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受注2万台突破 納期1年以上 発売前に予約受注ストップ!! 前代未聞超絶人気の新型ランクル300の見積書を取ってみた

掲載 更新 155
受注2万台突破 納期1年以上 発売前に予約受注ストップ!! 前代未聞超絶人気の新型ランクル300の見積書を取ってみた

 7月1日から先行受注を始めた新型ランドクルーザー300。正式な発表日は8月1日、発売日は8月2日。現時点ではまだカタログもなく、当然実車をこの目で見ることもできないが、14年ぶりのフルモデルチェンジ、デザイン・装備も一新ということで相当オーダーが積み上がってきている。

 トヨタモビリティ店営業マンに聞いた7月15日時点での最新情報では、受注台数が2万台を突破し、今から発注すると最短でも1 年以上(グレードにより2~3年待ちという話も出ている)かかるという。

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 そして、なんと7月13~8月1日までいったん受注をストップし、正式発売日の8月2日に受注を再開するとのこと。受注をいったん停止しているのは納期短縮のために増産体制を急遽作り上げるための模様。

 また、こうした人気を受け、新型ランクル300の転売防止のため、すでに受注したオーナーを含め、誓約書(1年以内の転売禁止)を交わすという情報も入ってきている。

 こんな状況になっているが、購入を考えている筆者に新型ランドクルーザー全グレードの見積りを取ってもらい、どのグレードが人気か、価格、装備の違いなど、実際に買いたい人に向けて有益な情報をお届けしていこう。

文/柳澤隆志
写真/トヨタ、柳澤隆志

【画像ギャラリー】新型ランクル300系は価格もオプションもやはり陸の王者だった!!

■現時点でのランクル300の納期は最短で1年以上!

300系は3種類の顔が存在する。GX、AX、VXのフロントマスクはZXと異なり、加飾を抑え目になっている。厳しい環境下でも耐えれる実用性重視といったところか

GR SPORTの7人乗りガソリンと5人乗りディーゼルの見積書。ガソリンの車両本体価格が30万円安いはずなのに同一仕様で価格が逆転

 まず7月上旬、ディーラーにアポをとった際、「新型ランドクルーザー300に興味があるのですが、今のクルマの車検が11月に切れるので」と言ったとたんに「それまでには納車できない可能性がとても高いと思います」と一番はじめにくぎを刺されてしまった。この販売店にはZXのディーゼルが試乗車として8月中に来るそうだ。

 7月上旬時点での情報となるが、ほぼZXとGR SPORTだけにオーダーが入り、その比率はざっくり8対2から7対3程度とのこと。やはりGR SPORTは新しいグレードであることに加え、ハードコアすぎるのかもしれない。

 ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの受注の多さでは、6対4から7対3でガソリンが人気だそうだ。トヨタのディーゼルエンジン車が少ないためにディーゼルエンジンに対する理解が少ないせいではないかと営業マンは言っていた。

 別の販売店では初日に入ったオーダー12台のうち9台がZXガソリン、1台がZXディーゼル、2台がGR SPORTガソリンだったという。GR SPORTのディーゼルに人気がないのはやや意外。

 早くオーダーした人の中には、現行200系のオーナーやアルファードからの乗り替えに加え、輸入車やレクサスLXからの乗り替えも見られるという。

 まだGX、AX、VXの画像は詳細に公表されていないが、ディーラーでの営業端末で動画を見せていただいた。

 フロントバンパーがZXよりもシンプルな造形となっていてナンバープレートの位置も高くなっていることから、視覚的なバランスはやや高くなっていた。現行200系やプラドに近い。すっきりしてこちらのほうが好ましい、という人もいるだろう。

■人気爆発! 正式発売前にいったんオーダーストップ!

