2023年FIA F2第9戦シルバーストン、レッドブル&ホンダ育成の岩佐歩夢(ダムス)は7日に行われたフリープラクティスでトップタイムをマークすると、予選でも3番グリッドを獲得。ウエットコンディションとなった8日のスプリントレース(決勝レース1)ではリバースグリッドかつ他車のペナルティもあり、7番手と好位置からスタートした。
ただ、3周のフォーメーションラップを終え、グリーンフラッグが振られるなか岩佐はスローダウンし、セーフティカー(SC)中に緊急ピットイン。21番手までポジションを落とし1周遅れでチェッカーを受けた。このスローダウンの理由はブレーキトラブルだったが、その原因について岩佐は以下のように説明した。
【ポイントランキング】FIA F2第9戦シルバーストン 決勝レース1終了時点
「ローリングスタートのあと、シケインのブレーキングでペダルが底をつき、まったくブレーキがない状態になってしまいました。何度かポンピングしてみましたが、スコスコの状態は変わらず、ピットインせざるを得ない状態でした」
「ピットでブレーキのエア抜きをしたところ、ブレーキは直離しました。つまり、単純なエア抜きをしていなかったというミスです」
それは、単純かもしれないが岩佐や他車の安全にも大きく影響を与えかねない前代未聞のミスだった。
「チームとしては、単純なミスでレースを失ったことを重要視して、メカニックの配置や入れ替えなどに動くようです。自分としてはマシンもドライビングも好調でいいペースだっただけに悔しいし、残念です」と岩佐。
ピットアウト後の岩佐はウエットコンディションのなか、さまざまなトライを実施。17周目には1分59秒913というこのレースの全体ファステストをマークし、21位でチェッカーを受けた。
「レースに戻ったあとは、メカニックと相談してコンタクトやペナルティのリスクを避けるためにオーバーテイクはしないことにしました。フィーチャーレースはドライの予報なので、データが参考になるかどうかは分かりませんが、今後のための走行を続けました」
「それによって、ペースが十分にあることも確認できたし、ファステストラップにもトライして成し遂げることができました。それだけに、単純なミスでレースを失ったことは悔しいですが、フィーチャーレースはしっかり準備して臨みたいと思います」
2023年FIA F2第9戦シルバーストンのフィーチャーレース(決勝レース2)は7月9日の現地時間9時55分(日本時間17時55分)から、タイヤ交換義務を有する周回数29周で争われる。3番手からスタートを迎える岩佐歩夢の走りに期待したい。
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