いきなりメインフロアにブースを出展したインドのメーカー
1月開催が最後というのに、メルセデスベンツ、BMW、アウディの出展とりやめもあり、どうにも寂しい内容となったのが今回のデトロイトショー。しかし、そのなかで今回初出展した完成車メーカーがある、それはインドの“マヒンドラ&マヒンドラ”である。
状況の違いもあるが(展示スペースがスカスカ)、中国メーカーはメインホールではなく、会場のコボホールのコンコース(通路)への出展からはじまったのだが、インドメーカーであるマヒンドラはいきなりメインフロアにブースを構えた。コンパクトなブースには自社の原点ともいえるジープタイプの“ロクサー”が展示されていた。
複数展示されていたロクサーのなかでボンネットが開いていた展示車があったので、エンジンルームを覗くと、“ASSEMBLE in the USA”という表記を発見した。どういうことなのか事情通に聞くと、「未完成車としてアメリカに陸揚げし、バッテリーを搭載するなど最終調整をすることでアメリカ製としているようです」とのこと。さらに「このモデルはアメリカでの必要な規格を満たしていないので、公道では走ることができません。農場などのプライベートエリアでしか乗ることができません」と話してくれた。
ちなみに同じように 公道を走ることはできないものの、プライベートエリアで使い勝手が良いとのことで、日本から軽トラックが輸出されているのも有名な話。
中国メーカーに勝っている点が多い
中国メーカーは2017年から広州汽車がメインフロアに展示ブースを構えるようになった。2018年のデトロイトショーのプレスカンファレンスでは、2019年に北米市場での販売を開始したいとのコメントを発表したが、何の動きも見えないまま、いまでは“米中貿易戦争”が勃発。幹部がカンファレンス出席のために中国から訪米しただけで逮捕されるかもしれないというなかでは、北米市場進出どころではなくなっているのが現状。
量産完成車の品質も以前ほどではないものの、バラつきがあるようで市販車のなかから間引きして品質検査を行うアメリカでは、そのリスクの高さから、なかなか市販へ踏み切れない部分もあるようだ。
そのようななかで、マヒンドラはいきなりのメインフロアへの出展を果たし、しかも公道は走ることができないものの、「すでにアメリカで販売しています」とも堂々と主張しているところで、インドのほうがしたたかさでは中国をリードしているようだ。
中国とインドは国境紛争を抱えていることもあり、“中国人とインド人は仲が悪い”ともよくいわれる。展開している市場の違いもあり、同じオートショーに中国とインドメーカーがブースを構えるということ自体も結構珍しい(先進国のメジャーオートショーではまずお目にかかれない)。
インドは間もなく日本を抜いて世界三位の自動車市場になろうとしている市場であり、自動車生産拠点としてもますますその成長が期待されている。インドメーカーのしたたかな北米進出は、話題の少なかった今回のデトロイトショーのなかで数少ないトピックスのひとつであった。
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