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オジエが必死の追い上げで表彰台圏内に。勝田はクリーニングに奮闘、エバンスは横転喫する/WRCギリシャ

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オジエが必死の追い上げで表彰台圏内に。勝田はクリーニングに奮闘、エバンスは横転喫する/WRCギリシャ

 9月7日(土)、ヨーロッパのギリシャにて開催されている2024年WRC世界ラリー選手権の第10戦『アクロポリス・ラリー・ギリシャ』のデイ2が実施され、TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)からは3台のトヨタGRヤリス・ラリー1が出走した。

 二日目終了時点での最高順位は、セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(17号車)の総合3番手となり、1ポジションアップ。デイリタイアから再出走をした勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は総合37番手でデイ2を終え、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)はスペシャルステージ(SS)11での横転によってデイリタイアを喫している。

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 折り返しを迎えたWRCギリシャは、全ステージの総走行距離が116.23kmながらリエゾン(公道区間)も含めた総距離は695.64kmと、かなり移動時間の長いタフな行程のデイ2を迎えた。さらにこの日はミッドデイサービスの設定がなく、タイヤフィッティングゾーンでの軽整備のみを行いつつ、気温が35度近くまで上昇したなかでの過酷な戦いとなった。

 デイ1に続いて好天に恵まれ、乾いたグラベル(未舗装路)を舞台に争われたこの日は、開幕ステージのSS7で暫定首位のオット・タナク(ヒョンデi20 Nラリー1)がパンクに見舞われたために、オジエは総合3番手にポジションアップ。以降もSS8、SS9、SS11と3本のベストタイムを記録し、総合2番手のダニエル・ソルド(ヒョンデi20 Nラリー1)との差を27.2秒まで縮めてデイ2を締めくくった。

 大会初日にデイリタイアとなっていた勝田は、TGR-WRTのメカニックたちによって修理されたクルマで再出走。一日を通して、グラベルラリーでは不利な先頭出走でステージに臨んだが、クリーニングに苦戦しつつも安定した走りでデイ2を走破。前日の総合63位から、総合37位まで順位を挽回している。

 一方、デイ1でパンクとターボ関連のトラブルにより9分程度タイムを失い、総合20番手からスタートしたエバンスは、SS10が終了した時点で総合13番手まで順位を挽回。しかし、続くSS11の下りセクションのヘアピンで轍に引っかかり横転。なんとか復帰して最後までステージを走り切ったものの、フロント部分のダメージが大きかったためチームと協議のうえでデイリタイアを選択した。


 チームのヤリ-マティ・ラトバラ代表は、上位をキープするヒョンデ勢に対してオジエが追い上げたデイ2を「期待を持てる一日だった」と振り返っている。

「予想通り、今日もまた波乱の一日となり、我々にとっては期待を持てる一日であった」

「セブ(セバスチャン・オジエの愛称)が総合3番手につけているので、少なくともいくらかポイントを獲得できるはずだ。残念ながら、エルフィン(・エバンス)は一日の終盤に横転してしまったが、それほど大きな影響はなく明日までにクルマを完全に修理できるだろうと期待している」

「明日は、スーパーサンデーの勝利とパワーステージの戦いに期待が持てそうで、それと同時に総合順位を巡る戦いもまだ終わったわけではない。多くのドライバーが追加ポイントを狙って戦うが、リスクレベルは非常に高いので、荒れたコンディションのなかでの難しいチャレンジとなるだろう」

 大会最終日となるデイ3は、サービスパーク『ラミア』南側のエリアでSS13からSS15までの全3本を予定。そのうち最終のSS15は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる『パワーステージ』に指定されている。全ステージの総走行距離は54.05km、リエゾン(公道区間)も含めた総距離は208.96kmだ。

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