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ロードテスト BMW 2シリーズ・グランクーペ  ★★★★★★☆☆☆☆

掲載 更新 3
ロードテスト BMW 2シリーズ・グランクーペ  ★★★★★★☆☆☆☆

はじめに

新型2シリーズのグランクーペがBMWのラインナップに加わったのは必然、という空気がある。また奇妙なことに、このクルマは、すでに存在するはるかに大きなモデルの面影が見て取れるものとなっているのだが、こうなることを確信はできなかった。

【画像】BMW 2グランクーペとライバル 全16枚

2008年の初代X6登場は、BMWの歴史において見逃せない出来事だ。奇妙なスタイリングのビースト、とでも呼んで受け入れるのは、だいぶ好意的な反応といえる。BMWがSUVを造るという考え自体にまだ納得できずにいた伝統主義者にしてみれば、この第3のXモデルは理解し難いものだった。

当時は挑発的な存在だったかもしれないが、実際に乗ってみると走りはよく、販売面でも大ヒットを飛ばした。

事実、この成功によってBMWは、新しく極端なニッチを市場に築く点で慧眼の持ち主だという評価を獲得した。そのニッチとは単純明快、劇的にスロープしたクーペ風のルーフラインによっておおむね特徴づけられる。

たしかに、メルセデスは2004年の初代CLSで、4ドアクーペというコンセプトを一般的なものにした。しかし、もっと突飛なSUVクーペが好評だったことで、BMWはこのデザイン手法を、SUVに限らずすべてのモデルレンジへ適用しようという自信を固めたようだ。もっとも、それが粋なスタイルだと呼べるかは定かではないが。

その結果、X4やX2のようなものも現れたが、すばらしくハンサムな6シリーズや4シリーズ・グランクーペにも出会えた。そうして、今回の2シリーズ・グランクーペも登場した。意地の悪いひとびとは、パーティドレスをまとった1シリーズ、といったレッテルを貼るだろうクルマだ。

この新たなコンパクト4ドアクーペがファッション重視のユーザーにウケるかどうかはともかく、どのようなユーザーに向いたクルマなのかはまだわからない。この新たなメルセデス・ベンツCLAのライバルは、独立したモデルとして成立するに必要な要素を備えているのか、確かめてみたい。

意匠と技術 ★★★★★★★☆☆☆

2シリーズ・グランクーペの魅力の大きな部分はルックスによるものだと予想していたなら、妥協の産物を目にしてがっかりすることだろう。

エレガントなCLAに対し、このグランクーペのプロポーションは比較的ずんぐりしている。厚ぼったく肥大した不格好なルックスで、スマートな4ドアクーペだとはいい難いのだ。

凝りすぎてSFアニメのようなフロント周りは、エレガントな印象を与えるセンスに欠けている。また縮こまったリアは、なんとかX4やX6を真似ようとしたようにしか見えない。どちらも、最近のBMWデザインとしては出来の悪い部類に入る。

BMWは、今後も2シリーズのクーペとコンバーティブルを後輪駆動のままとする意向を表明している。しかし、今回のグランクーペは1シリーズと同じ、前輪駆動プラットフォームのUKL2をベースとしている。

フロントに横置きされるエンジンは、3気筒と4気筒のガソリン、4気筒のディーゼルが用意される。今回の218iはエントリーグレードで、1シリーズやミニにも搭載される1.5Lの3気筒ターボを積む。

218iの最高出力は140ps、最大トルクは22.4kg-m。トランスミッションは6速MTが標準仕様で、テスト車の7速DCTはオプションだ。

ディーゼルの220dは190psと40.8kg-mを発生し、218iよりだいぶパワフルだ。しかし、走りにうるさいドライバーの鼓動が高まるのは、やはりトップグレードのM235i Mパフォーマンスだろう。

306psと45.9kg-mというスペックは、BMWの量産4気筒としては最強で、下位の2機種にはないクラッチ式4WDシステムが、最大50%の駆動力を後輪へ配分する。

ただし、これで終わりではなさそうだ。さらに400psオーバーの仕様も開発中と噂されるのである。M2グランクーペを名乗ることになるであろうそれは、もちろんメルセデスAMGの血気盛んなCLA 45を追撃するものだ。

