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あなたのお気に入りはどれ?シティ、スカイライン、3000GT、ロードスター、昭和と平成の名車を振り返る

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あなたのお気に入りはどれ?シティ、スカイライン、3000GT、ロードスター、昭和と平成の名車を振り返る

往年の名車から最新モデルまで、過去から現在に至る歴史(ヘリテージ)にスポットを当てたクルマの祭典、「オートモビル カウンシル2019」千葉の幕張メッセにて4月5日から7日まで開催された。日本車メーカーとしてトヨタ自動車、日産自動車、本田技研工業、マツダが参加。さらにサプライヤーやヘイテージカー販売店など52社・団体が参加した。展示されたヘリテージカーの一部は販売もされている。

HONDA 時代の最先端は走っていたCity

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ホンダが展示していたのは1981年(昭和56年)に発売された『CITY』のオプションとして作られた『MOTO COMPO』。モトコンポはハンドルが折りたたみ式でシティの後部スペースにピッタリ収納できた。当時の価格は8万円なので、安いと思うかもしれないが、エンジンは2.5馬力でガソリンは2.2Lしか入らず荷物も積めず実用性はほとんどなかった。今なら電動バイクにして、もっと小型軽量化できるが、ガソリンエンジンで動くバイクとしては、これより小型のモデルは現在も存在しないだろう。

Trunk Bikeと呼ばれたモトコンポだが、実際シティに搭載した人はどれぐらいいたのだろうか。

1984年に登場した『City CABRIOLET』(シティ・カブリオレ)は、シティ・ターボIIのボディーをベースにしてピニンファリーナがデザイン。ボディーカラーはピンクや画像のペパーミントグリーンを含めて12色もあった。エンジンは1.2Lの直4SOHCの5MTか3ATで、138万円とリーズナブルな価格から人気だった。私もシティを運転したことがあるが、ターボじゃないので遅い、パワステがないのでステアリングが重い、そしてブレーキが効かないの三重苦。でも、このサイズが新鮮だった。

日産 ポルシェ904を抜いたスカイラインの系譜

日産が展示したのは、1969年(昭和44年)JAFグランプリ優勝車仕様『スカイライン2000GT-R(PGC10型)』と1970年製の『フェアレディZ-L(S30型)』である。大坂なおみも欲しがったGT-Rは1969年に登場、人気モデルとして半世紀のあいだ販売され生産休止を経て2007年に復活している。GT-RのRはレーシングの意味で、レーシングカーからフィードバックされた技術を注ぎ込んだ高性能エンジンを搭載した2000GT-R、通称ハコスカが始まりだ。ベースになったのはプリンス・スカイラインGTで、1964年の第二回日本グランプリで、レーシングカーのポルシェ904を7周目にしてヘアピン手前で追い抜き、ホームストレートに戻って来たことで観客を熱狂させたモデルである。

エンジンは2L直6、DOHC24バルブのS20型を搭載。超ショートストロークエンジンで吹け上がりの良さがポイントだった。キャブはソレックスN40PHHを3基搭載、ガソリンは有鉛ハイオク指定だ。ゼッケン39番は藤原選手が5月の富士スピードウェイでおこなわれたJAFグランプリで初勝利を収めた車両で、この後、GT-Rは49連勝を含む52勝を収める。

レース仕様のため軽量化された室内、センターコンソールが取り去られて、ラジオと時計も外されている。ステアリングホイールはノーマルのままだ。

北米でも大ヒットした日産のイメージリーダー的スポーツカー。グロバール販売台数52万台以上を誇る。2000GT-Rと同じエンジンを搭載Z 432は4バルブ、3キャブ、2カムシャフトからのネーミング。ホイールはマグネシウム製でLSDも搭載して185万円とベーシックなZの約2倍も高価なモデルだった。

センターに3連メーターを埋め込んだのはS30が始めたデザイン。左から時計、電圧計&燃料計、水温計&油圧計がビルトインされている。5速フロアシフトレバーの手前はチョークとスロットルレバーが並ぶ。センターコンソールにはラジオがあるはずなのだが、この車両にはなかった。

