2022年シーズンがついに開幕したインディカー・シリーズ。開幕前の記者会見には同シリーズの大ベテラン、ウィル・パワーとエリオ・カストロネベスが出席したが、彼らには「インディカーには高い競争力がありながら、なぜパトリシオ・オワードやコルトン・ハータといった若手がF1に強い関心を示すと思うか」という質問が投げかけられた。
インディカーで通算40勝を誇るパワーは、これについてこう答えた。
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「もちろんF1は、その資金力やテレビ放映の充実度を考えると最高峰のシリーズだと思う。だから若手ドライバーにとってはぜひとも行ってみたい場所だし、そのシリーズを経験したいはずだ」
「ただ、競争の激しさや平等性という点では、インディカー以上のオープンホイールシリーズはない。F1よりも競争が激しいのは、ドライバーが優れているからというわけではなく、シンプルにマシンが全て同じだからだ。同じマシンに長い間乗り続けてきたチームやドライバーがたくさんいるから大変なんだ」
「僕の言葉を信じなくてもいい。練習走行や予選のタイムを見ればわかるんだ。インディカーがF1よりも競争が激しいということは、数学的にも証明されているんだ」
「F1では、おそらくチームメイトというひとりの人間とだけ勝負することになる。でも(技術規則の大幅な見直しが行なわれた)今年はもっと公平性が増すかもしれないね」
「インディカーのドライバーの方が優れているとは言っていない。そんなことはない。正直なところ、この選手権はファンにとってより良いものだと思う。誰が勝つか分からないんだから」
一方、昨年に4度目のインディ500制覇を成し遂げたカストロネベスはこう言う。
「若いうちは当然、何でもやってみたくなるし、F1は世界の中心だ」
「ウィルが言ったように、(F1では)お金をはじめ、多くのことを追い求めることができる。ただちゃんとしたチームに入れないと、ポイント圏内にすら入ることができないだろう」
「インディカーはまったく違う。ドライバーが才能を発揮できるルールになっている。もちろん、素晴らしい週末を過ごせる時もあれば、そうでないときもある。そこが難しい」
「ただ、オーバルやショートオーバル、ストリートコースなど、様々なスタイルのコースがあるので、多くの才能が混ざり合う。ドライバーのレーススタイルもひとつじゃない。これがインディカーが正しい方向に進み続けている理由だと思う」
「今、このシリーズはペンスキーが管理しているけど、パンデミックが過ぎ去ることで、30年、40年前のような盛り上がりを見せられるようになると信じている」
そのカストロネベスのコメントを受けて、パワーはさらにこう続ける。
「エリオが言ったように、誰が勝つのか、誰がポールを取るのか、そして誰がチャンピオンになるのか、最終戦まで分からない」
「僕がインディカーに来て以来、ここ10年くらいでシリーズはかなり成長したように思う。チームもドライバーも、これまで見た中で最高水準にある。素晴らしいシリーズだと思うし、それをもっと普及させるために頑張りたい」
また会見の中でパワーはこれらの話に関連して、オーストラリアの同胞であり、注目の若手ドライバーでもあるオスカー・ピアストリに対して同情するコメントを残した。
ピアストリは2019年にフォーミュラ・ルノー、2020年にFIA F3、2021年にFIA F2でチャンピオンに輝き、これ以上ない形でステップアップしてきた。しかし彼には2022年のF1レギュラーシートは用意されておらず、アルピーヌのリザーブドライバーとして1年を過ごす予定となっている。
パワーはF1のシステムが破綻しているとして、次のように話した。
「オスカー・ピアストリは、F3とF2を2年連続で、しかもどちらもルーキーイヤーでタイトルを獲得したのだから、F1に行くのにふさわしい」
「なのに彼はF1に出られない……個人的にはシステムが破綻しているように思う。なぜなんだ? 彼らはF2に200万ユーロ(約2億6053万円)やそこらの大金を投じてチャンピオンになったのに、それでもF1のシートを手にできないというのか?」
「彼はF1で走るべきドライバーだ。彼がインディカーに来たがらないのは理解できる。なぜなら、彼はずっと(F1を目指して)キャリアを歩んできたからだ。彼がシートを得られなかったことに僕はちょっとがっかりした」
「これからどうなるかも気になる。彼が来年もF1に上がれなかったら、おそらく一生F1には行けないだろう。そうなったら完全に茶番だよ。とにかく残念だ」
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