現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 輸入車には多数あるのにナゼ? 国産SUVに「激速モデル」が登場しない理由

ここから本文です

輸入車には多数あるのにナゼ? 国産SUVに「激速モデル」が登場しない理由

掲載 7
輸入車には多数あるのにナゼ? 国産SUVに「激速モデル」が登場しない理由

 話題のワークスコンプリートもエンジンには手を加えていない

 言われてみると、確かにない。

並のスポーツカーが簡単にブチ抜かれる衝撃性能! あまりに速すぎる怪物SUV5選

 日本のSUVで、パフォーマンス系モデルにほとんどお目にかからない。実際、メーカー系のチューニングブランドを見まわしてみると、トヨタGAZOO RacingのGRラインアップにC-HRがある。とはいえ、あくまでもボディとシャシーをライトチューニングしたGR SPORTに留まっている。GRヤリスのような、エンジンや駆動系まで本格的に手を加えてはいない。

 また、日系チューニングブランドの筆頭であるSUBARU STIでも、フォレスターのパフォーマンスパーツとして、ボディ系ではストラットタワーバー、また排気系ではマフラーに留まる。スバル本体のモデルラインアップでも、フォレスターにはSTI Sportとしての用意はない。そのSTI Sportについても、ほぼ日本専用車であるレヴォーグにおいては、キモは電子制御サスペンションやアイサイトXであり、パワートレインのハイパフォーマンス化が主体ではない。

 日系で唯一のハイパフォーマンスSUVといえば……。日産「ジューク R」だ。Rの名が示すとおり、パワートレインはGT-RのVR38DETTで、トランスアクスル4WDをパドルシフト付き6速DCTでダイレクトな走りを楽しむ。初号機が480馬力で、英国グッドウッド・フェスティバルに登場したジュークR2.0では599馬力に進化し、最高速度は266km/h、0-100km/h加速が3秒というお化けジュークだ。

 筆者は2013年、ジュークR初号機をカリフォルニアで試乗したが、ズッシリとした重量感と強烈な乗り味をいまでも忘れていない。限定発売の価格は5000万円級という、超レアな日系SUVであった。

 欧州では高性能エンジンへスワップした改造車が始まり?

 ジュークRのように、SUVに超ド級パワートレインにスワップする手法といえば……。

 メルセデスチューナーのブラバスが2000年代初頭、GクラスにチューンドV12搭載を始めた。当時、ブラバス本拠地のドイツ・エッセン市周辺のアウトバーンで全開走行させたが、その迫力に圧倒された。当時の価格はプロトタイプで7000万円級だったが「すでに、アラブの王様に3台売れた」とブラバス幹部がニタリ顔だった。

 こうしたアフター系チューニングでの需要が基点となり、インハウスチューニングブランドのAMGでG55やG63が誕生した。AMG効果は当然、BMW M、アウディRSへと影響を与えることになる。

 また、アメリカではダイムラーと技術連携していたクライスラー時代に、ハイパフォーマンス系ブランド・SRTが登場し、ジープ・グランドチェロキーにはHEMIエンジン搭載のSRT8が誕生している。量産されて間のないころ、カリフォルニア州内のサーキットで試乗したが、あまりのジャジャ馬ぶりにビックリした思い出がある。

 このように、欧米ブランドでは過度なハイパフォーマンス系SUVに対して、高価格でも市場からの需要がある。一方で日系メーカーは、そうした商品を量産できるようなブランド戦略になっていないのが実情だ。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

