現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > MINI史上最強スペック!? 新型「MINIクラブマンJCW」は走りの2面性が魅力

ここから本文です

MINI史上最強スペック!? 新型「MINIクラブマンJCW」は走りの2面性が魅力

掲載 更新
MINI史上最強スペック!? 新型「MINIクラブマンJCW」は走りの2面性が魅力

■歴代最強!? MINIのハイパフォーマンスモデル「JCW」はどんなクルマ?

「クラシックミニ」と呼ばれるBMC時代のMiniに対して、BMWが商標を取得して開発されたのが「ニューMINI(BMW・MINI)です。

ミニが2019年上半期輸入車ナンバーワン! そのラインナップをもう一度おさらいしてみた

 2001年に初代がデビューした時には賛否がありましたが、BMWグループのプレミアムスモールカーとして独自のキャラクターや走りなどが高く評価され、現在ではMINIといえばこちらを指す人のほうが多いと思います。

 数々の派生モデルも生まれ“MINIワールド”を形成していますが、その1台がステーションワゴンの「クラブマン」です。

 3代目となる現行モデルは2016年に登場。3/5ドアがBセグメントの「プレミアムスモールコンパクトセグメント」に属するのに対し、クラブマンはひと回り大きいCセグメントの「プレミアムコンパクトセグメント」に属するモデルです。

 MINI史上最大のボディですが、家庭環境の変化などでMINIを卒業しなければならないユーザーを食い止める、という役割も担っているそうです。

 そんなクラブマンが大幅改良を受けましたが、今回ひと足お先にドイツ・フランクフルト近郊で試乗をおこなってきました。試乗したのは高性能モデルのJCW(ジョン・クーパー・ワークス)です。

 JCWは「レーシングカーにもっとも近いMINI」、「日常的なシーンでも乗れるエキサイティングなマシン」をコンセプトに、ハイパフォーマンスなスペックが与えられています。

 外観はリング型のデイライトが採用されたヘッドライト、クーリング性能向上のために開口部が拡大されたバンパー、ハニカムグリルによりアグレッシブさがプラスされています。

 テールライトも新デザインとなり、ユニオンジャックをモチーフにしたLED式に変更されていますが、どれもわかる人にはわかる、といった小変更レベルの改良です。

 しかし、今回の改良の注目は見える部分ではなく、中身にあります。2リッター直列4気筒直噴ターボエンジンは、大型ターボ、ピストン、コンロッド、吸排気系と大きく手が入っており、従来モデルの231馬力/350Nmから、306馬力/450Nmと大きくパフォーマンスを引き上げています。

 ちなみに、これはMINIブランド60年の歴史のなかで、ナンバー付きロードカー史上最強のスペックです。トランスミッションは同じ8速ATながらも、新世代にバージョンアップされています。

 また、このパワートレインは現在開発中のMINI3ドアJCWのサーキットスペック「JCW-GP」と同じユニットですが、駆動方式はFFではなくAWDの「ALL」を採用しています。

 パワートレインのパフォーマンスアップに合わせて、シャシ側にも大きく手が入っています。高出力化に合わせて最適化されたスポーツサスペンション(可変ダンパーはオプション設定)、スポーツブレーキに加えて、フロントにMINI初採用となるメカニカルLSDが装着されています。

 タイヤはMINIお得意のランフラットタイヤを採用せず、エンジニアいわく「このクルマに最適なスペック」という225/40ZR18サイズのミシュラン・パイロット・スーパースポーツを履いています。

■従来のMINIに懐の深さがプラス! 速く快適に走ることが可能なチューニング

 エンジンはとにかく「速い」のひと言に尽きます。高出力ユニットですが、最新エンジンだけあり実用域もフレキシブルな特性を備えています。回すほどに本領を発揮する性格です。

