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BMW 4シリーズ 420d グランクーペ 新型へ試乗 スポーティ✕実用性✕ルックス

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BMW 4シリーズ 420d グランクーペ 新型へ試乗 スポーティ✕実用性✕ルックス

クーペ風のスタイルにワゴン級の実用性

BMW 4シリーズの4ドアモデル、グランクーペが2世代目へモデルチェンジを果たした。初代の発表当初、クーペボディの4ドアモデルというコンセプトに、違和感を抱いたのは筆者だけだろうか。

<span>【画像】新型 BMW 4シリーズ グランクーペとクーペ ライバルのクーペ風サルーンと比較 全123枚</span>

実際は、クーペ風のスタイリングとテールゲートが生むステーションワゴン級の実用性という組み合わせに、多くの人が誘引されたようだ。売れ行きは好調で、3シリーズと4シリーズの進化に合わせて、グランクーペも追従したのは当然といえる。

2代目の4シリーズ・グランクーペは、先代よりだいぶボディサイズが大きくなった。兄弟モデルと同様に。長さは143mm、幅は27mm、高さは53mmも成長している。最新の3シリーズと比べても、ひと回り大きい。

荷室容量自体は3シリーズ・サルーンより10Lほど小さいが、実用性では上。傾斜したルーフラインから続く、大きなテールゲートのおかげだ。とはいえ、大型犬を後ろに乗せたい場合はステーションワゴンのツーリングを選んだ方が良いだろう。

ただし、荷室フロアは完全なフラットではない。テールゲートは電動だが、リアピラーは太く、斜め後方には小さくない死角が生まれている。

ドアハンドルは、4シリーズ・クーペには備わらない、ボディ面と一体になったフラッシュタイプ。クーペより短めのドアを開けば、ゆとりのある車内空間が広がっている。大人4名でも快適に過ごせそうだ。

グランクーペにはディーゼルが好適

フロントシート側は、基本的には3シリーズなどと同じで、見慣れた印象を受ける。BMWのインテリアデザイナーは楽だったかもしれないが、そもそもデザインや設えは良い。豪華な雰囲気が漂い、同じでも構わないと思う。

欧州仕様のグランクーペはMスポーツが標準となるため、ヒーター内臓のレザー張りスポーツシートに、インチアップしたインフォテインメント用モニターが据えられる。モニター式のメーターパネルも、3ゾーン・エアコンも標準装備だ。

リア側はクーペと違い、40:20:40の分割で倒せる背もたれが付いたベンチシートが用意される。ルーフが傾斜し、身長が185cmくらいある人の場合は、髪の毛が天井に擦れてしまうだろう。

欧州仕様のモデルグレードは、先日試乗したトップグレードのM440i xドライブを除くと、ガソリンが420iと430i、ディーゼルが420dという3種類。今回試乗した420dはマイルド・ハイブリッドも採用し、後輪駆動のほかに四輪駆動のxドライブも選べる。

BMWによると、420iがグランクーペの売れ筋になると考えているようだ。しかし実際に味わってみたところ、中回転域での太いトルクと優れた燃費性能で、420dの方がクルマの性格には適していると感じた。

4シリーズ・グランクーペは、穏やかにスポーティな走りを楽しむような、ファミリーカーだ。2ドアのスポーツクーペとは異なる。

硬めな乗り心地はスポーティさでカバー

2.0L 4気筒ディーゼルターボの最高出力は200ps、最大トルクは40.7kg-mと充分で、0-100km/h加速は7.3秒でこなす。試乗車はxドライブということで、トラクションで有利なものの車重がかさみ、7.6秒へ落ちるという。

電圧48Vのマイルド・ハイブリッドのおかげで、停止時には上品にエンジンを停止し燃費を伸ばしてもくれる。洗練性も高い。

四輪駆動システムはとても自然に働き、普通に運転している限り殆ど知覚できない。滑りやすい状況では見事にトラクションが維持され、その効果を思い知らされる。

英国の気象条件では、四輪駆動の必要性はそこまで高くないことは事実。だが、冬場に山岳地帯を走るようなライフスタイルなら、いざという時に心強いはず。

操縦性は、クーペを名乗るだけあってスポーティ。アダプティブ・サスペンションをコンフォート・モードにしていても、乗り心地は硬め。19インチのタイヤは、ランフラットではなかったのだが。

不快なほど硬いわけではなく、コーナリングでは路面に追従しピタリと安定。リムの太いステアリングホイールには、タイヤのグリップ状態がフィードバックとして伝わってくる。乗り心地のトレードオフとしては、悪くないといえる。

強く惹かれるパッケージング

4シリーズ・グランクーペの英国価格は2ドアクーペより約1000ポンド(約15万円)ほど高くなる。3シリーズ・ツーリングよりも高い。価格だけで判断するなら、合理性には欠けると思う。

しかし、その価格差は先代でも変わらなかった。3シリーズ・ツーリングや4シリーズ・クーペと上手に共存し、販売台数を稼いでいた。アウディA4と、A5のクーペとスポーツバックという関係性と重なる。

ドイツの上級ブランドは、ハッチバックをエレガントに見せる手法を、クーペというカタチに発見したようだ。流麗なスタイリングに、2ドアクーペ以上の実用性を両立させており、確かに訴求力は高い。

加えて、われわれが高く評価する3シリーズとの共通性も濃い。強く惹かれるパッケージングであることは、間違いないだろう。

BMW 4シリーズ 420d xドライブ・グランクーペ Mスポーツ(欧州仕様)のスペック

英国価格:4万5590ポンド(約692万円)
全長:4783mm
全幅:1826mm
全高:1442mm
最高速度:233km/h
0-100km/h加速:7.6秒
燃費:17.6-19.6km/L
CO2排出量:140g/km
車両重量:1760kg
パワートレイン:直列4気筒1995ccターボチャージャー+ISG
使用燃料:軽油
最高出力:200ps/4000rpm
最大トルク:40.7kg-m/1750-2500rpm
ギアボックス:8速オートマティック

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みんなのコメント

11件
  • これがまだ英国価格(税抜き約570万円)なら救いようがあるけど、日本じゃ下手すりゃ乗り出し800万円でもきかないくらい?
    これはもう、笑うしかない罰ゲームモデル!!
  • 最近のアウディよりマシだな
    アウディはホンダのパクリを始めてから中国デザインになって終わった
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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