現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > ホンダ S660とダイハツ コペン、生産継続への明暗を分けた2台の軽スポーツからメーカーの意外なスタンスの違いが見えた

ここから本文です

ホンダ S660とダイハツ コペン、生産継続への明暗を分けた2台の軽スポーツからメーカーの意外なスタンスの違いが見えた

掲載 248
ホンダ S660とダイハツ コペン、生産継続への明暗を分けた2台の軽スポーツからメーカーの意外なスタンスの違いが見えた

S660とは反対に、新たな保安基準に適合したコペン

ホンダは3月、軽オープンスポーツ「S660」の生産終了を発表しました。電動化が進む今の時代に、専用のミッドシップ・プラットフォームにターボエンジンを積んだスパルタンなオープンスポーツカーはもう作れないかもしれない…という市場の反応もあって、1か月も経たずに完売状態になったのはご存知の通りです。

では、軽オープン2シーターのライバル「ダイハツ コペン」はどうかといえば、まだまだ生産されることが明らかになっています。なにしろ2021年4月7日、コペンは商品改良を実施したのです。

S660の場合、新たな法規への対応が難しく、泣く泣く生産終了したということですが、コペンは今回の商品改良で対応を進め、ドアミラーを拡大して、後方視界を広く確保することで新しい保安基準に適合させました。

実はドアミラーに関する保安基準が改正されるのは2021年6月18日(継続生産車の場合)なので、かなり際どいタイミングでの改良でした。もしかすると、ダイハツもギリギリまで生産を続けるか迷ったのかもしれません。しかし、保安基準の改正に対応したことでコペンの寿命は確実に伸びました。また、コペンは2021年10月(継続生産車の場合)に実施される、ロービームのオートライト機能を義務化という新基準にも対応しています。

ちなみに、2021年11月には衝突被害軽減ブレーキ(AEBS)の義務化がスタートしますが、このタイミングで装着が義務となるのはフルモデルチェンジする新型車だけで、継続生産車については2025年12月まで猶予があります。現在のコペンにはAEBSはオプションでも用意されていませんから、2026年以降も継続生産を続けるのであれば対応しないといけないことになります。

コペンの生産継続はブランドイメージにとってプラスに

それにしても、S660が生産終了となったタイミングで、コペンが法規対応の商品改良をしたというのは、ほぼ正反対の判断です。経営判断に対して外野がどうこう言うのはナンセンスですが、ダイハツというブランドに“スポーツカーを大事にする会社”という好イメージを持つ人が増えるかもしれません。思えば初代コペンも、他社が軽2シータースポーツカーから撤退した状況において孤軍奮闘した歴史があります。

とはいえ、前述のAEBSのようにコペンを継続生産していくためには、より一層の安全や環境への対応が求められることになります。それだけのリソースを割く価値があるとメーカーが判断するためには、ビジネスとして成立していることも重要で、今後のコペンの販売が大いに影響することは間違いありません。その命運はファンが握っているともいえます。

文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)

