この記事をまとめると
■BYDは日本に上陸した中国の電気自動車メーカー
韓国ヒョンデと中国BYDのEVの完成度がヤバい! トヨタですらうかうかしてられないEV市場戦国時代
■東京オートサロン2023に3台の量産車を出展
■ATTO3はすでに日本で発売を開始している
見ればわかる脅威のクオリティ
昨年、満を持して日本に上陸した中国のEV専業メーカーBYD。東京オートサロン2023にも3台の新鋭マシンを展示しており、独自の世界観を構築してみせた。X TOKYOと名付けられたコンセプトは、EVらしくネオン+ダークなアーバンといった雰囲気で、どこかゲームの世界を思わせるもので、会場では一際個性を放つブースとなっている。
BYDは最初にバッテリーメーカーとして中国は深圳で頭角を表してきたメーカー。日本国内で販売がスタートしているATTO 3(アット3)はミドルレンジのSUVタイプで、フロントに搭載されたモーターによるFWDとなっている。バッテリーケースをフロアに配置することで、低重心とシャシー剛性を高次元で実現。車格はメルセデス・ベンツGLAと同等なので、中国国内だけでなくワールドワイドで強力な商品力を発揮しているという。
最高出力は150kW(204馬力)と必要十分なもので、WLTCモードでの航続距離は485kmとされ、車重も1750kgと優秀な数値を誇る。その結果、0-100km/h加速は7.3秒とされ、これまた世界で通用するパフォーマンスと言っていいだろう。しかも、価格は440万円~とリーズナブルを越えてもはやバーゲンプライスのような設定とくれば、最初に選ぶEVとしても申し分のないもの。
X TOKYOのステージに展示されたATTO3には、どこか未来感も漂い、これまでの中国製品にはなかったクオリティの確かさや、端正な佇まいさえ垣間見える。EVファンならずとも、会場で実車を目にしてその完成度を確かめてみてはどうだろう。
さらに、2023年中に発売となる2台、e -compact「DOLPHIN」や、e-Sedan「SEAL」の展示も見逃せない。DOLPHINはその名のとおりイルカをイメージしたコンパクトEVで、なめらかな曲線で構成されたエクステリアや、同じ基調で構成されたインテリアなど「安くて、小さいEV」といったイメージは微塵もない。発売前のプロポーザルとはいえ、完成度は申し分ないもので、日本のメーカーだけでなく世界中のメーカーが注目していること大いに納得できるだろう。
セダンタイプのSEALは、テスラを仮想ライバルとしているとしていることは明らか。価格やスペックこそ未公表となっているが、少なくともライバルたちよりも低価格が打ち出されることは間違いなく、パフォーマンスにおいてもさほど遜色が出るとも考えづらい。なによりも洗練されたボディデザインや、いかにも居心地の良さそうなドライバーズシートなど、実車のアピールは素晴らしい。
日に日に充実度を増してくるEVマーケット、BYDの存在は大きな一石を投じるに違いない。オートサロンでチェックできるというチャンス、ぜひ活かしてみてはどうだろう。
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