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スバリスト歓喜? WRXにMTが帰ってくる!? 北米仕様の6MT車、ついに日本導入か!!

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スバリスト歓喜? WRXにMTが帰ってくる!? 北米仕様の6MT車、ついに日本導入か!!

 スバルのWRX S4に、北米で設定されている6速MT車が日本にも2023年以降に導入される可能性がありそうだ。北米ではすでに現行型WRXにSTIは当分の間は設定しないとスバルオブアメリカがアナウンスをしているが、MT車の追加設定はユーザーにとっては嬉しいこと。そこで、WRX S4にMT車が設定される意味合いとスバル側の思惑&事情について山本シンヤ氏が深堀りしてもらった。

本文/山本シンヤ、写真/ベストカーWeb編集部、ベストカー編集部、スバル

スバリスト歓喜? WRXにMTが帰ってくる!? 北米仕様の6MT車、ついに日本導入か!!

■北米ではすでに次期WRX STIは設定なしとのアナウンスがされたが……

2021年11月にフルモデルチェンジを受けて登場した新型WRX S4。2022年11月に1回目の一部改良を受けている

 インプレッサ時代から数えると歴代5代目となるWRXシリーズは「スバルの走りのフラッグシップ」となるモデルだ。現在ラインナップするのは「大人のスポーツセダン」をコンセプトに開発された2代目の現行WRX S4のみである。

 先代までラインナップされていたモータースポーツ直系の「WRX STI」の新型はいつ出るのか? 残念ながら販売計画はない。実は、開発自体は量産直前まで進んでいたそうだが、年々厳しさを増す「環境対応」の影響で凍結……。すでにメインマーケットとなる北米では「次期WRX STIはラインナップしない」というリリースが販売店に送られている。それは日本も同じ……と考えていいだろう。

 そんななか、ベストカーWeb編集部には「北米仕様に設定される6速MTモデルが、年明け以降にWRX S4に設定される可能性が高い」という情報が届き、「このMT車が、次期WRX STIの代わりとなるモデルになる」と予想しているようだ。

 3ペダルMTの魅力は「速さ」や「効率」、「正確さ」だけでは語れない。「自分の操作がクルマの走りに直結」、「クルマが凄いのではなくドライバーが凄いと言わせられる」、「クルマとドライバーの対話性」などはMTだけの特権である。速さはすぐに慣れるが、楽しさは永遠に残る……。

 また、MTは上手な人なら2ペダルのトランスミッションのようなスムーズな走り、逆に下手な人であればギクシャクして不愉快な走り……とドライバーの技量次第で大きく変わる。そういう意味では、運転のスキルを可視化することも可能だ。いつの時代も「運転が上手ですね!!」と言われたほうが嬉しい。

■MT導入は歓迎だが、ふたつの心配なポイントあり

北米仕様のWRX(日本名:WRX S4)に設定されている6MT車。これが日本に導入されるのか?

 クルマは電動化や自動運転にシフトしている真っ最中だが、そんななかMTは真逆の存在かもしれない。だが、筆者が考えているのはMTはクルマの原点とも言える「自分の操作で自由の移動する喜び」を改めて見直すという意味でも、今後もなくなってはいけない機構のひとつだ。

 かつてスバルはMT比率が日本車のなかでNo.1だったが、現在はBRZのみと言う状況である。そんななか、WRX S4へのMT追加の情報はスバルファンには吉報だろう。しかし、筆者は嬉しい半面、心配事もいくつかある。

 ひとつ目がパワートレーンのスペックの問題だ。日本向けWRX S4に搭載される水平対向2.4L直噴ターボ(FA24 DIT)は275ps/375Nmだが、北米向けWRXの6速MTモデルは同じFA24 DITながらも275ps/350Nmと最大トルクが異なっている。その理由は6速MTで、北米向けWRXに搭載される6速MTの「TY75」は許容トルクが350Nmのため、それ以上のトルクアップが厳しい……。

 もちろん、クルマはスペックだけで語ってはいけないが、2ペダルモデルより低いスペックでは商品性はちょっと辛いところがある。そもそも先代WRX STIは308ps/440Nmだったので、その“代わり”にはならない。となると、TY75に大きくメスを入れる必要があるが、「台数を考えると費用対効果は?」というビジネスライクな話になってしまう。

 ちなみにスバルはもうひとつ6速MTを持つ。WRX STI用の「TY85」で許容トルクはTY75の倍となる700Nm。「だったら、TY85を使えば解決でしょ!!」と言いたいところだが、TY85はモータースポーツユースまで考慮したスペックなので、大きく重いうえにノイズや抵抗も多い。つまり、現状のFA24 DITと組み合わせるには「過剰スペック」なのだ。

 ふたつ目が「衝突被害軽減ブレーキの義務化」の問題だ。適用は国産車の新型車が2021年11月より、継続生産車が2025年12月(軽トラックは2027年9月)となっている。北米向けWRXの6速MTモデルにはアイサイトは未装着だが、日本に導入するには装着はマスト。

 ただ、スバルのラインナップには「MT×アイサイト」は存在しない。開発者に聞くと技術的にはハードルはないそうだが、「台数が出ないと商売にならない」と言う大きな課題が……。ただ、スバルBRZ/GR86のMTにはいずれ装着しなければならないので、開発が進んでいることを期待したい。

■STI製コンプリートカーでもOK!

ベストカー編集部が作成した新型WRX STIの予想CG。開発途中まで進んでいたものの、社会情勢を受けて凍結したというが……

 このように“課題”ばかり挙げてしまったが、個人的にはWRX S4×6速MTの追加は大歓迎である。当然、スバルの開発陣はこれらの問題は筆者以上によくわかっているはずなので、すべてクリアさせて発売してくれるに違いない。

 ちなみに国産のスポーツモデルを見ると、6速MTのGRヤリスやホンダのシビック タイプRは好調なセールスを記録している。となると、WRX S4もその仲間に入ってほしい、いや入らなければダメだろう。

 個人的な希望を言うと、295ps/390Nmくらいに出力アップしたFA24 DITに、シフトフィールや操作性などに手が入った改良版6速MT (TY85)の組み合わせであれば、みんなハッピーになってくれるかな? と思っている。仮にスバルで厳しいのならば、STI扱いのコンプリートカーでもいいので。

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みんなのコメント

27件
  • ベストカーって昔からレベルは低かったけど、最近のなんの裏ドリもない妄想記事は流石にやり過ぎだと思う。
  • >個人的な希望を言うと、

    はい、いつもの
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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