 車両重量は1.5トン超えと意外と重量級ですが、それを感じさせない絶対的な力強さはもちろん、レスポンスの鋭さやエンジンサウンドなど、従来モデルが“普通のエンジン”に感じてしまうほどの差を感じました。

 ちなみにアウトバーンでは200km/h巡航も楽々で、今回の試乗では250km/h(リミッター作動)という最高速度に迫る240km/hオーバーを記録しました。

 8速ATは、ノーマルモードではスムーズさ重視ですが、ドライブモード「スポーツ」を選択するとシフトスピードとダイレクト感を重視した制御で、これなら「DCTいらず」だと感じました。

 ちなみに減速中にシフトダウン側のパドルを引き続けると、車速に応じた最適なギアまで自動でシフトダウンが可能な機能も用意されています。これはスポーツドライビング時に非常に嬉しいアイテムです。

 ボディサイズ/車両重量を感じさせないクイックで軽快でハンドリングは健在ですが、LSD効果も相まってワンディングでは従来モデルよりもグイグイとノーズをイン側に向けてくれます。

 回頭性の高さと絶大なリアの安心感はもちろん、3ドアと比べると薄皮一枚挟んだかのような心地よい“タメ”があるのでコントロール性も高く、100km/hで流れる白線のないワインディングでも、安心して走らせることが可能でした。

 一方、高速道路ではセンター付近に心地よいダルさを持ったステアリング、重さを活かしたシットリとした足の動き、硬めながらもフラット感が高く、よほどの凹凸でなければアタリも優しい快適性など、グランドツーリング性能はオプションのアダプティブダンパーを選択しなくても高いと感じました。

 従来モデルはドライバーファーストな乗り味、つまり確信犯的なハードなセットアップでしたが、新型は優しさがプラスされています。これは乗り心地のために甘口になったのではなく、懐が深くなった結果だと思います。

 このように、ワインディングでは「スポーツカー」、高速道路では「グランツーリスモ」の2面性の走り、そしてファミリーカーとして使える居住性/ラゲッジスペースを兼ね備えた新型のMINIクラブマンJCWは、筆者(山本シンヤ)はMINIシリーズのなかでもっとも「マルチパフォーマンス」を備えた1台だと思っています。

