フルモデルチェンジしたプジョーのコンパクト・ハッチバック「208」に小川フミオが試乗した。印象はいかに?
ほどよくスポーティ、ほどよくエレガント
キアのSUVに設定された“Nightfall Edition”がカッコいい!
いまここで、ハッチバックを見直してもいいかも……という気にさせられるクルマが、フルモデルチェンジを受け、2020年7月2日に販売開始されたプジョーの新型「208」だ。
208は、全長4095mmのコンパクトな5ドア・ハッチバック。街中の足としてかなり使い勝手がいい。SUVでは全高ゆえに駐車場を選ぶこともあるものの、こちらはそんな心配とも無縁だ。
新型208のラインナップは大きくいってふたつ。1.2リッターガソリンエンジン車と、BEV(バッテリー駆動の電気自動車)だ。そのなかにグレードがいくつかある。今回試乗できたのがガソリンエンジンの「GT-Line」。これがいいクルマなのだ。
私はまず、今回の新型208のスタイリングが気に入っている。キバみたい、と書かれるフロントのポジションランプを別にすれば、奇をてらったところがない。前後輪とボディのバランスもいいし、ほどよくスポーティで、ほどよくエレガンスも感じるからだ。
GT-Lineは、タイヤが大きく見えるのもいい。「Allure」と「Style」というグレードが扁平率55%の16インチリム径であるのに対して、スポーティな仕立てのこのグレードは45%の17インチだ。
タイヤハウスまわりのボディパネルをうまくふくらませているデザイン手法が奏功している。とりわけ、むかしの「205 GTI」(1983年)や「206 S16」(1999年)などのスポーティなプジョー車をおぼえているというひとには、アピール度、高いんじゃないだろうか。
重厚感すらある乗り心地
走りも、期待を裏切らない。しょせん1.2リッター、と、思って乗ると、加速のよさに驚くはずだ。8段ATの設定もよくて、アクセルペダルを介してドライバーの意思をよくくみとってくれる。とばしているときは、低めのギアをキープし、微妙な踏みこみ量にもすぐ反応して加速するから気持がよい。
気持がよい、と、書いたように、これこそ、208 GT-Lineを端的に表現することばであると思う。
車庫入れなどのごく低速では、反応がいまひとつと思う場面もあるステアリングも、速度が上がると、しっかりとした操舵感になる。この感覚はホイールベース2540mmにすぎないコンパクトカーとは思えないほどだ。足まわりもよく動き、意外なほど快適な乗り心地であるとともに、重厚感すらある。
まっすぐ走るときは疲れない(くわえて中立ふきんでも反応がよい)。いっぽう、レーンチェンジなどでは、思ったとおりのラインを正確にとれる。コーナリングも同様で、車体のロールスピードは遅めで、安心感も高い。
1199cc直列3気筒DOHCターボエンジンは、74kW(100ps)の最高出力と、250Nmの最大トルクを発生する。2000rpmの下で充分な力を感じるし、ドライブモードを「スポーツ」にすると、3000rpmより少し下がキープされる。3気筒独特のリズムのいいバイブレーションも好ましい。
1750rpmの低回転で最大トルクを出すわりに、上の回転域もそれなりに楽しめるエンジンだ。回転をあげていったとき、パワーが追従してぐんぐん加速していく感覚は、日本のコンパクトハッチバック車と一線を画している。
楽しくなるクルマ
日本車、とくに小型車はハイブリッド主体だし、まもなく(?)やってくるBEV時代を見越しているのか、日本のメーカーは、エンジン開発に情熱を燃やしていない様子が見受けられる。欧州車はまだまだ内燃機関を見捨てていない、と208で感じた。
208シリーズには、e-208というBEVが設けられているものの、エンジンが楽しくてこそ、と、思っているひとにとって、208 GT-Lineは推奨できるモデルなのだ。
試乗したモデルはオプションのパールホワイトの塗色だった。これにグロスブラックの208 GT-Line専用のアクセントカラーがよく合っている。さらにこのモデルには、黄色をメインにしたざっくりしたステッチが眼をひくスポーティなシートや、小径ステアリングホイールが備わるのだ。
若々しすぎるかというと、意外に、全世代的に似合いそうだ。2人で遠出なんていうのも楽にこなせるから、気分が若やぐところも魅力だ。私は楽しくて、いろいろなところを走りまわってしまった。
208の価格は、1.2リッターガソリンエンジン搭載車は「208 Style」(239万9000円)、「208 Allure」(259万9000円)そして「208 GT-Line」(293万円)。いっぽうBEVは「e-208 Allure」(389万9000円」と「e-208 GT-Line」(423万円)である。
2020年7月下旬の時点で、COVID-19がまた勢力をぶり返し、たとえば東京は県をまたいでの外出は自粛をと警戒する声も聞こえている。解除されたら、このクルマでドライブの楽しみが待っている、と思い、いまはガマンしておこうか。
文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.)
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