2シリーズ・グランクーペは全車とも、アクチュエーターのようにエンジンを制御してタイヤのスリップを抑制するARBを装備。i3で初導入されたそれは、フロント内輪への穏やかなブレーキングも用い、コーナリング時のアンダーステアを大幅に削減する。

サスペンションはフロントがマクファーソンストラット、リアはマルチリンクだが、セッティングはグレードにより異なる。テスト車はMスポーツ仕様のローダウンスプリングとパッシブダンパー、オプションの18インチホイールを装着していた。

内装 ★★★★★★★☆☆☆

2シリーズ・グランクーペのインテリア装飾には、メルセデスCLAに太刀打ちできるだけのヴィジュアル的な華やかさが欠けている。

それでも、高級感が不足しているわけではない。ほとんどの部分で、マテリアルのクオリティは高級小型セダンに期待される基準を十分すぎるほど満たしている。

キャビンの下のほうに硬く引っ掛かりのあるプラスティックが使用されているが、それはやむをえないところ。問題になるようなものではない。

テスト車はオイスターグレーのレザートリムが、磨き上げられたピアノブラックやクロームとのコントラストがみごと。同時に、インテリアの軽やかで開放的な雰囲気を醸し出している。

1シリーズと同じく、フロント横置きのエンジンレイアウトはインテリアのパッケージングに大きな効果をもたらした。少なくとも前席には。トランスミッショントンネルがなくなったことで、左右席間はほどよい距離となっている。

残念なのは、その恩恵が後席では十分に感じられないこと。さらに、グランクーペのスロープしたルーフラインは、間違いなくマイナス材料となっている。われわれの計測では、後席のヘッドルームは1シリーズ比で40mm減の870mmだった。もっとも、CLA 250のそれは860mmにとどまっているが。

レッグルームは670mmで、これはCLAと同数値。1シリーズに対しては、やはり40mm少ない。結果としてリアシートは、大人が長い時間を快適に過ごせる場所にはなっていない。もちろん、子どもなら問題ないのだが。

ラゲッジスペースについても、万事解決というわけにはいかなかった。開口部はハッチバックと違って比較的小さく、荷室容量はCLAより30L少ない430Lにとどまる。ただし、リアシートを倒して長尺物を積み込むことも可能だ。

走り ★★★★★★☆☆☆☆

クーペ的なシルエットと、アグレッシブなMスポーツ仕様のボディワークが気に入ったなら、購入への次の段階はエンジングレード選びだ。しかし、2シリーズ・グランクーペに熱い走りを期待するユーザーなら、エントリーグレードの218iは選ばないほうがいい。

BMWのB38型3気筒ターボはミニにも搭載されるユニットで、たしかに称賛に値するパワフルさを備えている。しかし、このクルマの動力性能は見るべきほどのものではない。テスト車が満タンで1420kgという、比較的軽いウエイトだったにもかかわらずだ。

テストコースで計測したデータでは、0-97km/hが8.8秒。発進はそれほど元気なものではなく、前輪がトラクションを失う心配はまったくなかった。とはいえ、このグランクーペのローエンドグレードが単に遅いだけだったなら、そこまで問題視することはなかっただろう。

ところが、この218iに積まれたB38ユニットには、ミニでみられたようなエネルギッシュさや、ガンガン回ろうとするスピリットが欠けているように感じられる。キャラクターがない、と言い換えてもいい。

スムースかつマイルド、そしてみごとなまでにリニアだが、常に自制しているようなフィールなのである。それがよく表れているのが、われわれがフレキシビリティの指標としている4速固定での48-113km/h加速タイムだ。

12秒というその数字は、BMWらしからぬ結果といえる。たとえ、速さを予感させる新世代ボディスタイルの下にあるのが、前輪駆動パワートレインだという事実を差し引いたとしてもだ。

ボンネットの下に弾けるような元気を宿してはいない218iグランクーペだが、制動性能は強い説得力がある。サーボのアシストは控えめで、ブレーキペダルは徐々に効きが増していくのがいい感じ。ドライバー重視のメーカーであっても、最近ではこうしたフィールを実現しているのが珍しいというほどだ。