 日本への導入が非常に楽しみです。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

加熱する中国高級SUV市場、キャデラック『XT6』2025年型は「エグゼクティブシート」アピール
加熱する中国高級SUV市場、キャデラック『XT6』2025年型は「エグゼクティブシート」アピール
レスポンス
メルセデス、ラスベガス初日の好調は「なんでか分からない」予選に向けて”ダスト乞い”?
メルセデス、ラスベガス初日の好調は「なんでか分からない」予選に向けて”ダスト乞い”?
motorsport.com 日本版
Moto2チャンピオンに輝いた小椋藍、日本人初となる『トライアンフトリプルトロフィー』を受賞
Moto2チャンピオンに輝いた小椋藍、日本人初となる『トライアンフトリプルトロフィー』を受賞
AUTOSPORT web
フィアット新型「600e」と暮らしてみたら「500L」との2台体制を夢見てしまい…ファミリーカーとしてオススメの1台です【週刊チンクエチェントVol.47】
フィアット新型「600e」と暮らしてみたら「500L」との2台体制を夢見てしまい…ファミリーカーとしてオススメの1台です【週刊チンクエチェントVol.47】
Auto Messe Web
なんとも物騒な「煤殺し」ってなんだ!? トラックドライバー御用達アイテムの正体とは
なんとも物騒な「煤殺し」ってなんだ!? トラックドライバー御用達アイテムの正体とは
WEB CARTOP
東京海上日動、顧客連絡先不明の代理店を新たに2社確認 合計124社に
東京海上日動、顧客連絡先不明の代理店を新たに2社確認 合計124社に
日刊自動車新聞
WRC最終戦「ラリージャパン2024」開幕! 日本勢の「TGRチーム」活躍に期待! 会場はすごい熱気に! 高橋プレジデントや太田実行委員長が語る! 今大会の「見どころ」は?
WRC最終戦「ラリージャパン2024」開幕! 日本勢の「TGRチーム」活躍に期待! 会場はすごい熱気に! 高橋プレジデントや太田実行委員長が語る! 今大会の「見どころ」は?
くるまのニュース
アストンマーティン、技術責任者ファロウズ更迭は今季の不振が理由と説明「彼は2023年のマシン開発に大きな影響を与えたが……」
アストンマーティン、技術責任者ファロウズ更迭は今季の不振が理由と説明「彼は2023年のマシン開発に大きな影響を与えたが……」
motorsport.com 日本版
ブルーインパルスがラリージャパン2024開幕を祝う航空ショー。6機が豊田スタジアム上空で華麗なスモーク
ブルーインパルスがラリージャパン2024開幕を祝う航空ショー。6機が豊田スタジアム上空で華麗なスモーク
AUTOSPORT web
[15秒でニュース]首都高速八重洲線通行止め…10カ年計画の新環状線プロジェクト
[15秒でニュース]首都高速八重洲線通行止め…10カ年計画の新環状線プロジェクト
レスポンス
GMのF1計画に新たな動き。アンドレッティの設備引き継ぎ、2026年からキャデラックブランドで参戦か?
GMのF1計画に新たな動き。アンドレッティの設備引き継ぎ、2026年からキャデラックブランドで参戦か?
motorsport.com 日本版
約148万円! スバル新型「軽ワゴン」発表! “水平対向”じゃないエンジン&スライドドア搭載! ”大開口“実現の「シフォン」が販売店でも話題に
約148万円! スバル新型「軽ワゴン」発表! “水平対向”じゃないエンジン&スライドドア搭載! ”大開口“実現の「シフォン」が販売店でも話題に
くるまのニュース
アウディ Q6 e-tronの中国専用「ロング版」はただ長いだけじゃない…広州モーターショー2024
アウディ Q6 e-tronの中国専用「ロング版」はただ長いだけじゃない…広州モーターショー2024
レスポンス
タナク総合首位。勝田貴元はステージ優勝2回で総合3番手まで0.1秒差|WRCラリージャパンDAY2午後
タナク総合首位。勝田貴元はステージ優勝2回で総合3番手まで0.1秒差|WRCラリージャパンDAY2午後
motorsport.com 日本版
<新連載>[失敗しない初めてのスピーカー交換]ツイーターだけを“追加 or 交換”するのは、アリ!?
<新連載>[失敗しない初めてのスピーカー交換]ツイーターだけを“追加 or 交換”するのは、アリ!?
レスポンス
レッドブル、リヤウイングのスペック選定でミス?「空気抵抗が大きすぎる上に、この1スペックしかない」
レッドブル、リヤウイングのスペック選定でミス?「空気抵抗が大きすぎる上に、この1スペックしかない」
motorsport.com 日本版
約270万円! ホンダ新型「“4.8m級”セダン」登場に反響多数! 斬新「光るボンネット」採用の「“迫力”顔マシン」に「近未来的」の声! 天井はほぼガラスな“超開放感”内装もスゴイ「L」中国で発売し話題に
約270万円! ホンダ新型「“4.8m級”セダン」登場に反響多数! 斬新「光るボンネット」採用の「“迫力”顔マシン」に「近未来的」の声! 天井はほぼガラスな“超開放感”内装もスゴイ「L」中国で発売し話題に
くるまのニュース
ドーナツターン追加や坂の角度が緩やかに。ラリージャパン2024豊田スタジアム特設コースの変更点をチェック
ドーナツターン追加や坂の角度が緩やかに。ラリージャパン2024豊田スタジアム特設コースの変更点をチェック
AUTOSPORT web

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

298.0490.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

14.81790.0万円

中古車を検索
MINIの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

298.0490.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

14.81790.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村