 そして、7月15日、見積りをいただいた営業マンに再び話を聞いたところ、すでに受注台数は2万台を突破しており、これから発注すると納期は最短1年以上、グレードによっては2年以上かかるかもしれないとのこと。

 さらに7月13日から正式発表日の8月1日まで受注をいったん停止し、正式発売日の8月2日に再開するというから驚きだ。

 受注を一時停止しているのも1年以内の納車を目指し、納期短縮のために増産体制を急遽作り上げるための模様。

 さらに転売禁止のために誓約書(1年以内)の記載をお願いしているという。これは転売のための架空受注で増産した挙句に真の需要量より多い中古車が溢れ、ディーラーで買ったユーザーに迷惑をかけてブランドイメージを毀損するようなことはランドクルーザーという「信頼性」を重要視するクルマでは受け入れられない、というトヨタの判断かもしれない。

新型ランクル300のグレード別主要装備の差を表にしてみた

■GX (ガソリン5人乗り 車両本体価格510万円)

GXの写真がないため、トヨタロシアHPのコンフィギュレーターより作成。本来ならGXにはサイドステップ(ブラック)が付く。5人乗りガソリン車のみの設定。タイヤは18インチだ

最廉価版のGXは指紋認証スタートスイッチセキュリティシステムが2万2000円のメーカーオプション。日本での盗難率が高い車両である以上、装着マストのオプションである


■GX ガソリン/510万円
・エンジン:V6ガソリンターボ7人乗り
・駆動系:スタビライザー=ノーマル、ディファレンシャル=F:ノーマル、R:標準ノーマル、デフロックはメーカーオプション
・アルミホイール:18インチ
・ヘッドランプ:LED
・グリル&バンパー:メッキ、外板色共色
・バックドア:標準=一枚ドア、パワーバックドア+キックセンサーはメーカーオプション
・ディスプレイオーディオ:標準9インチ、10インチメーカーオプション
・指紋認証なし

 では、全グレードの見積りをお伝えしていこう。エントリーグレードのGXは、5人乗りのガソリン仕様のみの設定、車両本体価格510万円。200系時代は482万6800円だったので27万円ほどランクルの敷居が高くなったことになる。

 内装はファブリックのブラックのみ、タイヤは265/65、18インチアルミホイールが標準装備となっている。

 GXはほかのグレードと異なり、指紋認証スタートスイッチがメーカーオプションで2万2000円。イモビライザー、オートアラーム、侵入センサー、傾斜センサーがセットになった盗難防止システムが標準装備となる。

 上級グレードだとメーカーオプションにてT-Connect SDナビゲーションシステム+JBLプレミアムサウンドシステムが選択でき、12.3インチのTFTワイドタッチディスプレイとなるが、GXは残念ながらディーラーオプションで通常のT-Connectナビキット、11万3000円のみ装着可。

 追加料金なしのダークレッドマイカメタリックの外装色。そのほかのオプション&価格は以下の通り。

・サイドステップ(3万3000円)
・ルーフレールブラック(3万3000円)
・樹脂製フロアカーペット(2万7500円)
・指紋認証スタートスイッチ(2万2000円)
ここまでのメーカーオプションは合計11万5500円。

 これ以外のメーカーオプションとしては、外装色をホワイトパールクリスタルシャインに変更すると3万3000円。また電動リアデフロック(5万5000円)、LEDフロントフォグランプ(2万2000円)を追加することもできる。

 そしてそのほかの付属品は以下の通り。
・セキュリティセット(ホイール・ナンバープレートロック、2万3210円)
・グラスシーラント加工(7万7000円)
・T-Connectナビキット(11万3300円)
・ETC2.0ユニット(3万5200円)
合計24万8710円。

 車両本体価格とオプション・付属品を合わせた価格は546万4210円となった。それにメンテナンスパック13万2860円と初回車検後2年の保証延長1万1100円、税金諸費用を加えた乗り出し価格は586万9870円となる。

■AX (ガソリン7人乗り 車両本体価格550万円)

トヨタロシアHPのコンフィギュレーターより、AXグレードを作成。7人乗り、ガソリン車のみの設定。3列目は床下収納式へ変更となった


■AX ガソリン/550万円
・エンジン、乗車定員:V6ガソリンターボ7人乗り
・駆動系:スタビライザー=ノーマル、ディファレンシャル=F:ノーマル、R:標準ノーマル、デフロックはメーカーオプション
・アルミホイール:18インチ
・ヘッドランプ:LED
・グリル&バンパー:メッキ、外鈑色共色
・バックドア:標準=一枚ドア
・ディスプレイオーディオ:標準9インチ、10インチメーカーオプション
・指紋認証標準

