6月6日、フランスのサルト・サーキット内にある“ビレッジ”内で、TOYOTA GAZOO Racingは日本政府観光局、マツダとともに『Japan. Endless Discovery.』を共同出展し、このなかでル・マンへの感謝を込めた新型プリウスのコンセプトカー『Prius 24h Le Mans Centennial GR Edition』を世界初公開した。
TOYOTA GAZOO Racingは、ル・マンには数多くの挑戦を繰り返してきたが、2012年からトヨタのハイブリッドテクノロジーを活かしたトヨタTS030ハイブリッドを投入。その後ル・マン最強の存在に成長するトヨタGR010ハイブリッドに繋がる活動となり、さらにル・マンで鍛えた知見は、プリウスなどのトヨタの市販車に活かされてきた。
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そんなル・マンへの感謝を込めたコンセプトカーが『Prius 24h Le Mans Centennial GR Edition』だ。2023年はル・マン24時間の100周年にあたるが、その『ル・マン24時間100周年』とGRが入った名称が与えられており、新型プリウスをベースに、WEC参戦車両のGR010ハイブリッドからインスパイアされたレイズ製の専用ホイールやエアロパーツなどを装着することにより、優れた走行パフォーマンスを実現する。
今回TOYOTA GAZOO Racingから公開された画像は、ル・マンが背景となっているが、特徴的なのがアニメを意識したものになっていることだ。これには理由がある。今回、ル・マン100周年にあわせ、TOYOTA GAZOO Racingは日本政府観光局、1991年に日本車として初めてル・マンを制したマツダとともに『Japan. Endless Discovery.』ブースを多くのファンで賑わうビレッジに出展した。
このブース内では、日本の自動車メーカーがル・マンをはじめとするモータースポーツシーンで育ててきた技術を振り返りながら、カーボンニュートラル社会の実現に向け、電動化や水素エネルギー、CN燃料の活用など、選択肢を広げる挑戦について紹介している。さらに、日本の象徴的な文化として、フランスでも非常に人気が高い“MANGA”を通して、日本の風景、文化、そして、マツダ、トヨタのル・マンでの歴史を伝えるために描かれたブース壁面に装飾が描かれる。
この装飾を描いたのは、トップドライバーを目指した少年の成長を描いた漫画『capeta』の曽田正人氏だ。『capeta』の世界観にピッタリ合ったものとなっている。「物心ついたころからレースファンの自分にとって毎年6月は特別です。これまでの名シーンを思い返し、ペンにリスペクトを込めて作画する時間は楽しいものでした。偉大なるル・マン24時間レース100周年、日本のメーカーとして初めてル・マンで優勝されたマツダさま、ル・マンを始めさまざまなモータースポーツで勝利され世界に貢献されているTGRさま、そして我々に感動を与えてくれるレーシングドライバーの皆さま。ありがとうございます」と曽田氏。
「日本のものづくりと諦めずにチャレンジする姿勢には特に漫画家になってから大いに学ばせていただいています。カーボンニュートラル社会の実現、未来への新たな挑戦。この過酷なレースからきっと世界が開けると信じています。今年も全力で応援いたします」
『Prius 24h Le Mans Centennial GR Edition』の主な装備、特徴は下記のとおりだ。車両は今後、WEC第5戦富士等でも展示予定だという。
・専用エアロパーツによる空力改善、トラクション向上
(サイドスカート、カナード、大型リヤウイング、リヤディフューザー等)
・軽量カーボンボンネットフード
・ワイドトレッド化した足回り、235/50R/18インチタイヤに空力向上した専用ホイール
・マルチヘッドランプを追加し、夜間視認性向上
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