113-0km/hの制動距離は45.7mで、いまどきの基準でみれば並外れたものではない。しかし、ドライバーにひそかな自信を抱かせてくれるブレーキシステムだ。また、ほかの操作系にはそれがないものもある、表面的な洗練ぶりも備わっている。

ステップトロニックことBMWのDCTもまた、賞賛すべき出来栄え。7段のギアが、標準仕様の6速MT以上にエンジンのパワー不足を補ってくれる。

変速は素早いが、主に低速時のDCTに時折みられる不必要なぶっきらぼうさはない。低回転域でのエンジントルク不足により、しばしば複数段のシフトダウンが必要になるが、それもトラブルの種にはならないのだ。

しかも、トップギアのレシオが高いので、高速道路の巡航時にはエンジン回転数が2000rpmを切る。結果としてそれが、静粛性や燃費の向上に貢献してくれるのもうれしい。

しかし、周辺要素がいかに優れていても、埋め合わせることのできないものがある。それは、218iグランクーペのエンジンがスポーティでダイナミックなルックスのクルマを手に入れたドライバーの期待には応えられない、という現実だ。

使い勝手 ★★★★★★★★★☆

インフォテインメント

インフォテインメントシステムのライブコックピットプラスのディスプレイは、エントリーグレードのスポーツでは8.8インチだが、Mスポーツでは10.25インチにアップグレードされる。表示はすばらしく鮮明で、グラフィックはなめらかで見やすい。

システムの操作もイージーで、慣れるまでにそう時間はかからないが、これはBMWが相変わらず装備している例の使いやすいロータリー式コントローラーによるところが大きい。さらに実体式のショートカットボタンも用意されているため、走行中にも扱いやすい。

ナビゲーションシステムやデジタルラジオ、Bluetoothなど、標準装備の内容も充実している。Apple CarPlayがインストールされていなかったが、BMWによれば遠からず標準装備に加わるとのことだ。

今回のテスト車は、1500ポンド(約21万円)のテクノロジーパッケージを装着していた。これにはヘッドアップディスプレイや便利なスマートフォンのワイアレス充電パッドが含まれ、wi-fiにも対応している。

燈火類

2シリーズ・グランクーペは、全車にフルLEDヘッドライトが標準装備される。テスト車はテクノロジーパッケージを装着していたため、ハイビームアシストが加わっていた。

ステアリングとペダル

すばらしく広い調整幅により、ドライビングポジションはこの上なくみごとなもの。ブレーキペダルはセンターに配置され、左足ブレーキも難しくない。

操舵/安定性 ★★★★★★★☆☆☆

2シリーズ・グランクーペを前にして、恨めしく思うことがあるとすれば、たったひとつ。BMWが後輪駆動プラットフォームでスモールカーを造り続けてくれればよかったのに。それがすべてだ。

ハンドリングの冴えるショートホイールベースの4ドアクーペで、フロントのドライブシャフトがなく、比較的軽量に収まっていたなら、それはかなり魅力的なものとなっただろう。

もっとも、かつてのFRレイアウトを採用していた1シリーズの走りは、期待されるほど甘美で楽しく、思いのままになるようなものではなかった。上位モデルにBMWの至宝ともいえるストレート6を縦置き搭載していたにもかかわらずだ。

とはいうものの、今回のテスト車が採った前輪駆動というアプローチは、性能的には不足がなくても、妙なる運動性が味わえるとはいい難い。またエンスージアストにしてみれば、その駆動系の退屈さを忘れさせてくれるような要素をほとんど見出すことができない点も不満だろう。

ただし、なにもかもダメかといわれれば、そういうわけでもない。

2シリーズ・グランクーペは最新世代の1シリーズと比べ、クルージング志向に振られたキャラクターで、乗り味は兄弟分のハッチバックよりややソフトな仕立てだ。

ところが今回のテスト車は、Mスポーツ仕様のスプリングにより足回りが締め上げられている。その結果、日々のドライビングで上々の操縦性を味わえるクルマに仕上がったのだ。