※写真
2、3枚目:ダイハツ コペン
4、5枚目:ホンダ S660

こんな記事も読まれています

2024年F1第10戦スペインGP予選トップ10ドライバーコメント(2)
2024年F1第10戦スペインGP予選トップ10ドライバーコメント(2)
AUTOSPORT web
2024年F1第10戦スペインGP予選トップ10ドライバーコメント(1)
2024年F1第10戦スペインGP予選トップ10ドライバーコメント(1)
AUTOSPORT web
2024年版 ガソリンが世界一高い国/安い国 20選 なぜ違いがあるのか背景も紹介
2024年版 ガソリンが世界一高い国/安い国 20選 なぜ違いがあるのか背景も紹介
AUTOCAR JAPAN
23インチでも上質な乗り味に感服!【ランドローバー レンジローバースポーツ】
23インチでも上質な乗り味に感服!【ランドローバー レンジローバースポーツ】
グーネット
息子が目撃したグッドウッド・リバイバル 純白のハンスゲン・スペシャル(2) 世界水準の厳しい現実
息子が目撃したグッドウッド・リバイバル 純白のハンスゲン・スペシャル(2) 世界水準の厳しい現実
AUTOCAR JAPAN
Cタイプが買えないなら作ればイイ! ベースはジャガーXK120 純白のハンスゲン・スペシャル(1)
Cタイプが買えないなら作ればイイ! ベースはジャガーXK120 純白のハンスゲン・スペシャル(1)
AUTOCAR JAPAN
リカルド予選18番手「感触は良くなったが、タイムが向上しない。新パーツへの理解を深める必要がある」/F1第10戦
リカルド予選18番手「感触は良くなったが、タイムが向上しない。新パーツへの理解を深める必要がある」/F1第10戦
AUTOSPORT web
【正式結果】2024スーパーフォーミュラ第3戦SUGO 決勝
【正式結果】2024スーパーフォーミュラ第3戦SUGO 決勝
AUTOSPORT web
940万円のホンダ「プレリュード」出現!? 5速MT搭載の「スペシャリティモデル」がスゴい! 23年落ちなのになぜ「新車価格」超えた? “極上車”が米で高額落札
940万円のホンダ「プレリュード」出現!? 5速MT搭載の「スペシャリティモデル」がスゴい! 23年落ちなのになぜ「新車価格」超えた? “極上車”が米で高額落札
くるまのニュース
HKSファンなら愛車にペタリ…HKSがロゴステッカー4種類を発売
HKSファンなら愛車にペタリ…HKSがロゴステッカー4種類を発売
レスポンス
乗用車じゃ当たり前の技術ハイブリッド! 大型トラックはいまだ「プロフィア」だけなのはナゼ?
乗用車じゃ当たり前の技術ハイブリッド! 大型トラックはいまだ「プロフィア」だけなのはナゼ?
WEB CARTOP
江戸は「坂」の多い町 物資を運ぶ苦労は並大抵ではなかった!
江戸は「坂」の多い町 物資を運ぶ苦労は並大抵ではなかった!
Merkmal
雨の第3戦SUGOは安全面を考慮し赤旗終了。近藤真彦会長「最後までレースができなかったことをお詫びします」
雨の第3戦SUGOは安全面を考慮し赤旗終了。近藤真彦会長「最後までレースができなかったことをお詫びします」
AUTOSPORT web
高速道路上に「なかったはずのトンネル」が出現!? 風景がめちゃくちゃ変わる大工事 これからスゴイことに!?
高速道路上に「なかったはずのトンネル」が出現!? 風景がめちゃくちゃ変わる大工事 これからスゴイことに!?
乗りものニュース
トヨタが手がけたホンキのアソビグルマ──新型クラウン・クロスオーバーRS“ランドスケープ”試乗記
トヨタが手がけたホンキのアソビグルマ──新型クラウン・クロスオーバーRS“ランドスケープ”試乗記
GQ JAPAN
野尻智紀&岩佐歩夢のコンビでSF王座争いリードするTEAM MUGEN。しかし現状には満足せず「安定感が足らない」
野尻智紀&岩佐歩夢のコンビでSF王座争いリードするTEAM MUGEN。しかし現状には満足せず「安定感が足らない」
motorsport.com 日本版
ハミルトンが予選3番手、PPと0.3秒差「実際にはそれほど差はないはず。優勝争いに加わりたい」メルセデス/F1第10戦
ハミルトンが予選3番手、PPと0.3秒差「実際にはそれほど差はないはず。優勝争いに加わりたい」メルセデス/F1第10戦
AUTOSPORT web
アルピーヌF1、カルロス・サインツJr.争奪戦に名乗り! 新加入ブリアトーレが早速動いた!?
アルピーヌF1、カルロス・サインツJr.争奪戦に名乗り! 新加入ブリアトーレが早速動いた!?
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

248件
  • 随分前からミニバン屋に転身したホンダにスポーツカーを作り続ける気概なんて毛頭ないでしょうね。
    そもそもホンダ信者ってスポーツカーを求めてるだけ求めてメーカーが作ったら作ったで誰も買わない口だけ信者ですし。
  • s660は新基準に対応出来ないため生産終了です、なんで詭弁でしたね。
    売れてないから生産終了しただけ!。それに対してコパンを継続販売するダイハツには好感が持てます。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

188.9243.7万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

21.9311.3万円

中古車を検索
コペンの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

188.9243.7万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

21.9311.3万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村