 続いてAX。こちらはガソリンエンジン仕様のみだがGXと違って7人乗りとなる。車両本体価格は550万円。こちらのグレードは200系では524万7000円だったので値上げ幅はGXとあまり変わらない。

 7人乗りの3列目シートは、床下に電動で収納されるようになった。200系のように跳ね上げ式で収納できないタイプではなくなったことにより、積載容量も大きく増加。

 内装はGX同様ブラックしか選べないが、こちらはファブリックでも「スエード調」。タイヤ、ホイールはGXと変わらず265/65、18インチアルミホイールが標準装備。

 AXからはメーカーオプションの選択が広がる。例の12.3インチ大型ディスプレイナビ(バックモニター付き、10スピーカー8ch)に加えて電動ムーンルーフ(リモコン機能なし)、クールボックスなどが選択できるようになる。

 見積りをもらったのは追加料金なしのブラックの外装色。
・SDナビゲーションシステムG+バックモニター(37万5100円)
・ルーフレールブラック(3万3000円)
・タイヤ空気圧警報システム(2万2000円)
・チルト&スライド電動ムーンルーフ(リモコン機能なし)(11万円)
・クールボックス(7万1500円)
これらのメーカーオプションをつけると合計61万1600円。

 そのほかの付属品は以下の通り。
・セキュリティセット(ホイールロック、ナンバープレートロック、2万3210円)
・フロアマットロイヤルタイプ(3万9600円)
・グラスシーラント加工(7万7000円)
付属品3点の合計は13万9810円。

 車両本体価格とオプション・付属品を合わせた価格は625万1410円。それにメンテナンスパック13万2860円と初回車検後2年の保証延長1万1100円、税金諸費用合わせた乗り出し価格は666万8670円となった。

■VX (ガソリン7人乗り 車両本体価格630万円)

VXの写真がないため、トヨタロシアHPのコンフィギュレーターより作成。本来ならサイドステップ(ブラック)が付く。ホイール形状もやや異なる可能性が高い。GX/AXから一気に価格が上がる分、装備内容も充実する


■VX ガソリン/630万円
・エンジン、乗車定員:V6ガソリンターボ7人乗り
・駆動系:スタビライザー=ノーマル、ディファレンシャル=F:ノーマル、R:標準ノーマル、デフロックはメーカーオプション
・アルミホイール:18インチ(高輝度塗装)
・ヘッドランプ:LED
・グリル&バンパー:メッキ、外鈑色共色
・バックドア:標準=一枚ドア、パワーバックドア+キックセンサーはメーカーオプション
・ディスプレイオーディオ:標準9インチ、10インチメーカーオプション
・指紋認証標準

 300系から新しくできたグレード、VX。ここからは内装が本革のブラックが標準装備。このグレードから車両本体価格が一気に上がり、GXから120万円、AXからは80万円高くなる。

 VX以上のグレードは本革シート、レーントレーシングアシスト、ドライバー異常時対応システム、アダプティブハイビームなどが標準となる。

 タイヤサイズはGX/AXと変わらず265/65の18インチだが、高輝度シルバーメタリック塗装のアルミホイールが標準となる。

VXグレードからブラックの本革シートが標準となる

 見積りは基本AXと変わらないが、唯一違うのはメーカーオプションでハンズフリーパワーバックドア、7万7000円を装着しているところ。

 車両本体価格とオプション・付属品を合わせた価格は712万8410円。メンテナンスパックと保証延長(両車とも価格変わらず)に税金諸費用合わせた乗り出し価格は755万8770円となった。

■ZX (ガソリン7人乗り 車両本体価格730万円、ディーゼル5人乗り 車両本体価格760万円)

トヨタロシアHPのコンフィギュレーターより作成。バンパー、グリルの形状以外にもZXからはターンライトがシーケンシャルとなる。ZXがランクルの本命グレード。ディーゼルモデルも設定