ロールは適切に抑えられ、意図した走行ラインを通すのもイージーだ。ステアリングは兄貴分の3シリーズほどレスポンスが鋭いわけではなく、手応えも軽いが、正確でリニア。フィードバックの増減もそこそこ感じ取れる。最高のドライビングポジションと組み合わせれば、B級道路を飛ばすのも十分に楽しめる。

ではあるが、本気でドライビングしようとすると問題が浮き彫りになる。M235iグランクーペにのみ設定されるアダプティブダンパーなら、そこそこ背の高いボディをよりよくコントロールするはず。だが、テスト車のパッシブダンパーは、コーナリングで十分に支えてくれない。

また、シャシーはフロント優勢のバランスを露呈する。垂直方向のボディコントロールも思いのほか緩めだ。結果として、BMWであれば上首尾に済むはずの場面で、快適な領域からはみ出してしまったように感じられるのである。

快適性/静粛性 ★★★★★★★★★☆

単にA地点からB地点まで移動するだけでも、218iグランクーペの動きに平凡なところはほとんどない。

ドライビングポジションは非の打ちどころがない。座面が低く、押さえてほしいところをすべて絶妙にサポートしてくれる。ステアリングコラムの調整幅もじつに広い。

ピラーレスドアとやや丸っこい顔つきでありながら、風切り音もロードノイズもよく遮断されている。エンジン音も遠くに感じられる。

アイドリングでは、3気筒エンジンのハミングがかろうじて聞こえる程度で、高速道路のスピード域でも5シリーズ並みといえるくらい。あまりに静かで驚かされる。

コンパクトカーとしては、類を見ないほどリラックスして長距離をドライブできる相棒といえる。あえて改善を望む点を挙げるならば、前方視界くらいだろう。

テスト車に装着されていた18インチホイールは、オプション品としては最小サイズ。これより小さいと、4ドアクーペに求められる上質感が損なわれるのかもしれない。

ブリヂストン製タイヤはサイドウォールがそこそこ厚いので、完全にスムースな路面でないとソワソワ動く傾向は、Mスポーツ仕様のローダウンスプリングに原因がありそうだ。

ただ、それはうんざりするような動きではない。全体的に、走りのマナーは非常によい。標準仕様のスプリングならさらによくなるだろうという話だ。それはそれで、B級道路でのハンドリングが犠牲になるのだが。218iを買おうというとき、そのどちらを取るかが悩みどころになりそうだ。

購入と維持 ★★★★★★★★☆☆

標準価格でみる限り、2シリーズ・グランクーペは、メルセデスのライバルに対して勝ち目がある。今回の218i Mスポーツは、CLA 180 AMGラインより3000ポンド(約42万円)近く安いのだ。どう見ても、その金額差は小さくない。

いいニュースはまだ続く。こちらはそれほどの差ではないが、残価予想でも勝っているのである。3年・5.8万km走行後の残価率は、メルセデスが51%、いっぽうのBMWは53%だ。

装備のレベルも充実したもので、10.25インチディスプレイのインフォテインメントシステムや、フロントにヒーターを備えるレザーシートなどが標準装備。もちろんオプションも豊富だが、そのほとんどは無理のない値付けだ。

たとえばテクノロジーパッケージは1500ポンド(約21万円)で、wi-fiホットスポットやワイアレス充電パッド、ヘッドアップディスプレイが含まれる、なかなか魅力的な設定だ。

現実的な燃費性能もすばらしい。テスト時の平均燃費は14.9km/Lだった。

スペック

レイアウト

2シリーズ・グランクーペのベースは、1シリーズと同じくBMWグループのUKL2プラットフォーム。218iは、3気筒ガソリンエンジンをフロントに搭載し、7速DCTを介して前輪を駆動する。

サスペンションはフロントがマクファーソンストラット、リアがマルチリンク。車両重量は、交渉地では1420kgだが、テスト車の実測値はそれより軽い1375kgで、前後配分は59:41だった。

エンジン

駆動方式:フロント横置き前輪駆動
形式:直列3気筒1499cc、ターボ、ガソリン
ブロック/ヘッド:アルミニウム
ボア×ストローク:φ82.0×94.6mm
圧縮比:11.0:1
バルブ配置:4バルブDOHC
最高出力:140ps/7600rpm
最大トルク:22.4kg-m/1480~4200rpm
許容回転数:6600rpm
馬力荷重比:101ps/t
トルク荷重比:16.3kg-m/t
エンジン比出力:93ps/L

