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待望のZX-4Rが発表目前!? 68psの刺客「KOVE」も日本上陸で新生ヨンヒャク戦争勃発か

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待望のZX-4Rが発表目前!? 68psの刺客「KOVE」も日本上陸で新生ヨンヒャク戦争勃発か

 長らく噂になっていたカワサキの400cc並列4気筒モデル、Ninja ZX-4Rが、いよいよ正式発表されるとの情報をキャッチ! CB400SFに代わるヨンヒャク4気筒がどこまでパワーを搾り出すのか注目が集まる。

 さらに中国メーカーのKOVEから、同じく400cc直4エンジンを搭載した「400RR」が登場。こちらも68psとハイパワーで、ビッグバイク並みの装備を誇る意欲作だ。KOVEジャパンが設立され、国内上陸する可能性も!? 最新ヨンヒャクの情報をお見逃しなく!

待望のZX-4Rが発表目前!? 68psの刺客「KOVE」も日本上陸で新生ヨンヒャク戦争勃発か

文:ベストカー編集部/写真:Webike/予想CG:SRD

待望のZX-4Rは2月1日にアメリカで公開か?

カワサキUSAで公開されたティーザー画像。ジェットスキーとバイクが各2台ずつ発表される。シルエットはZX-4Rではなさそうだが、恐らく画像はフェイクだろう

 ベストカーWebでも既報のとおり、久々の400cc4気筒車であるNinja ZX-4Rが間もなく正式発表される見込みだ。

 カワサキがアメリカの公式サイトで新車発表のカウントダウンを開始。2月1日(日本時間23時)に4車種の発表を行う。ティーザー画像にはバイクが2車種あることが確認できるが、このうちの1台こそウワサのZX-4Rだろう。

ZX-25Rがベースならば、上級サスのZX-4RRも?

画像はZX-4Rの予想CG。外観や車体はZX-25Rをベースとし、コスト増加を抑えるようだ。ただしフロントはWディスク化され、後輪はサイズアップされる見込み

 ZX-4Rは、250ccクラスに並列4気筒を復活させたZX-25Rをベースに、排気量を拡大。鋼管トレリスビームや高張力鋼製スイングアームなどの車体を踏襲し、外観もほぼ同様になる見込み。Ninja250と同400がシャーシを共有するのと同様だ。

 一方でフロントにWディスクブレーキを採用し、コントロール性を高める模様。加えてリヤタイヤのサイズがワイドに。ZX-25Rのフロントは110/70R17、リヤは150/60R17。対してZX-4Rは、Ninja650などと同様のフロント120/70ZR17、リヤ160/60ZR17になる可能性があるだろう。

 さらに上級版の「ZX-4RR」が追加される可能性もある。海外仕様の2023年型ZX-25Rに上級グレードの前後サスを投入したZX-25RRが追加。車体を共有するZX-4Rも同様の仕様が登場するかもしれないのだ。

新興メーカーの追撃を振り切る、400史上最強馬力に期待

カワサキの400ccレプリカと言えばZXR400。ZX-4Rは、コイツの59ps越えはもちろん、パワーモードやトラクションコントロールなどで圧倒的な乗りやすさも兼ね備えるハズだ

 そして何より注目したいのは馬力だ。

 1980~90年代の4ストレーサーレプリカ時代は自主規制で59psが上限だった。現在はこの縛りがなく、排ガス規制が数段厳しくなっているが、これを上回ってくるようだ。

 ちなみに国内仕様の歴代400ccクラスでは、スズキGSR400の61psが最強(2009年型以降)。昨年10月末に生産終了したCB400SF/SBの56psも当然超えてくるだろう。

 後述する他メーカーの400cc4気筒が設計段階で75ps、市販車では68psをマークしており、天下のカワサキが威信を賭けて、これを超えてくることを期待したい。

 なおZX-25Rはラムエアを採用しており、さらに数馬力のパワーアップが可能。往年の4ストレプリカZXR400も採用しなかったラムエアシステムのパワーも上乗せできるのだ。また、2段階のパワーモード、3パターンのトラクションコントロール、ABSなどの電子制御はZX-25Rを踏襲するだろう。

 もし仮に70ps程度となると、MT-07(73ps)、Ninja650(68ps)など600ccクラスの並列2気筒モデルと同等だ。これらに対し、ZX-4Rは車重の軽さがメリット。ZX-25Rの184kg(国内現行SE仕様)と同程度で収まる上に、高回転まで叩き込む独自の楽しさが味わえるハズだ。

 昨年10月にミラノショーで発表されると思いきや、肩すかしに終わったZX-4R。今回アメリカやインドネシアで発表となれば、日本では3月18日開幕の大阪モーターサイクルショーで初公開されるのは確実。CB400SFに代わる400cc直4モデルが入れ替わりで国内デビューし、最強400ccスーパースポーツの一角に君臨するだろう。

勢いに乗るKOVE、その名も「400RR」はウイングまで装備!

