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「2CVとIDの間」を埋めた変顔! シトロエン・アミ UK版中古車ガイド(1) ロータリー仕様も

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「2CVとIDの間」を埋めた変顔! シトロエン・アミ UK版中古車ガイド(1) ロータリー仕様も

注目を集める個性的な容姿 2CV譲りの水平2気筒

今でも見惚れてしまうシトロエンDSのスタイリングを描き出した、カーデザイナーのフラミニオ・ベルトーニ氏。その5年後に、シトロエン2CVと、DSの廉価版、IDのギャップを埋めるコンパクトモデルのデザインを任された。

【画像】2CVとIDの間を埋めた変顔! シトロエン・アミ 同時期の小型ファミリーカー 最新アミも 全145枚

彼が想定した購買層は、裕福なフランス人女性ドライバー。かくして、スタイリッシュで洗練された原案が生み出された。しかし、2CV用の空冷エンジンを流用することが決まり、なだらかに傾斜したフロントマスクには変更が求められた。

最終調整を受けたアミ6の見た目は、恐らく、すべての人の好みに合致するとはいえないだろう。それでも、大きな注目を集めたことは間違いない。2CVより上級のモデルだという印象を与える、本来の目標は達成している。

1961年に発売されたアミ6の特徴の1つが、まだ珍しかった丸くないヘッドライト。また、ボディには強度を増すプレスラインが要所へ施され、パネルには薄い鋼板が利用された。アルミニウムも多用し軽量化することで、優れた走行性能を引き出した。

結果的に、ボックスセクション構造のサイドシルは、外板を中心に錆びやすい。ボディ剛性を確保したのは、強固なバルクヘッドだった。

2CVと動力性能に差を与えるため、425ccの水平対向2気筒エンジンは、ボアとストロークを拡大。602ccの排気量から、24psを発揮した。しかし、このユニットは後に2CVにも与えられている。

ホットハッチと呼べるスーパー ロータリー仕様も

サルーンの大きなリアウインドウは通常とは逆に傾斜し、リアシート側の頭上空間を確保しつつ、広い荷室も実現。ルーフラインが長く伸び、実際より大きく見えるという効果もあった。それでも、少し個性的すぎたことは否定できない。

1964年には、ステーションワゴンのブレークが登場。これは見慣れた後ろ姿で、実用性でも勝り、販売数はサルーンをすぐに追い越した。1966年には、フランスのベストセラー・モデルに輝いている。

1968年には、32psへ増強されたアミ8が登場。デザイナーのロバート・オプロン氏によってフェイスリフトも施され、眉毛のようなフロントのラインは滑らかに。ディスクブレーキも与えられた。

シトロエンGS譲りの1015cc水平対向4気筒エンジンを得たのは、1973年。この55psのアミ・スーパーは、ホットハッチと呼べるような活発な走りを実現した。硬いアンチロールバーを獲得し、大げさともいえるボディロールは抑制されていた。

内装には、ルクス、コンフォート、クラブという3グレードを設定。クラブを指定すると、フロントシートはリクライニング可能になった。

アミ8のブレークも、サルーンを超える販売数を獲得。スーパーも魅力的な存在といえた。こんなアミ・シリーズは、フランスだけでなくスペイン、ユーゴスラビア、ポルトガル、ベルギー、アルゼンチン、チリの工場でも生産されている。

珍しい仕様は、アミ・サービスバン。それを超えるのが、シングル・ロータリーエンジンを搭載したM35だ。これは、試験的に267台しか生産されていない。

オーナーの意見を聞いてみる

1950年代の小型車、ナッシュ・メトロポリタンのオーナーズクラブ運営を、20年間も務めたというニック・サベージ氏。現在は、シトロエン・アミ8を溺愛している。

「自分が仕事を始めた頃、アミ8 ブレークを30ポンドで買って、半年ほど乗っていました。1995年からの5年間も、別のアミを所有していました。少し変わったクルマに惹かれるんですよね」

「シトロエンSMも所有していましたし、1950年代から1970年代のフランス車は、だいたい好きですよ。DSとSMは、特にスタイリングが素晴らしいでしょ。アミはかなり変わっていますよね」

「このアミ8は2年間探して、最近手に入れたばかり。1998年にレストアを受けていますが、シャシーはオリジナルのまま。初期の方が、品質は高かったんですね。アミ6も英国ではかなり珍しいですが、最近フィンランドから1台、運ばれてきたようです」

「できるだけ多くのイベントに参加しています。沢山の人が、このクルマを見ると喜んでくれるので。先週末のイベントでも、隣のジャガーEタイプより注目を集めていました。フロントにエンブレムがないので、シトロエンだとわからない人も多いですね」

英国で掘り出し物を発見

シトロエン・アミ8 クラブ・ベルリン(欧州仕様)

登録:1974年式 走行:5万685km  価格:9200ユーロ(約152万円)

上級のクラブ・グレードが与えられた、フランス仕様。メタリック・グリーンのボディ塗装が、時代を感じさせる。トリム類に欠品はなく、綺麗にレストアを受けているように見える。

後期型のエンジンが載り、電気系統は電圧12Vへ昇圧済み。すぐに走れる状態で、最近の点検整備を含む多くの履歴と請求書のファイルが付属する。安くはないものの、状態を考えれば納得。悪い例をここまで仕上げるのには、相当な費用と手間が必要になる。

シトロエン・アミ8 ベルリン(欧州仕様)

登録:1973年式 走行:10万3173km  価格:6450ユーロ(約106万円)

スペインの工場で作られた車両で、厳密にはシトロエン8が正式名称。スペイン仕様なためシャシー番号が異なり、ディティールもフランス仕様とは違う。内装などの一部には、現地で調達された部品が用いられ、交換部品の入手は通常より難しい。

しかし、少しくたびれた雰囲気がお好きなら、望ましい佇まいといえる。新車時からのワンオーナー車で、販売店は新車同様のシャシーだと説明している。艶を失ったボディには、いくつかの擦り傷や凹みはあるようだが。

この続きは、シトロエン・アミ UK版中古車ガイド(2)にて。

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みんなのコメント

2件
  • mac********
    フランス車って「変顔」が多いですよね。
    格好良いのはイタリアに任せておいて、自分達は変顔を極めよう、ということだったのでしょうか?
  • 000
    美人は飽きるブサイクは慣れるという文化なのかな?
    つかトヨタもソレだよね
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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