■「クラウン マジェスタ」5年ぶりの復活!?
サウジアラビアで発売されたトヨタ「クラウンクロスオーバー」の最上位グレード名として、「マジェスタ」という名称が採用されました。
このマジェスタとは、かつてトヨタに存在した高級セダン「クラウンマジェスタ」に使用されていた馴染み深い車名だったことから、クルマ好きを中心にSNSでは様々なコメントが投稿されています。
【画像】これが「マジェスタ」後継か! 新型「クラウンセダン」を画像で見る(63枚)
マジェスタの名が初登場したのは1991年のこと。9代目「クラウン」の上位に位置する新規車種として鳴り物入りで発売されました。
当時トヨタには、世界と渡り合う最高級セダンとして「セルシオ」が存在しており、すでに“クラウンを超えるラグジュアリーカー”として高い成功を収めていました。
その一方で、伝統ある高級セダンである“クラウン”のブランド価値を維持し続ける必要も生じたため、最新技術を詰め込んだワンランク上のクラウンマジェスタを開発したのです。
ベースのクラウンとは異なるモノコックボディを採用したほか、セルシオと同等のハイパワーかつ静粛性の高い4リッターV型8気筒エンジンの搭載、電子制御エアサスペンションやヘッドアップディスプレイなどの先進装備が投入されました。
こうしてトヨタの威信をかけた渾身のモデルとして誕生したクラウンマジェスタは、かつて用いられた「いつかはクラウン」の名フレーズによってクラウンを所有することに憧れを感じて過ごしてきた世代の心を掴み、一躍人気車種の仲間入りを果たします。
そして1995年には2代目クラウンマジェスタが発売。初代の丸みを帯びた優雅なスタイリングから一転し、直線的なデザインに路線変更したことで、初代よりもさらに大きく見える迫力ある外観を実現していました。
また、後にクラウンマジェスタの伝統として引き継がれる「縦型テールランプ」を初採用したのはこの2代目です。
そして1999年に3代目が登場。2代目まではセンターピラーが無い「ハードトップ」構造でしたが、3代目からはセンターピラーのある完全なセダンタイプへと変化。
さらに2004年に発売した4代目では、グリルに装着されているエンブレムが伝統の「王冠マーク」から「トヨタマーク」に変わったことで大きな議論を呼びます。
その後、2009年に5代目、2013年に6代目が発売と、マジェスタの名称は継承されていきますが、この6代目では専用ボディが廃止され、1モデル化される大変革を実施。さらに初代から続いていたV型8気筒エンジンの搭載も無くなりました。
このように、日本市場でのセダン人気の低下を受けてラインナップの縮小を続けたクラウンマジェスタは、6代目をもって2018年に販売終了となったのです。
■日本でも「マジェスタ」復活を望む声がある一方で…
2024年現在、現行クラウンシリーズは16代目となり、4タイプのボディが選べるようになり、歴代初のグローバルモデルとしての位置づけがなされました。
具体的には、「クラウンクロスオーバー」「クラウンスポーツ」「クラウンエステート」そして「クラウンセダン」の4車種構成となっており(クラウンエステートは2024年発売予定)、やはりマジェスタを名乗るモデルは存在しません。
しかし2023年11月に発売された新型クラウンセダンは、現行クラウンシリーズ唯一のセダンボディを持ち、さらに後輪駆動(FR)を基本とする唯一のモデル。
全長も5030mmと非常に大型の高級セダンであるクラウンセダンは、かつてのマジェスタ同様に、クラウンシリーズのトップに君臨し、トヨタブランドにおける最上級セダンの役目も担っています。
※ ※ ※
先述のように、サウジアラビアにおけるクラウンクロスオーバーの最上位グレード名に“マジェスタ”の名が採用された件について、SNSでは様々な意見が投稿されています。
まず見られるのは、「まさかマジェスタが海外で復活するとは…」「日本でもマジェスタ出して欲しいな。歴代くらいの車幅を抑えたセダンで」「V8エンジンは難しいだろうけど、せめてV6エンジンを載せて復活して!」といった、かつてのブランドを蘇らせて欲しいというコメントです。
また、「初代マジェスタは本当にカッコよかった」「上品に乗るのもいいけどカスタムしたのもワルっぽくて好きだったな」と、過去のモデルを思い返す人もいます。
その一方で、「どうせマジェスタの名を使うならセダンの方にして欲しかったなあ」「今のクラウンシリーズってプリウス顔だからゴージャスなマジェスタのイメージと違って違和感しかない」など、突然の名称復活に戸惑う声や、SUVタイプかつ現行モデルのデザインに“マジェスタ”名を採用することに疑問を感じるという声も。
そのほか、「いつかはクラウンと言っていた人たちはもう皆レクサスに移ってしまったのでは?」「私は仰々しいブランド名よりもシンプルな『クラウンセダン』の響きが奥ゆかしくて好みです」と、現行モデルにも異なる良さがあるため無理にブランド名を再利用する必要は無いと考える投稿もあり、発表当時は驚きを持って迎えられた現行クラウンシリーズも、すでに好意的に受け入れられている様子が見られました。
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みんなのコメント
どうしてそんなにこだわるのか?理解が出来ない。
アンバランスの美しさ、でもない。ただ不釣り合いとしか言えない。
誰が号令を出しているんだろう?