この記事をまとめると
■新型マセラティ・グラントゥーリズモにはEVの「フォルゴレ」が設定されている
レーシングドライバーでも操れない! 運転が難しすぎる市販車3選
■モーターを3基搭載して最大トルク1350Nmを発揮する
■時速325km/hで走れるラグジュアリースポーツカーをダイレクトに体感できる
マセラティの伝統がBEVとともに帰還
2019年に生産を中止して以来、しばらくマセラティのプロダクションモデルラインアップからはその名前が消えていた「グラントゥーリズモ」。しかしこのマセラティ伝統の作を絶やすことを、マセラティが望まなかったのは当然のことであった。約3年間という開発期間を投じて現代に復活した最新のグラントゥーリズモは、前作よりもさらにエレガントに、そしてスポーティなモデルへと進化を遂げた。
しかもそのラインアップには100%電動パワートレインを採用した「フォルゴレ」も加えられていた。
「フォルゴレ」とはイタリア語で、「稲妻」や「雷電」を意味する言葉であり、それは長くフォーミュラEで活動を続け、これからエレクトリック時代の主役となるモデルを生み出したマセラティを象徴するにはベストな名前だろう。
ちなみにこれまで誕生した「フォルゴレ」はグラントゥーリズモのほかに、ミドルサイズSUVのグレカーレがあるが、すでにMC20でもそのコンセプトカーは完成。マセラティはこれまでの計画を2年前倒しして2028年までにプロダクションモデルのフルラインBEV化を実現するという。
そのような動きのなかで、マセラティが先日モデナで正式に発表したのが、グラントゥーリズモのオープン仕様となるグランカブリオの「フォルゴレ」だ。それはもちろんこれまでのモデルと同様に、100%モデナ製の100%BEVオープンカー。もちろんこれはそのカテゴリーでは世界最速の一台となる。
このときマセラティからまず公開されたグランカブリオ・フォルゴレは、同社のインディビジュアル・プログラム、フォーリセリエ・カスタマイズ・プログラムによる、リキッドローズゴールドの美しいボディカラーに、チタングレーのソフトトップが組み合わされたエクステリアを持つもの。このソフトトップは50km/hまでの速度域ならば約14秒でオートマチックでのオープン&クローズが可能となっている。
環境に優しい真のラグジュアリースポーツカー
インテリアはデニムとアイスカラーのコンビネーションで仕上げられており、スポーティなテイストが十分に表現されているのが特徴だ。
そしてこの容姿端麗なモデルが環境に配慮したBEVであることを知れば、カスタマーの目はそれに釘付けになることは確かだろう。
注目のパワーユニットは、これまでのグランカブリオが3リッターのV型6気筒ターボだったのに対して、このフォルゴレではもちろん3基のエレクトリックモーターがその役を担うことになる。800Vのバッテリーパワーシステムに搭載される出力300kWのモーターはフロントに1基、リヤに2基が搭載され、トータルの最高出力は760馬力、最大トルクはじつに1350Nmという数字。
実効蓄電池容量は92.5kWh、放電容量560kWのバッテリーは独自のバッテリーパックの設計により、フロアの低い位置に搭載され、満充電からの走行可能距離は450kmを可能にする。
4WDの駆動方式を持つグランカブリオ・フォルゴレは、そのパフォーマンスでもフォーミュラEと同様に、世界の第一線に位置するモデルだ。0-100km/h加速は2.7秒、最高速は325km/hに達し、その気になれば4人のドライバーとパッセンジャーが同時に、オーバー300km/hの世界をダイレクトに体験することもできるのだから。
新型グラントゥーリズモに加わった新たなファミリー、グランカブリオ・フォルゴレ。それはもっとも環境に優しい真のスポーツカーであり、またラグジュアリーカーでもあるのだ。
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みんなのコメント
リアルにそれが可能な性能を持っているとしても、怖過ぎて到底その車に同乗する気にはなれない。