角張った逆スラントと奥まったLEDヘッドライトの顔は、カワサキのZX-10R風? KOVEはカワサキの本拠地である神戸を意識したかと思いきや、「コーブ」と発音する

 ZX-4Rの対抗馬となりえる存在がKOVEの直4スーパースポーツ「400RR」だ。

 KOVEは2017年に創業し、中国は重慶に本拠地を置く新興バイクメーカー。中国市場の 300c以上バイク販売で第4位の位置に着けているほか、欧州にはColoveの名称でも知られていた。年間平均販売成長率は40%に及び、2021年には販売台数が2万台を突破した。

 さらに2023年のダカール・ラリーに初参戦し、全3台が完走を達成。勢いに乗りまくっているメーカーなのだ。

 400RRは、2022年11月に開催された中国・重慶モーターサイクルショーで出品。1年前はエンジンのみ発表され、75psを公称していたが、市販版は68psに変更された。

 車体はスチール製トレリスフレームや湾曲スイングアームを採用し、フロントには倒立フォーク&Wディスクブレーキを装備。電子制御系ではトラクションコントロールも装備している。以上の装備はZX-4Rと一致しそうだ。

 一方でZX-25Rになく、ZX-4Rも非装備と思われる先進アイテムも投入。カウル横のダクトウイングや、コーナリングABSがそれだ。ダクトウイングは400クラス以下で新型CBR250RRが初採用したが、KOVEの400RRはより大型でレーシーだ。

超ショート設定のほか、主要3軸の三角配置など先進メカも投入

1年前に公開されていたエンジン単体のCG。主要3軸の三角配置によって前後長を短縮し、コンパクト化を促進できる

 注目の並列4気筒エンジンについて、もう少し詳しく見ていこう。

 最高出力68ps/1万3500rpmは、過去の400レプリカであるZXR400(59ps/1万2000rpm 1989年型)やCBR400RR(59ps/1万3000rpm 1990年型)より高回転型で、最高速は220km/hと公表されている。

 エンジンは13:1の高圧縮比で、ボア59mm×ストローク36.5mmとかなりのショートストローク設定。これもZXR400(57×39mm 1989年型)やCBR400RR(55×42mm 1990年型)より断然ショートだ。

 燃料供給はボッシュ製のEFIを採用しているが、車両にワイヤーが確認できるので電子制御スロットルではなさそうだ。

 カムチェーンはエンジン左側に配置するサイドカムチェーン方式。ZX-25Rの右サイドカムチェーンとは逆の構成だ。また、ギヤボックスが高い位置にあり、スーパースポーツで定番の主要3軸(クランク、メイン、カウンターの各シャフト)を三角配置としている

 ZX-25Rと恐らくZX-4Rのエンジンは、超コンパクトながら主要3軸が水平のオーソドックスな構成。KOVEの実力がどれほどのものかは不明ながら、カワサキより一歩進んだ面もあるのだから、侮れない。

日本法人も設立、国内上陸でカワサキとガチンコ対決なるか?

ZX-4Rのスペックは不明のため、ZX-25Rと比較。400RRはキャスターが寝ているため安定志向か、※ZX-25R/RRの最高出力と最大トルクは現行国内仕様の諸元。[]内はSE、【】内はSTD

 さらに160kgという車体の軽さも驚異的。ZX-25Rの183kgを大幅に下回っており、パワーウエイトレシオでZX-4Rを上回るか。

 さらに最新トレンドのカラーTFTメーターもぬかりなく採用。400RRの発売時期は中国現地で6月とアナウンスされている。

 気になるのは日本上陸の有無。先日「KOVEジャパン」(埼玉県所沢市)が設立され、ダカールマシンレプリカ=450ラリーの導入が決定したが、400RRに関しては「今のところ取り扱い予定はない」という。

 しかし、400RRの反響やZX-4Rの人気次第では、国内でも新世代400スーパースポーツを直接対決できる日が来るかも知れない! いずれにせよ、登場目前であるZX-4Rの正式発表が待たれるところだ。

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