北米向けに作られたモデル『240ZG』は、その人気の高さから1971年11月から国内販売開始。L24型エンジンを搭載して、最高出力150ps、最大トルク21.0kgmを誇った。フロントエンドはGノーズと呼ばれ、FRP製のノーズピースとオーバーフェンダーを装着して、Cd値0.390、最高速度210kmとされていた。5MTに加え3ATがあった。

トヨタ TOYOTA 3000GTのA70とA90スープラ

スープラはフェアレディ280Zの対抗モデルが欲しいという北米ディーラーの要望に応えて作られたモデルで、国内仕様の70型が登場したのは1986年(昭和61年)である。キャッチコピーは「TOYOTA 3000GT」でトヨタ2000GTを意識していた。リトラクタブルヘッドライトと4輪ダブルウィッシュボーンサスペンションの採用で、スラントノーズを実現。Cd値は0.32を達成。最上位モデルの3.0GT TURBOは別名3000GTと呼ばれ、最高出力230PS、2954cc直6DOHCエンジン「7M-GTEU」を搭載した。

そして、その隣には5代目スープラである「Supra RZ」が展示された。2002年に生産終了してから、17年ぶりに復活したモデルで直6エンジンのFRを踏襲、BMWとの共同開発でBMW『Z4』とプラットフォームを共有した兄弟モデルとなる。搭載されるエンジンはBMW製の2998ccDOHC直噴ツインスクロールターボ「B58B30-M1」で最高出力340PS、最大トルク51Kgf・mになる。ミッションはZF製の8速ATとなる。

国内初のスープラは北米モデルから数えると3代目のA70型となる。それまでは『セリカXX』の名称で国内販売されていた。

国内でも3月から予約が開始された最新型のGRスープラ。展示されたのはその最上級モデルであるスープラRZ。

1965年(昭和40年)に発売されたトヨタ『SPORT 800(UP15)』はヨタハチの愛称で親しまれ、ホンダ『S500』のライバルとして歴史に名を残した。大衆車パブリカのコンポーネンツを流用または強化して作られたスポーツカーで、エンジンも流用する予定だったが、非力なので100ccボアアップして、ツインキャブレターを搭載。重量580kg、Cd値0.35により、最高速度155kmをマークした。

エンジンは空冷水平対向2気筒OHVで790cc、45PS、6.8kgf・mと非力だった。これに対してホンダS500は水冷直4DOHCエンジンを搭載していた。

マツダ 世界的ブームを巻き起こしたロードスター

1989年(昭和64年)にアメリカと日本で『ユーノス・ロードスター』が発売された。2シーターでオープンというスポーツカーの原点に立ち戻り、パワーではなくハンドリングの良さで人馬一体となれるコンセプトが受け入れられ、発売初年に国内で9307台、翌年に世界で9万3626台を販売する人気モデルになった。この大ヒットから、MG、フィアット、BMW、メルセデスベンツなどがライトウエイトスポーツカーを復活させたのだ。1998年にフルモデルチェンジを果たし『マツダ・ロードスター』と国内向けモデルは名称変更した。2016年には累計生産台数100万台を記録した。

1985年9月に完成した「ロードスタープロトタイプモデル」。北米デザインスタジオのデザイナーとモデラーが現地監修、パワートレインは4代目ファミリア、サスペンションは初代RX-7を使い、主要コンポーネンツをマツダ車から流用。実際にカルフォルニア州サンタバーバラを走らせた。

センターコンソールはいかにもプロトタイプといった感じのパーツが組み込まれている。

初代ロードスター『クラブレーサー』はマツダ北米デザインスタジオによって、デザインされた6インチの大型スポイラーに樹脂製ヘッドライトカバーなどが装備された。

こちらはノーマルの初代ロードスター。初代から2代目までの8年間で43万台を販売した。2000年には累計生産台数53万1890台になり、世界で最も多く生産された2人乗り小型スポーツカーとしてギネスに認定された。

ロードスター10周年記念モデル。2代目モデルの1.8L 6MT車をベースとしてイノセントブルーマイカのカラー、光沢バフ仕上げのアルミホイールを採用。内装はツートーン。国内仕様のみエンジンパーツのバランス取りをおこない吹け上がり、伸び、レスポンスの良さを追求している。