ジャガーEタイプ S1(2) スタイリングにもメカニズムにも魅了! 人生へ大きな影響を与えた1台
ジャガーEタイプ S1(2) スタイリングにもメカニズムにも魅了! 人生へ大きな影響を与えた1台
AUTOCAR JAPAN
もの凄く「絵になる」クルマ ジャガーEタイプ S1(1) そのすべてへ夢中になった15歳
もの凄く「絵になる」クルマ ジャガーEタイプ S1(1) そのすべてへ夢中になった15歳
AUTOCAR JAPAN
日本の「ペダル踏み間違い防止技術」世界のスタンダードに! 事故抑制のため国際論議を主導
日本の「ペダル踏み間違い防止技術」世界のスタンダードに! 事故抑制のため国際論議を主導
乗りものニュース
90年前の“博物館級”のオートバイがオークションに登場 “2輪界のロールス・ロイス” 1936年製ブラフ・シューペリアがカッコ良すぎる
90年前の“博物館級”のオートバイがオークションに登場 “2輪界のロールス・ロイス” 1936年製ブラフ・シューペリアがカッコ良すぎる
VAGUE
HRC渡辺社長、フェルスタッペンの4連覇を祝福「ホンダ/HRCとしてサポートし続けてこられたことを誇りに思う」
HRC渡辺社長、フェルスタッペンの4連覇を祝福「ホンダ/HRCとしてサポートし続けてこられたことを誇りに思う」
motorsport.com 日本版
斬新「日本の“フェラーリ”」に大反響! 「約700馬力のV8スゴイ」「日本なのに左ハンしかないんかい」「めちゃ高ッ」の声! 同じクルマが存在しない「J50」がスゴイ!
斬新「日本の“フェラーリ”」に大反響! 「約700馬力のV8スゴイ」「日本なのに左ハンしかないんかい」「めちゃ高ッ」の声! 同じクルマが存在しない「J50」がスゴイ!
くるまのニュース
本拠地の欧州で「メルセデス・ベンツのタクシー仕様」シェア急降下! なぜ? 「“ベンツのタクシー”に乗れたらラッキー」な時代が到来するのか
本拠地の欧州で「メルセデス・ベンツのタクシー仕様」シェア急降下! なぜ? 「“ベンツのタクシー”に乗れたらラッキー」な時代が到来するのか
VAGUE
「銀の皿」に「レジ横のガム&タバコ販売」に1000円以下のメニューと「ザ昭和」がたまらない! トラック野郎を癒し続ける「采女食堂」はぜひ立ち寄るべし【懐かしのドライブイン探訪その5】
「銀の皿」に「レジ横のガム&タバコ販売」に1000円以下のメニューと「ザ昭和」がたまらない! トラック野郎を癒し続ける「采女食堂」はぜひ立ち寄るべし【懐かしのドライブイン探訪その5】
WEB CARTOP
ラッセルが今季3度目のPP獲得。ガスリーと角田裕毅がQ3で健闘見せる【予選レポート/F1第22戦】
ラッセルが今季3度目のPP獲得。ガスリーと角田裕毅がQ3で健闘見せる【予選レポート/F1第22戦】
AUTOSPORT web
F1ラスベガスGPで追い上げ2位のハミルトン「予選がしっかりできれいれば、楽勝だったろうに」
F1ラスベガスGPで追い上げ2位のハミルトン「予選がしっかりできれいれば、楽勝だったろうに」
motorsport.com 日本版
中央道「長大トンネル」の手前にスマートIC開設へ 中山道の観光名所もすぐ近く!
中央道「長大トンネル」の手前にスマートIC開設へ 中山道の観光名所もすぐ近く!
乗りものニュース
ペレス、チームメイトのフェルスタッペンとは対照的に10位が精一杯「レッドブルは最高のチーム。来年は良いマシンが作れるはず」|ラスベガスGP
ペレス、チームメイトのフェルスタッペンとは対照的に10位が精一杯「レッドブルは最高のチーム。来年は良いマシンが作れるはず」|ラスベガスGP
motorsport.com 日本版
「ん、ここ工事してなくない?」 高速道路の車線規制“ムダに長い”場合がある理由とは?
「ん、ここ工事してなくない?」 高速道路の車線規制“ムダに長い”場合がある理由とは?
乗りものニュース
日本専用の新型「“MR”スポーツカー」初公開! 旧車デザイン×「ネットゥーノ」エンジン採用! 600馬力超えの「チェロSE」登場
日本専用の新型「“MR”スポーツカー」初公開! 旧車デザイン×「ネットゥーノ」エンジン採用! 600馬力超えの「チェロSE」登場
くるまのニュース
ピエール・ガスリー、予選3番手から無念マシントラブル脱落に「顔面平手打ちされたみたい」残り2戦にポテンシャルは確信|F1ラスベガスGP
ピエール・ガスリー、予選3番手から無念マシントラブル脱落に「顔面平手打ちされたみたい」残り2戦にポテンシャルは確信|F1ラスベガスGP
motorsport.com 日本版
モーターマガジンMovie 週間視聴回数BEST5 プラス1(2024年11月17日~11月23日)
モーターマガジンMovie 週間視聴回数BEST5 プラス1(2024年11月17日~11月23日)
Webモーターマガジン
F1マシンを脇に歌舞伎……来春鈴鹿のグリッドでも! 日本GPアンバサダーに就任した市川團十郎「息子と歌舞伎の扮装で踊る計画を」
F1マシンを脇に歌舞伎……来春鈴鹿のグリッドでも! 日本GPアンバサダーに就任した市川團十郎「息子と歌舞伎の扮装で踊る計画を」
motorsport.com 日本版
運営ブチギレ!? 一般車が「検問突破」何があった? 国際イベントでありえない"蛮行"発生! ラリージャパン3日目の出来事とは
運営ブチギレ!? 一般車が「検問突破」何があった? 国際イベントでありえない"蛮行"発生! ラリージャパン3日目の出来事とは
くるまのニュース

みんなのコメント

7件
  • 欧州車は基本的にエンジンよりシャーシ性能が勝ってボディーもアウトバーンを走るためにしっかり作り込んであるから激速SUVも余裕で作れる。

    それにひきかえ日本車の足まわりは100km/hまでしか考えられてなくコストダウンで受け止めるパワーや許容荷重はギリギリの設計だからハイパワーエンジン積んでもバランス悪く破綻するだろ!
    しかもモード燃費の追求だけのエンジンとCVTが当たり前だからつまらないに決まってるね
  • chrにペタペタパーツつけてドヤ顔で
    運転してるのを見かけるがみっともない
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村