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「R35GT-Rチューニングの予算とは?」無駄のないステップアップでトルク100キロを目指す!

掲載 更新 58
「R35GT-Rチューニングの予算とは?」無駄のないステップアップでトルク100キロを目指す!

ハイパワーを効率的に絞り出す適切なパーツチョイスがポイント!

フェニックスパワーが提案するGT-Rチューニング

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R35GT-R専用として設計されたVR38DETTは、初期モデルこそ480psだったが、年次変更の度にブースト設定やECUデータが変更され、2017年モデルでは570ps(NISMOは600ps)に到達。文字通りの国内最強ユニットだ。

そんな量産エンジンとは思えないほどのクオリティを誇る名機ゆえに、フェニックスパワーの横山代表は他のモデル以上に無駄のないパーツチョイスとセッティングが重要になると語る。今回は、そんなフェニックスパワーが提案するGT-Rチューニングを3ステップで紹介していこう。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

●1stステップ:ECUセッティング

ターゲットパワー:570ps → 615ps

トータルコスト:18万3000円~(フェニックスパワーオリジナルアプリケーションCPUデータ)

ECU書き換えのみで615psが狙える1stステップ。2017年モデル以前のものは、スピードリミッター解除にミッションCPU書き換えも必要となるが、それでもプラス6万5000円で収まる。ノーマルの排気環境では若干詰まり気味にはなるものの、まだこの程度であれば問題無いそう。さらにR35はラジエター性能が高いので、この段階では水温油温ともに心配無用。

また、この段階でソレノイド清掃とフィルター交換を実施してトラブルフリーの環境を構築しておくのがおすすめとのこと。1万5000kmごとのミッションオイル交換、3万kmごとのソレノイド清掃、さらにDCTオイルクーラーも加えておけば、800ps狙いの3rdステップでも不安要素は生じ得ないという。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

●2ndステップ:排気系チューニング

ターゲットパワー:615ps → 640ps

トータルコスト:66万3000円(トラストグレッディスポーツキャタライザー/RH9チタンマフラー/ECUリセッティング/パワーチェック/工賃)

将来的なタービン交換も視野に入れて周辺環境を整えつつ、ノーマルタービンを使い切るのがこの2ndステップ。R35用マフラーは音量の関係からメイン80φのものがほとんどで、これでは後のタービン交換時に必要な排気効率を満たせないケースが多い。そのため、フェニックスパワーではメイン90φのRH9チタンマフラーを推奨している。

また、グレッディスポーツキャタライザーは排気効率向上+第一触媒のストレート化でタービンのサイズアップも邪魔しない。大幅なポテンシャルアップへの助走段階だ。

これは1stステップでも影響してくるポイントだが、2008年~2010年までのモデル(右)はサクション内径が45.5φ。そのため内径が51φとなる2011年以降モデル(中央)に比べて引き出せるパワーが15~20psほど落ちてしまう。3rdステップまでこの差が我慢できない場合は、内径53.3φ(左)となるトラストのサクションキットを導入して対策を行う必要がある。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

●3rdステップ:タービン交換

ターゲットパワー:640ps → 800ps

トータルコスト:193万9000円~(トラストTD06SH-20Gターボキット/SARD900ccインジェクター&295L/h燃料ポンプ/HKS EVC/フェニックスパワー エアコンガス&LLC&燃料ポンプ電源ライン強化/ECUリセッティング/パワーチェック/工賃)

タービンキット自体が100万円オーバーのため一気に予算は跳ね上がるが、エンジン本体ノーマルのまま、必要最低限のチューニングで800psが狙えるメニューだ。TD06SH-20Gをチョイスしている理由は、ここからさらにモアパワーを狙う場合もブースト圧を上げるだけで対応できるから。腰下に手を入れれば940psは確実に引き出せるという。

ちなみに、ここでは「必要最低限の改造で最大限のポテンシャル」をテーマにメニューを組んでもらっているが、横山さんいわくインタークーラーとサージタンクの追加も、この段階で行うのがベストだという。純正インタークーラーは800psにも対応できる余裕があり、補機類とのバランスも悪くないものの、夏場は少々厳しいのが実情なのだそう。

「VR38は850ps/100kgmくらいまではエンジン本体ノーマルでも問題はありません。その分1stステップで触れたように、ミッションのオイル管理やメンテナンスが重要になります。定期的なミッションの点検さえしておけば、トラブルフリーで楽しめるのがR35の良いところです」とは横山さん。

生まれ持ったポテンシャルが非常に高いだけに、少ない手数で圧倒的なパワーを引き出せるのがR35の魅力。ただし、言うまでもないが3rdステップまでパワーを上げた場合、社外のサスキットやブレーキパッドの導入などフットワークの強化も必須となる点は注意しておきたい。

●取材協力:フェニックスパワー 福井店:福井県坂井市丸岡町朝陽2-317 TEL:0776-67-2980/京都店:京都府久世郡久御山町佐古外屋敷37-2 TEL:0774-48-1157

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みんなのコメント

58件
  • やっぱ35はよくできてるんだね。850ps/100kgmくらいまではエンジン本体ノーマルでも問題ナシなんてBNR32からすると夢のような話。

    かなりコスパがイイと思う。

    羨ましい!
  • 1000万クラスの車両ですからね

    いい車だとは思いますが、どうしても庶民には手が届かない領域の車になsてますね
    すごいけど、私には乗れない車です。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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