■ZX ガソリン/730万円 ディーゼル/760万円
・エンジン、乗車定員:V6ガソリンターボ7人乗り/V6ディーゼルターボ5人乗り
・駆動系:車両統合制御(VDIM)、スタビライザー=リニアソレイドAVS、ディファレンシャル=F:ノーマル、R:標準LSD、デフロックはメーカーオプション
・アルミホイール:20インチ(高輝度塗装)
・ヘッドランプ:LED・シーケンシャルターンランプ(F/R)
・グリル&バンパー:ZX専用デザイン(グリル&バンパー差別化)
・バックドア:パワーバックドア+キックセンサー
・ディスプレイオーディオ:標準9インチ、12インチメーカーオプション
・指紋認証標準

 そして一番人気のグレードとなるであろうZX。リセールバリューが一番高いのはZXの7人乗りガソリン車の外装色プレシャスホワイトパール、フルオプションになるのではないかと噂されている。

 ガソリンとディーゼルは価格差30万円だが、見積書にはガソリン車の自動車税環境性能割は13万2600円、自動車重量税は7万3800円。ディーゼルはどちらもゼロなので、諸費用を含んだ乗り出し価格では一気に価格差が縮まることになる。

ZXガソリン車の見積書。車両本体価格は730万円だがオプションや諸費用含めると887万8060円になってしまった

ZXのリアスタイル(海外仕様車)。アルミホイールは20インチとなる。300系に移行したとはいえ、一目で「ランクル」とわかるデザインだ

ZXディーゼルの見積書。新車価格は760万円。こちらもオプションや諸費用であっという間に898万1560円に

 200系の4.6リッターV8ガソリンエンジンは318馬力で、トルクが1000rpm程度の低回転域だと300Nm台後半、そこから最大トルク460Nmを発生する3400rpmまで盛り上がるエンジンだったためやや出足が鈍いところがあった。

 また燃費もそれなりなので、もしかするとフラットな最大トルク700Nmの押し出しと燃費に惹かれて300系ディーゼルエンジン車もガソリン車に劣らない人気となるかも。

 中東などの新興国では、高回転域まで鋭く吹け上がって砂地からの脱出が容易なガソリンエンジンがディーゼルよりも一般に好まれるので、ガソリンエンジン車はもしかするとリセールバリューも盗難リスクも高い、ということになる可能性もある。

ZXグレードから内装がブラックのほか、ベージュが選べる。分厚いドアトリムや巨大なセンターコンソール。単に豪華なだけでなく、悪路走行でも身体をしっかりホールドするタイトさも併せ持つ

新型ランドクルーザーZX、ガソリン7人乗りのインテリア。床下収納の3列目シートもたっぷりとしたサイズ感を維持している

 ZXのインテリアカラー、シートカラーは本革のブラックとベージュから選べる。当然標準仕様だ。タイヤは265/55、20インチとなる。アルミホイールは高輝度シルバーメタリック塗装がされる。200系ZXが285/50の20インチだったところからややサイズと扁平率が下げられた。燃費改善のためもあるのだろう。

 またZXはトルセンLSDが標準装備、パワートレイン、サスペンションなど乗り味を変えられるドライブモードセレクトもEconomy / Comfort / Normal / Sport S / Sport S+ の5段階(下位グレードはEconomy / Normal / Sportの3段階)。

10速ATのシフトレバーとドライブモードセレクトスイッチ。4輪駆動の切り替えや各種デバイスの操作系も集中配置されている模様だ

  ターンランプもシーケンシャル仕様でエクステリアのメッキ部分やボリュームのあるグリルなど、押し出しも相当強くなる。バックシートエンターテイメントシステムがつけられるのもZX以上のグレードだけだ。

 ディーゼル5人乗りのメーカーオプションは以下の通り。ほぼフルオプションだ。
・プレシャスホワイトパール(外装色)、(5万5000円)
・電動リアデフロック(2万2000円)
・SDナビゲーションシステムB+JBLプレミアムサウンドシステム(14スピーカー/JBL専用12chアンプ)+バックモニター+リアシートエンターテイメントシステム+寒冷地仕様 (66万4400円)
・ルーフレールブラック(3万3000円)
・タイヤ空気圧警報システム(2万2000円)
・ITS CONNECT(2万7500円)
・クールボックス(7万1500円)
以上の合計89万5400円。

