイン工場で生産する「ミストラル」を輸入し、販売を開始します。

 ミストラルのシャシはテラノのものが流用され、当初はロングボディ3列シートの5ドアのみの設定でしたが、後に3ドアのショートボディを追加。

 外観は無骨な印象のテラノに比べ、スタイリッシュに仕立てられ、欧州が主なマーケットだったため直進安定性が高く、オンロードでの性能を重視した足まわりのセッティングという特徴があります。

 エンジンは2.7リッター直列4気筒OHVディーゼルターボと4速ATの組み合わせのみで、駆動方式も全車パートタイム4WDです。

 1997年のマイナーチェンジでフロントフェイスが一新されるなどテコ入れされましたが、テラノほどの人気を獲得できず、1999年には販売を終了。

 いまでは現存数も少なく、中古車市場でも希少な存在です。

■ユニークなスタイルが好印象だったクロカン4WDとは

●ホンダ「ジャズ」

 ホンダはRVブームのころ、自社でクロスカントリー4WD車を生産しておらず、他社と業務提携契約を締結し、その1社のいすゞから「ミュー」と「ビッグホーン」のOEM供給を受けることになりました。

 ホンダではミューが「ジャズ」、ビッグホーンが「ホライゾン」という車名で販売され、なかでもジャズは2ドアのショートボディで、ユニークかつスタイリッシュなデザインが話題となりました。

 エンジンは3.1リッター直列4気筒ターボディーゼルのみで、トランスミッションは4速ATと5速MTを設定。

 外観は全幅1780mmのワイドボディと迫力あるブリスターフェンダーによる個性的なスタイリングです。

 1995年に自社開発したクロスオーバーSUVの初代「CR-V」を発売すると大ヒットを記録し、ジャズは1996年に販売を終了します。

 ジャズは本家のミューほどは売れなかったため、現在は希少なモデルです。

●トヨタ「FJクルーザー」

 トヨタの王道クロカン4WDといえばランドクルーザーシリーズや、ハイラックスサーフがありますが、2006年に「ランドクルーザープラド」のコンポーネントを利用した「FJクルーザー」を北米で発売。

 レトロな外観と、最新テクノロジーが融合したFJクルーザーは、北米で大ヒットし、日本では2010年に発売されました。

 外観は1960年に発売された「FJ40型 ランドクルーザー」をモチーフにデザインされており、ユニークな見た目ながら高い悪路走破性能を誇る、本格的なクロカン4WDです。

 搭載されたエンジンは最高出力276馬力を発揮する4リッターV型6気筒のみとされ、全グレードとも5速ATが組み合わされたパートタイム4WDで、海外仕様では6速MTや2WD車も設定されています。

 また、レトロなルックスだけでなく、前後ドアがそれぞれ前方と後方に開く観音開きのドアもSUVとして斬新でした。

 国内外でヒットしたクルマですが、北米では2014年、日本では2018年に販売を終了し、現在は南アフリカや中東でのみ、販売が継続されています。

※ ※ ※

 急激に増殖して急激に数を減らしてしまったクロカン4WDですが、中古車ならばまだまだ入手可能です。

 しかし、今回紹介したミストラルやジャズはディーゼルエンジン搭載車なため、排出ガス規制で登録できる地域が限られていることから、現存数も少なくなっています。

 ほかのモデルについても、ディーゼルエンジン搭載車や商用登録のモデルについては、年式によっては大都市圏で登録できないこともありますので、欲しいという人は確認が必要です。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