ボディ/シャシー

全長:4526mm
ホイールベース:2670mm
オーバーハング(前):881mm
オーバーハング(後):975mm

全幅(ミラー含む):2100mm
全幅(両ドア開き):3600mm

全高:1420mm
全高:(リアフード開き):1680mm

足元長さ(前):最大1060mm
足元長さ(後):最大670mm
座面~天井(前):最大1010mm
座面~天井(後):最大870mm

積載容量:430L

構造:スティール/アルミニウム、モノコック
車両重量:1420kg(公称値)/1375kg(実測値)
抗力係数:0.25~0.32
ホイール前・後:8.0Jx18
タイヤ前・後:255/40 R18 92Y
ブリヂストン・トランザT005
スペアタイヤ:なし

変速機

形式:7速DCT
ギア比/1000rpm時車速〈km/h〉
1速:4.15/7.7
2速:2.45/13.0
3速:1.39/22.9
4速:0.98/32.7
5速:0.76/42.3
6速:0.68/47.3
7速:0.55/58.4
最終減速比:3.94:1

燃料消費率

AUTOCAR実測値:消費率
総平均:14.9km/L
ツーリング:20.6km/L
動力性能計測時:6.9km/L

メーカー公表値:消費率
低速(市街地):11.0km/L
中速(郊外):15.6km/L
高速(高速道路):18.5km/L
超高速:15.9km/L
混合:15.6km/L

燃料タンク容量:42L
現実的な航続距離:624km
CO2排出量:114g/km

サスペンション

前:マクファーソンストラット/コイルスプリング
後:マルチリンク/コイルスプリング

ステアリング

形式:電動、ラック&ピニオン
ロック・トゥ・ロック:2.5回転
最小回転直径:11.4m

ブレーキ

前:360mm通気冷却式ディスク
後:330mm通気冷却式ディスク

静粛性

アイドリング:56dB
全開時:92dB(3速)
48km/h走行時:68dB
80km/h走行時:71dB
113km/h走行時:77dB

安全装備

ABS/DSC+/DSC/DTC/EDLC/LDW
Euro N CAP:テスト未実施
乗員保護性能:成人-%/子供-%
交通弱者保護性能:-%
安全補助装置性能:-%

発進加速

テスト条件:乾燥路面/気温11℃
0-30マイル/時(48km/h):3.3秒
0-40(64):4.6秒
0-50(80):6.6秒
0-60(97):8.8秒
0-70(113):11.7秒
0-80(129):15.2秒
0-90(145):19.9秒
0-100(161):26.3秒
0-110(177):36.3秒

0-402m発進加速:16.9秒(到達速度:135.3km/h)
0-1000m発進加速:30.9秒(到達速度:169.8km/h)

ライバルの発進加速ライバルの発進加速
フォルクスワーゲン・ゴルフ 1.5 TSI エヴォ Rライン
テスト条件:乾燥路面/気温24℃
0-30マイル/時(48km/h):3.2秒
0-40(64):4.9秒
0-50(80):6.5秒
0-60(97):8.8秒
0-70(113):11.3秒
0-80(129):14.1秒
0-90(145):17.4秒
0-100(161):22.7秒
0-110(177):28.9秒

0-402m発進加速:16.7秒(到達速度:141.9km/h)
0-1000m発進加速:30.1秒(到達速度:179.8km/h)

中間加速

20-40mph(32-64km/h):2.7秒(2速)/3.9秒(3速)

30-50(48-80):3.4秒(2速)/4.1秒(3速)/5.6秒(4速)/7.7秒(5速)

40-60(64-97):4.4秒(3速)/6.1秒(4速)/7.9秒(5速)

50-70(80-113):5.2秒(3速)/6.5秒(4速)/8.5秒(5速)/11.4秒(6速)/16.2秒(7速)

60-80(97-129):6.9秒(4速)/9.3秒(5速)/12.6秒(6速)/18.1秒(7速)

70-90(113-145):8.2秒(4速)/10.2秒(5速)14.7秒(6速)