 外装色一番人気と思われるプレシャスホワイトパールは5万5000円のメーカーオプション。リアシートエンターテイメントシステムは多くの人がつける人気オプションだと思われる。

 そのほかの付属品は、
・フロアマットエクセレントタイプ(5万8300円)
・CPCプレミアムコーティング(17万6000円)
合計23万4300円。

 車両本体価格とオプション・付属品を合わせた価格は872万9700円。それにメンテナンスパックと保証延長(他グレードと同額)、税金諸費用合わせた乗り出し価格は898万1560円となった。

 ZXのガソリン7人乗りでの見積りは、以下のメーカーオプションと附属品をつけると、車両本体価格と合わせて841万9800円。7人乗りはトノカバーがオプションとなり、ナビの価格が微妙に異なる。

・プレシャスホワイトパール(外装色)(5万5000円)
・電動リアデフロック(2万2000円)
・SDナビゲーションシステムA+JBLプレミアムサウンドシステム(14スピーカー/JBL専用12chアンプ)+バックモニター+リアシートエンターテイメントシステム+寒冷地仕様 (65万7800円)
・ルーフレールブラック(3万3000円)
・タイヤ空気圧警報システム(2万2000円)
・クールボックス(7万1500円)
ここまでで、メーカーオプション合計87万2300円。

 そのほかの付属品は以下の通り。
・フロアマットエクセレントタイプ(7万1500円)
・CPCプレミアムコーティング(17万6000円)
付属品合計24万7500円。

 税金諸費用合わせたガソリン7人乗りの乗り出し価格は887万8060円となった。ディーゼルとの価格差は10万円ちょっとまで縮まった。

 「値引きの額はだいたい決まっていて、おーっとなる額ではないですが、値引きさせていただきます、ここに入れませんでしたが10万円はいかないです、数万円のレベルです」と営業マンが言っていた。

 レクサスLX570にプレミアムオーディオをつけると乗り出し価格は約1200万円。新型ランドクルーザーZXの乗り出し価格はLXの4分の3以下。見た目もLX同様にかなり押し出しが強い。全く悪くない。

※値引額は地域、時期によって変動しますので参考程度とお考え下さい。

■GR SPORT (ガソリン7人乗り 車両本体価格770万円、ディーゼル5人乗り 車両本体価格800万円)

今回の新型ランクル300から新設定されたGR SPORT。驚いたことに、ZXよりも価格は高い。専用のシートや外装である事は判明しているが、他にどの様な装備が追加されているのであろうか?

標準グレードと違い、グリル中央にTOYOTAと右下にGRのロゴが入る。これまでのランクルとは違う走りの雰囲気を前面に押し出している


■GR SPORT ガソリン/770万円 ディーゼル/800万円
・エンジン、乗車定員:V6ガソリンターボ7人乗り/V6ディーゼルターボ5人乗り
・駆動系:スタビライザー=新世代KDSS、ディファレンシャル=F:標準、デフロック、R:標準、デフロック
・アルミホイール:18インチ(マットグレー)
・ヘッドランプ:LED
・グリル&バンパー:GR-S専用デザイン(TOYOTAロゴ)
・バックドア:パワーバックドア
・ディスプレイオーディオ:標準9インチ、12インチメーカーオプション
・指紋認証標準

