■「すっご~い! 欲しいぃ~!」 魅力的すぎる「イーコ」は今求められる存在
半導体不足による原材料の高騰や安全装備の強化など、さまざまな要因が重なり、新車の価格が高騰しています。
経済産業省のホームページにも、2023年5月の時点で「今後も自動運転機能や安全運転機能は、さらに進化していくとみられますので、新型車へのモデルチェンジに合わせて装備されることが続き、価格上昇は続くとみられます(原文ママ)」と明記されています。
【画像】超カッコイイ! これが「スズキの激安ミニバン」です!(45枚)
事実、先代モデルは200万円台で買えたミニバンが、フルモデルチェンジしたら300万円オーバーになっちゃった…といった事例も目立ちます。
過剰ともいえる装備を省き、もう少し価格を抑えたモデルがあってもいいのではないか。
いち消費者としては、やむを得えない事情があるのは承知のうえで、もう少し手頃なモデルがあったら…。そう思わざるを得ないこともまた事実です。
対して成長著しい途上国では、簡素な装備ながらも、質実剛健かつ整備性に優れ、価格が抑えられたベーシックなクルマが重宝されています。
そのなかでも注目のクルマといえば、スズキのインド子会社であるマルチ・スズキから2010年1月にデビューし、2022年11月にニューモデルとなった「イーコ(EECO)」が挙げられます。
イーコのボディサイズは全長3675mm×全幅1475mm×全高1825mmであり、スズキが日本で販売する軽1BOXワゴン「エブリイワゴン」(標準ルーフ)の3395×1475×1815mmと比較するとサイズ感がイメージしやすいのではないでしょうか。
ボディバリエーションは、5人および7人乗りの乗用モデルと2人乗り商用モデルの両方がラインナップされています。
最大出力はおよそ81ps、最大トルクが104.4Nmを発揮する直列4気筒1.2リッター「アドバンスドKシリーズ・デュアルジェット・デュアルVVT」エンジンを新たに搭載。組み合わされるトランスミッションは5速MTのみ。
ラゲッジスペースをフラットにすることで、広大な荷室容量を持ちますが、改良型の現行モデルでは最大60リットル拡大されており、さらにデジタルメーターや盗難防止装置付きキーを採用するなど、より実用性を高めています。
室内は、運転席および助手席にエアバッグが装備されているものの、エアコンはオートではなくマニュアルのダイヤル式。
小物入れやドリンクホルダーも装備されていないドアの内張りや、ほぼ真っ平らなヘッドレスト一体型のシートなど、イマドキこれ以上ないというくらいのシンプルな設計です。
気になる価格は51万200ルピー(約85万円)でのご提供。「某グループの社長さんと女性歌手」の通販CMの“決めゼリフ”を叫んでしまいたくなるほど安くて魅力的です。
クルマとしてのパッケージングや価格など、魅力あふれるイーコは、インド国内でも人気モデルであることはいうまでもありません。
イーコが属するカテゴリーにおいてはシェア94%とほぼ独占状態、2023年2月23日には累計100万台以上が販売され、マルチ・スズキをして「インド国内でもっとも売れているバン」であると評するほどです。
今は昔、バブル期のクルマといえば、大排気量のエンジンが搭載された豪華なクルマに注目が集まりがちでした。
なかでも最上級グレード&フルオプション仕様が愛車ともなれば、ちょっとした羨望のまなざしを浴びることもしばしば。
フロントバンパーが「未塗装」なんてありえないといった風潮があったように感じます。
しかし、時代は変わり、身の丈に合ったクルマ選び、そしてシンプルなクルマにも注目が集まるようになってきています。
その点イーコは内外装ともに、まさに「シンプルの極み」。
麺の素材とゆで加減、そしてスープの味で勝負する素の「かけそば」や「かけうどん」のような存在です。
自分好みにカスタマイズしてもよし、素の状態でイーコの魅力を存分に味わうもよしです。
「一家に1台、あると嬉しい。頼れる我が家のイーコ」。
そんなキャッチコピーで日本市場でも販売される(逆輸入モデルでもいいので)ことを願うばかりです。
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みんなのコメント
日本で売らない車の記事を載せるな!
どうせ買いもせんのに感情論や精神論で日本のクルマは高すぎるとか垂れ流すやつと、日本で販売したら排ガス規制だの安全だので値段が倍以上になるという意見が噛み合わずに罵り合いになるだけ。