ジャガーEタイプ S1(2) スタイリングにもメカニズムにも魅了! 人生へ大きな影響を与えた1台
ジャガーEタイプ S1(2) スタイリングにもメカニズムにも魅了! 人生へ大きな影響を与えた1台
AUTOCAR JAPAN
もの凄く「絵になる」クルマ ジャガーEタイプ S1(1) そのすべてへ夢中になった15歳
もの凄く「絵になる」クルマ ジャガーEタイプ S1(1) そのすべてへ夢中になった15歳
AUTOCAR JAPAN
日本の「ペダル踏み間違い防止技術」世界のスタンダードに! 事故抑制のため国際論議を主導
日本の「ペダル踏み間違い防止技術」世界のスタンダードに! 事故抑制のため国際論議を主導
乗りものニュース
90年前の“博物館級”のオートバイがオークションに登場 “2輪界のロールス・ロイス” 1936年製ブラフ・シューペリアがカッコ良すぎる
90年前の“博物館級”のオートバイがオークションに登場 “2輪界のロールス・ロイス” 1936年製ブラフ・シューペリアがカッコ良すぎる
VAGUE
HRC渡辺社長、フェルスタッペンの4連覇を祝福「ホンダ/HRCとしてサポートし続けてこられたことを誇りに思う」
HRC渡辺社長、フェルスタッペンの4連覇を祝福「ホンダ/HRCとしてサポートし続けてこられたことを誇りに思う」
motorsport.com 日本版
斬新「日本の“フェラーリ”」に大反響! 「約700馬力のV8スゴイ」「日本なのに左ハンしかないんかい」「めちゃ高ッ」の声! 同じクルマが存在しない「J50」がスゴイ!
斬新「日本の“フェラーリ”」に大反響! 「約700馬力のV8スゴイ」「日本なのに左ハンしかないんかい」「めちゃ高ッ」の声! 同じクルマが存在しない「J50」がスゴイ!
くるまのニュース
本拠地の欧州で「メルセデス・ベンツのタクシー仕様」シェア急降下! なぜ? 「“ベンツのタクシー”に乗れたらラッキー」な時代が到来するのか
本拠地の欧州で「メルセデス・ベンツのタクシー仕様」シェア急降下! なぜ? 「“ベンツのタクシー”に乗れたらラッキー」な時代が到来するのか
VAGUE
「銀の皿」に「レジ横のガム&タバコ販売」に1000円以下のメニューと「ザ昭和」がたまらない! トラック野郎を癒し続ける「采女食堂」はぜひ立ち寄るべし【懐かしのドライブイン探訪その5】
「銀の皿」に「レジ横のガム&タバコ販売」に1000円以下のメニューと「ザ昭和」がたまらない! トラック野郎を癒し続ける「采女食堂」はぜひ立ち寄るべし【懐かしのドライブイン探訪その5】
WEB CARTOP
ラッセルが今季3度目のPP獲得。ガスリーと角田裕毅がQ3で健闘見せる【予選レポート/F1第22戦】
ラッセルが今季3度目のPP獲得。ガスリーと角田裕毅がQ3で健闘見せる【予選レポート/F1第22戦】
AUTOSPORT web
F1ラスベガスGPで追い上げ2位のハミルトン「予選がしっかりできれいれば、楽勝だったろうに」
F1ラスベガスGPで追い上げ2位のハミルトン「予選がしっかりできれいれば、楽勝だったろうに」
motorsport.com 日本版
中央道「長大トンネル」の手前にスマートIC開設へ 中山道の観光名所もすぐ近く!
中央道「長大トンネル」の手前にスマートIC開設へ 中山道の観光名所もすぐ近く!
乗りものニュース
ペレス、チームメイトのフェルスタッペンとは対照的に10位が精一杯「レッドブルは最高のチーム。来年は良いマシンが作れるはず」|ラスベガスGP
ペレス、チームメイトのフェルスタッペンとは対照的に10位が精一杯「レッドブルは最高のチーム。来年は良いマシンが作れるはず」|ラスベガスGP
motorsport.com 日本版
「ん、ここ工事してなくない?」 高速道路の車線規制“ムダに長い”場合がある理由とは?
「ん、ここ工事してなくない?」 高速道路の車線規制“ムダに長い”場合がある理由とは?
乗りものニュース
日本専用の新型「“MR”スポーツカー」初公開! 旧車デザイン×「ネットゥーノ」エンジン採用! 600馬力超えの「チェロSE」登場
日本専用の新型「“MR”スポーツカー」初公開! 旧車デザイン×「ネットゥーノ」エンジン採用! 600馬力超えの「チェロSE」登場
くるまのニュース
ピエール・ガスリー、予選3番手から無念マシントラブル脱落に「顔面平手打ちされたみたい」残り2戦にポテンシャルは確信|F1ラスベガスGP
ピエール・ガスリー、予選3番手から無念マシントラブル脱落に「顔面平手打ちされたみたい」残り2戦にポテンシャルは確信|F1ラスベガスGP
motorsport.com 日本版
モーターマガジンMovie 週間視聴回数BEST5 プラス1(2024年11月17日~11月23日)
モーターマガジンMovie 週間視聴回数BEST5 プラス1(2024年11月17日~11月23日)
Webモーターマガジン
F1マシンを脇に歌舞伎……来春鈴鹿のグリッドでも! 日本GPアンバサダーに就任した市川團十郎「息子と歌舞伎の扮装で踊る計画を」
F1マシンを脇に歌舞伎……来春鈴鹿のグリッドでも! 日本GPアンバサダーに就任した市川團十郎「息子と歌舞伎の扮装で踊る計画を」
motorsport.com 日本版
運営ブチギレ!? 一般車が「検問突破」何があった? 国際イベントでありえない"蛮行"発生! ラリージャパン3日目の出来事とは
運営ブチギレ!? 一般車が「検問突破」何があった? 国際イベントでありえない"蛮行"発生! ラリージャパン3日目の出来事とは
くるまのニュース

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

324.0349.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

149.0522.5万円

中古車を検索
FJクルーザーの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

324.0349.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

149.0522.5万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村