 筆者にとっては本命のGR SPORTディーゼルの車両本体価格は800万円。ZX同様、ディーゼルのほうがガソリンより30万円高い。

 ただしディーゼルは自動車税環境性能割、自動車重量税がゼロ。それだけでガソリン車との価格差30万円のうち20万円強が取り返せる。

 内装は本革のGR専用ブラック&ダークレッド。ブラック一色も選べる。もちろん標準装備だ。

GR SPORTのディーゼル5人乗りの見積書。値引きは5万円、諸費用含めた総額は907万8600円

GRロゴが入るGR SPORT専用のシート。ブラックの内装色であることもわかるが、まだ未知の部分も多いことに期待が膨らむ

 GR SPORTのメーカーオプションは以下の通り。
・プレシャスホワイトパール(外装色)(5万5000円)
・SDナビゲーションシステムB+JBLプレミアムサウンドシステム(14スピーカー/JBL専用12chアンプ)+バックモニター+リアシートエンターテイメントシステム+寒冷地仕様 (66万4400円)
・ルーフレールブラック(3万3000円)
・タイヤ空気圧警報システム(2万2000円)
・ムーンルーフなし(リアエンターテイメントシステムつけると装着不可、-11万円)
・クールボックス(7万1500円)
以上で合計は73万5900円。

 そのほかの付属品は、
・セキュリティセット(2万6510円)
・前後方ドライブレコーダー(6万2700円)
・GRフロアマット2列用(3万4100円)
・QMIグラスシーラント(7万7000円)

 となったのだが、何も言わなかったのに値引きが6万8970円入って合計が13万1340円となった。

 そして、車両本体価格も5万円の値引き。したがって車両本体価格795万円、メーカーオプション73万5900円、付属品価格13万1340円に税金諸費用メンテナンスパック保証延長全部入れると、乗り出しは907万8600円となった。

※値引額は地域、時期によって変動しますので参考程度とお考え下さい。

マットグレーの18インチアルミホイールが装着され、GRのエンブレムが随所に入ったスポーティなGR SPORTのエクステリア

 GR SPORTのガソリン7人乗りでほぼ同一の内容で見積りを作ってもらったものがこちら。ガソリンのほうが30万円安かったはずなのに、乗り出し価格は911万2230円とディーゼルより約3万4000円ほど高い。

 その理由は先述の税金の差約21万円と、リアシートエンターテインメントシステム装着時にはディーゼルにはムーンルーフが非装着となり、11万円安となることからきている。

GR SPORTガソリン車7人乗りの見積書。ガソリンのほうが30万円安かったはずなのに、乗り出し価格は911万2230円とディーゼルより約3万4000円ほど高い

■まとめ

ボンネットの造形は迫力がある新型ランクル300GR SPORT。ボンネットの造形が非常に立体的であることがわかる。これは全車共通の模様

ZXのフロントマスク。王道ともいえる迫力のメッキグリルにボディ同色のU字型のフィニッシャーが装着されている。

GX、AX、VXのフロントマスク(まだ詳細な資料が出ていないためフロントマスクの違いは不明)グリル本体は変わらず、周囲のフィニッシャーがなくシンプルにまとまっている

 ZXとGR SPORTに関しては情報がすでに多く出てきているが、ZXの外観がマッチョすぎる、という人には実はVXがいいかもしれない。万人受けする200系に似たやや優しい顔立ちに加え、インテリア・安全装備はかなりZXに近づいているので、お買い得グレードと言えるだろう。

 メルセデス・ベンツGクラスのエントリーモデル、G350dの車両本体価格が1251万円であることを考えれば最も高くても900万円ほどのプライスタグのつくランクルは定価でも大バーゲンではないだろうか。

 またもう一つの本格オフローダーの雄、ランドローバーディフェンダーの最強仕様110SEは車両本体価格744万円だが、ものすごく大きな価格差かと言われるとそこまででもない気がする。

 筆者の本命はGR SPORTなのだが、ここに来てZXのディーゼルのほうがいいかな……と、まだどのグレードにするか、決めかねている。

 これだけバックオーダーが積み上がっているということは、納車からしばらくは都内でもランクルオーナーは道行く人から羨望のまなざしで見てもらえる機会も多いだろう。

 8月1日の発表前にいったんオーダーをストップし、正式発売日の8月2日に受注再開という前代未聞の超絶人気となっている新型ランドクルーザー300。納期は最短でも1年以上、グレードによっては2年以上も考えられるこの状況。しばらくは混乱が続きそうだ。

【画像ギャラリー】新型ランクル300系は価格もオプションもやはり陸の王者だった!!

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