ロードスター20周年記念モデル。3代目のソフトトップモデル『R6』6MTなどをベースにクリスタルホワイトパールマイカの外装に、赤と黒の内装を組み合わせている。レカロの専用スポーツシート、専用オーナメント、クリアタイプのフォッグランプなどを特別装備している。

マツダ『サバンナRX-3 GT』はロータリーエンジンを搭載した同社の5番目のモデルで、1971年から発売された。画像はクーペの前期型で1976年製。

マツダ『コスモスポーツ』は1967年に発売された、世界初の量産ロータリーエンジン搭載の2シータークーペモデル。搭載された10A型エンジンはアルミ合金製だった。

今年の主催者展示の3両は、まず『フェラーリ 365GTB/4 デイトナ』。エンゾ・フェラーリが在命中に生まれた最後のフロントエンジンV12、2シーターモデル。デザインはピニンファリーナ。

『ランボルギーニ・ミウラ P400 S』。V12ユニットと横置きしたミッドシップエンジンレイアウトを採用したモデル。デザインはカロッツェリア・ベルトーネ。原案を仕上げたのは若き日のジウジアーロ、生産型に仕上げたのが後任のマルチェロ・ガンディーニと言われている。

『マセラティ・ギブリ』はジウジアーロがカロッツェリア・ギア在籍時に作り上げた傑作モデル。

『メルセデスベンツ・190SL(W121)』は1954年に登場した『300SLクーペ』の弟分として1955年に登場した1897ccのツアラーで、1963年までに2万5881台を販売した人気車種になった。

『VOLVO AMAZON 122S』の1970年モデル。1986cc直4 OHV「B20B」エンジンを搭載。

『Louse 47GT』と言えば、「サーキットの狼」の主人公、風吹裕矢の愛車ロータス・ヨーロッパ・スペンシャルを思い出す。初代モデルは1966年から75年まで生産された。ミッドシップ・レアウトのライトウェイトスポーツカーとして生まれた。画像の『47GT』は『ヨーロッパ(46)』と外見はソックリだが、完全なレーシングバージョンでFRPのモノコックボディで重量558kgを実現。エンジンはコスワークス・フォード13Cツインカム1594ccを搭載して、トランスミッション、サスペンションとブレーキも46とは異なる仕様になっている。

フロントからみるとエアインテークが口のように見えるゆるふわデザインだが、価格は1450万円とこちらの口があんぐり開きそうである。

『ポルシェ930 スピードスターターボルック』。スピードスターは1954年の『356』から設定があった伝統のモデルで、これは2代目の930型で2104台が生産された。低いウインドシールドとバブルバックのトノカバーが特徴。

マルニの愛称で親しまれた『BMW 2002A』は1968年に誕生したクーペモデル。画像は1971年式の丸テールモデル。1990cc直4 SOHCエンジンを搭載。MT車は40PDSIのソレックスキャブを採用、後期モデルは2バレルの32/32DIDTAが搭載された。

『メルセデスベンツ 300SL(W198)』はプロトタイプレーシングカーとして作られ、市販予定はなかったがアメリカ市場からの要望より、1954年に発表された。1957年5月にクーペは生産終了となり、それ以降はロードスターモデルに以降した。画像は1957年式でクーペは合計1400台が販売された。

300SLはレース用にマルチチューブラー・スペースフレームを採用したため、サイドシルが高くなりすぎ、通常のドアが使えず、ガルウィングドアを採用した。

『Jaguar E-Type Ser.1 Roadstar』1963年式。ジャガーEタイプは1961年から75年の間に販売された。シリーズ1は3781cc直6 DOHCのKXエンジンに3連SUキャブレターを搭載。サスペンションは4輪独立懸架で、ブレーキはダンロップのディスクブレーキを採用。優雅なスタイル、高性能、ハイコスパで15年間で7万台以上が生産された。

これぞスポーツカーというインパネ。左から速度計、回転計、水温計、油圧計、燃料計、電圧計だと思う。スイッチも目一杯付いていて、やり過ぎ感がいい。

写真・文/ゴン川野

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