■「センチュリー」を超えた「最皇級セダン」
トヨタの最高級車としては、大型セダンおよびSUVの「センチュリー」が有名ですが、実はそれより更に上格に位置する「やんごとなきモデル」が存在します。
一体どのようなクルマなのでしょうか。
【画像】超カッコいい! これがトヨタ新型「超高級セダン」です(36枚)
それが、現行にして最新の「御料車」である、トヨタ「センチュリー・ロイヤル」です。
御料車とは、日本の天皇皇后両陛下や皇族が公式に乗る車両のこと。
このセンチュリー・ロイヤルは、2006年から2008年までトヨタが製作し、宮内庁に納入した大型セダンです。
同車が使用されるのは、おもに国会開会式や全国戦没者追悼式、国賓接遇などの特に格式の高い公的行事のみで、一般的な公的行事や私的な用途で使用される場合は、通常のセンチュリーが使用されます。
このような特別な存在であるセンチュリー・ロイヤルの誕生した経緯としては、先代の御料車であった日産「プリンスロイヤル」が長年の使用によって老朽化してしまったことが挙げられます。
そのため後継となる次期モデルの製造が必要になったのですが、日産が辞退したため、トヨタが代わりに次の御料車を作ることになりました。
そしてトヨタは、すでに展開していた大型高級セダンである2代目センチュリーをベースに御料車専用車両を開発。センチュリー・ロイヤルが誕生します。
特徴としては、3列シートを搭載した8人乗りという構造で、ボディサイズは、全長6155mm×全幅2050mm×全高1780mm。
ベース車である5人乗りの2代目センチュリーが全長5270mm×全幅1890mm×全高1475mmであるため、長さ、横幅、高さともに遥かに大きな車体だということが分かります。
また窓には強化防弾ガラスを採用し、ドアは観音開き。乗車した天皇皇后両陛下や皇族の姿がよく見えるように、室内高と窓が拡大されているなど、センチュリーとはかなり異なる車体となりました。
パワートレーンについては総排気量4996ccということしか明らかになっていませんが、この値はベースとなっている2代目センチュリーの搭載する国産唯一のV型12気筒エンジンと同じ総排気量。
また、御料車とは言えこの時代にエンジンを完全に新造することまでは難しいと考えられるため、センチュリー・ロイヤルもV型12気筒エンジンを搭載されていると考えられています。
インテリアは、天井に和紙が使用され、後部座席に毛織物、乗降ステップに御影石が使われているのが特徴。
フロントシートはレザー、リアシートはファブリックとなっており、これは先代御料車である日産プリンスロイヤルや、イギリス王室が利用するベントレー・ステートリムジンとも共通する、真に最高クラスのリムジンならではの伝統的な手法です。
ベース車となっているセンチュリーも一般的には超高級車ではありますが、それでも前後のシートで素材を変えることはできません。
さらにセンチュリー・ロイヤルの後席には、天皇皇后両陛下が伊勢神宮に参拝される際に皇居から持ち出される、三種の神器の「八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)」、「草那藝之大刀(くさなぎのたち)」を安置するための台座が設置できるようになっています。
くわえて後部座席からの乗り降りのしやすさを考慮し、室内の床が可能な限り下げられているのも特徴です。
センチュリー・ロイヤルのボディカラーはブラックのみで、車両価格(消費税込)は公式行事で使用される「標準車」が5250万円。
防弾、装甲性能が強化された国賓接遇用の「特装車」が9450万円でした。
ただし、センチュリー・ロイヤルは御料車専用車種として作られており、一般ユーザー向けに市販はされていません。
※ ※ ※
もともと要人向けの特別なクルマであるセンチュリーを、さらにグレードアップさせたセンチュリー・ロイヤル。
安全面に最大限の配慮をしつつ、車内がよく見えるように室内高と窓が拡大されているという、一見すると相反する要素を見事に両立させています。
またエクステリアとインテリアにも気品と伝統が感じられ、ドアの開きかた1つ取っても特別感のある、まさに日本の頂点を極める最高峰のクルマなのです。
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みんなのコメント
御者の乗るフロントシートは固いが耐久性のある革で主人の乗るリアシートは柔らかな布シートだった馬車時代の名残と聞いた事があります
民間用とは一線を画す事も必要ではあるなと感じます