■2代目一部改良モデルが登場するなか…すでに「“3代目”GR86」の開発もスタート!?
2021年に登場したトヨタ「GR86」(2代目)はトヨタとスバルによる共同開発車であり、スバル「BRZ」とクルマのベースを共有した兄弟車です。登場から3年、ウワサによるとすでに次期型の開発が始まっているとのこと。
はたして次期“3代目”GR86はどのようなモデルになるのでしょうか。
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ドライバーの意のままに操れる「手の内感」や、キビキビした走りなどによって、小型FRスポーツファンからの絶大な支持を得ているGR86。
ファンの期待に応えるべく、トヨタは頻繁にGR86の商品改良を行っています。
直近では、2024年7月12日に一部改良を実施したばかりです。
GR86でレースに参戦しているモータースポーツドライバーからのフィードバックを生かし、アブソーバー減衰特性やEPS制御の改良したほか、スロットル特性を変更(MT車)し、ダウンシフト操作時における許容領域も拡大(AT車)するなどし、接地感や操舵レスポンス、リニア感を向上させました。
また200台限定の特別仕様車「RZ“リッジグリーンリミテッド”」の抽選受付も開始し、2024年10月に発売の予定となっています。新色や限定パーツ搭載ということもあり、人気殺到となるのは必至でしょう。
では、次期GR86はどういったモデルになるのでしょうか。
現行型GR86は、年を追うごとに厳しくなるクルマの衝突安全性基準に対応し、先進運転支援機能なども搭載してきた結果、以前よりも強靭かつ安全になりましたが、そのぶん重量が増してしまいました。
初代86(1210~1270kg)と比べると、GR86(1260~1290kg)は20~50kgほど重たくなっています。
安全性能向上のためのボディ補強に加え、パフォーマンスアップのために水平対向直列4気筒エンジンを2リッターから2.4リッターに変更したことも要因といえます。
軽さこそが正義であるスポーツカーにとって、決していい方向ではありません。
そのためできれば次期型でも、ボディサイズは現行GR86とほぼ同じ4265mm×1775mm×1310mm、ホイールベース2575mmは死守したいところ。
ちなみに現行モデルも、初代86(4240mm×1775mm×1320mm、WB=2570mm)と比べて、全長が25mm伸びた程度で、サイズアップはしていません。
そのうえで、もっとも重たいエンジンはどう進化するのでしょう。
SNSなどでは、現行のスバル製水平対向エンジンがトヨタ製のスポーツエンジンに換装される可能性もあるといった噂まで聞かれますが、真偽のほどは定かではありません。
もしウワサ通りにトヨタ製であるならば、最大出力300ps級とハイスペックな「GRヤリス」や「GRカローラ」の1.6リッター直列3気筒ターボの搭載を期待したいところ。
これを縦置きレイアウトに換装し駆動方式はもちろんFR(後輪駆動)を継承。8速ATのほか6速MTもこれまで通り採用されることを望みます。
さらに2024年5月、トヨタ、スバル、マツダの3社が共同で行った「マルチパスウェイワークショップ」においてトヨタが発表した、今後新開発される1.5リッターのNAとターボ、2.0リッターターボエンジンの搭載も期待できます。
エンジンのショートストローク化によって、エンジン本体の全高を10%低減し体積も10%低減することで、低フードによる空気抵抗低減(燃費向上)だけでなく、軽量化にも貢献するでしょう。
特に2リッターターボエンジンは、「2.4リッターターボ並みの出力を発揮する、モータースポーツ向けのエンジン」であることが明かされており、このフレーズは、まさに現行GR86の2.4リッターを示唆しているかのよう。
トヨタはさらに、400ps/500Nmバージョンと300ps/400Nmのバージョンの2リッターターボエンジンも公開しており、この新型2リッターエンジンを搭載したものが次期GR86となる、というシナリオも大いに考えられます。
この新型エンジンは、ショートストローク化によってエンジンの回転数限界をあげることができるため、400psや500psといったさらなる出力追求もできるといいます。
つまりは次期GR86だけでなく、その上の次期「GRスープラ」にも搭載される可能性があり、将来が非常に楽しみなパワーユニットといえそうです。
※ ※ ※
初代そして2代目と、GR86とBRZはスバルが主体となって車両開発がなされてきましたが、その役割分担が今後も続くとは限りません。
最高出力や最大トルクだけでなく、環境性能も含めてよりよいパワートレインを実現できるならばそちらを選択すると思われ、そう考えるとここまでご紹介してきたように、次期GR86は(BRZとの兄弟車関係はさておき)少なくともトヨタ主体となるのではないかと筆者(自動車ジャーナリスト 吉川 賢一)は考えます。
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だせえなぁ。