80-100(129-161):10.8秒(4速)/12.0秒(5速)

90-110(145-177):15.2秒(5速)

各ギアの最高速

1速:51.5km/h(6600rpm)
2速:85.3km/h(6600rpm)
3速:151.3km/h(6600rpm)
4速:215.7km/h(6585pm)
5速:215.7km/h(5099rpm)
6速:215.7km/h(4559rpm)
7速(公称値):215.7km/h(3694rpm)

7速・70/80マイル/時(113km/h/129km/h):1930rpm/2206rpm

制動距離

テスト条件:乾燥路面/気温11℃
30-0マイル/時(48km/h):8.9m
50-0マイル/時(64km/h):23.9m
70-0マイル/時(80km/h):45.7m
60-0マイル/時(97km/h)制動時間:2.75秒

ライバルの制動距離フォルクスワーゲン・ゴルフ 1.5 TSI エヴォ Rライン
テスト条件:乾燥路面/気温24℃30-0マイル/時(48km/h):8.4m
50-0マイル/時(64km/h):24.2m
70-0マイル/時(80km/h):47.8m

結論 ★★★★★★☆☆☆☆

なぜBMWが、2シリーズ・グランクーペをこのようなかたちで造ろうと思い立ったのか、理解に苦しむところだ。

購買層の大多数は、走りよりもルックスを重視する。となればプレミアムブランドの4ドアクーペを、比較的コストが低い前輪駆動プラットフォームで構築すれば、好調な販売は見込めるに違いない。

また、公正を期すならば、このクルマは重要ないくつかの点において称賛に値するところも見受けられる。クルージングでは洗練性が感じられ、長距離走行も快適。燃費性能も優れている。

さらに、ほどほどの速度域であればハンドリングも楽しめる。操作系のポジションも上々で、最新BMWのキャビン構成はやはり使い勝手に関して他の追随を許さないものがある。

であれば、なぜ総合評価が6点止まりなのか。それは、BMWといえば、期待値が非常に高くなる点があるからだ。

このコンパクトなグランクーペのヴィジュアルが魅力的だと感じるかどうかは、あくまで個人的見解かもしれない。しかしわれわれとしては、このスタイリングがわざとらしく、はっきりいって無様に思えた。

加えて、218iではパフォーマンスが物足りず、エンスージアストを満足させることはできない。しかも、ボディコントロールは緩く、BMWのクーペならば備えているべき精密さや走りの冴えをもたらしてはくれなかった。

2シリーズ・グランクーペは、セールス面で確実に成功するモデルとなるはずだ。それでも、これは残念なBMWだというのが、オートカー的な結論だ。

担当テスターのアドバイス

リチャード・レーンなんでこんな尻高に見えるデザインを採用したのだろうか。しかもやたら入り組んでいて、不格好だ。ハッチバックをエレガントな3ボックスに仕立て直すのは、けっして楽な作業ではない。しかし、最近のアウディやメルセデスは、その点でBMWよりずっといい仕事をしてみせている。

サイモン・デイヴィス1シリーズと比較したうえでこのグランクーペを選ぶのだとすれば、まったくその気が知れない。ルックスと引き換えに、実用面で払うことになる犠牲は大きいのだ。しかも、この見栄えにそれだけの価値があるとも思えない。

オプション追加のアドバイス

1500ポンド(約21万円)のテクノロジーパッケージは、間違いなくおすすめのオプションだ。インテリアは、スペースが広く感じられる明るめの色合いを選びたい。

改善してほしいポイント

・ボディコントロールは、とくにMスポーツでは、もっと引き締めたほうがふさわしいものになる。
・4気筒の中間グレードを用意してほしい。Mパフォーマンスは必要としないユーザーでも、誰もがディーゼルや質素な3気筒で満足するわけではない。

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みんなのコメント

3件
  • ハッキリ言って、外観ださい。多分、このモデルで終わりで、次期型はもう出ないと思う。
  • これでどうやってメルセデスに対抗するのか?
    安くするくらいしか勝てる見込みはないのでは?
    だって格好悪いからそれくらいしかないよな?
    でも安くないし!
    よし金もあるしメルセデス買うくらいならこれを買おう!
    とはならないよな?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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