車のメンテナンス [2024.04.09 UP]
バッテリー上がりの応急処置を解説!今すぐできる2つのこと
車のトラブルの1つである「バッテリー上がり」が起こると、バッテリーが充電されず車を動かすことができなくなってしまいます。もしもバッテリー上がりが起こってしまっても慌てないよう、この記事では緊急時の応急処置や対処方法を解説します。
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1. バッテリー上がりが起きたときの応急処置は2つ
バッテリー上がりが起きた場合、車が動かない!と慌てずに、落ち着いて行動しましょう。応急処置としては、次の2つがあります。
・友人や近くの人に声をかけて助けを求める(ジャンピングスタートを手伝ってもらう)
・ロードサービスなどのサービスに連絡する
なお、友人や近くの人、ロードサービスに救援を求めている間、もしかしたら復旧するかもと思い、エンジンをかけ続けるのは控えましょう。無理にエンジンをかけ続けると、バッテリーにダメージをより与える可能性があります。
2.ジャンピングスタートによる応急処置の方法
バッテリー上がりの応急処置の方法に「ジャンピングスタート」という方法があります。ジャンピングスタートは、他の車から一時的に電気を供給してもらうことで、エンジンを始動させるという方法です。必要な道具と手順をまとめましたので、参考にしてみてください。
(1)ジャンピングスタートに必要な道具
ジャンピングスタートには、「ブースターケーブル」という赤と黒の2本のコードが必要です。赤はプラス端子、黒はマイナス端子に対応しています。
(2)ジャンピングスタートの手順
ジャンピングスタートは以下の手順で行います。
1.両方の車を近づけて、救援車のエンジンを切ります。
2.両方の車のボンネットを開け、ブースターケーブルを繋げる準備をします。
3.バッテリーが上がった車のプラス端子に赤いケーブルを接続します。
4.救援車のプラス端子に同じく赤いケーブルを接続します。
5.救援車のマイナス端子に黒いケーブルを接続します。
6.バッテリーが上がった車のエンジンの金属部分やマイナス端子に黒いケーブルを接続します。「赤はプラス、黒はマイナス」とおぼえておくと、ケーブルの挿し間違いを防げるでしょう。
7.救援車のエンジンを始動させます。
8.エンジン回転数を2000~3000rpmでキープして、約5分エンジンを回し続けます。
9.バッテリー上がりを起こした車のエンジンを始動させます。
10.2~5とは逆の手順でケーブルを外します。つまり「バッテリー上がりの車に接続した黒いケーブル→救援車に接続した黒いケーブル→救援車に接続した
赤いケーブル→バッテリー上がりを起こした車に接続した赤いケーブル」の順序です。
3.電気自動車やプラグインハイブリッド車はジャンピングスタートが使えない
一般的なガソリン車はジャンピングスタートが使えますが、電気自動車(EV)やハイブリッドカー(HV)、プラグインハイブリッド車(PHV)などの場合はジャンピングスタートが使えません。
これらの車には、基本的に走行用モーターに電力供給する「モーター駆動用バッテリー」と、ハイブリッドシステムなどの電源になる「補機バッテリー」が備わっています。ジャンピングスタートで復旧できるのは、後者の補機用バッテリーだけです。モーター駆動用バッテリーは非常に電圧が高く、自分での復旧作業にはリスクがあります。
もしモーター駆動用バッテリーに問題がある場合はロードサービスを利用したり、メーカーのサポートに相談したりしましょう。
4. ジャンピングスタートができない場合はロードサービスの利用を
「近くに人がいなくてジャンピングスタートができない」
「ジャンピングスタートの自信がない」
「ジャンピングスタートしてもバッテリーが復旧しなかった」
これらの場合には、安全を確保した上でロードサービスに問い合わせましょう。ジャンピングスタートでバッテリーの復旧・充電をしてくれたり、バッテリーそのものを交換してくれたりします。
ロードサービスに連絡する場合は、JAF会員であればJAFの「ロードサービス救援コール」に電話するか、JAFの「救援要請ウェブサイト」にアクセスしてください。
・JAF「ロードサービス救援コール」
https://jaf.or.jp/common/call-road-service/call-jaf#call
・JAF「救援ウェブサイト」
https://rsrescue.jaf.or.jp/?_ga=2.194458532.885089122.1703464714-256666528.1702955497
他には、自動車保険に付帯されているロードサービスを利用するという方法もあります。保険会社によって付帯条件が異なるので、事前に契約内容を確認しておき、緊急時にすぐ連絡できる状態にしておきましょう。
5. バッテリー上がりの応急処置後にやるべきこと
バッテリー上がりから復旧した後、同じトラブルが起きないように次の2点を必ず行うようにしましょう。
(1)30分~1時間走行してバッテリーを充電させる
バッテリー上がりの状態からなんとか復旧したとしても、バッテリーの電圧は低いままです。復旧後は最低でも30分以上車を走行させて、バッテリーを充電しましょう。車の走行によって、バッテリーは発電機(オルタネーター)から電力が供給され充電することができます。
30分という時間はあくまで最低限の目安であり、バッテリーの容量やエンジンの状態、走行条件でバッテリーの充電度合いは変わります。バッテリー復旧後は1時間程度走行するよう心がけると、より安全といえるでしょう。
バッテリーの充電時は、アクセサリー類やエアコンの電源を切り、不要な電力消費を抑えましょう(その日の天候などに合わせて、無理のない範囲で節電を進めてください)。
(2)なるべく早めにバッテリーを交換する
ジャンピングスタートは、バッテリー上がりによるエンジンの始動不良を「一時的に」解消するための応急処置です。バッテリーそのものの問題を解決するわけではありません。
バッテリー上がりが起きたということは、バッテリーの寿命が近づいているサインでもあります。そのまま走行するとまたバッテリー上がりの可能性があるので、なるべく早めに専門業者に依頼して、バッテリーの交換を行ってください。
6. バッテリー上がりの原因と前兆
バッテリー上がりは、そもそもなぜ起こるのでしょうか?その原因や、バッテリー上がりと思われる前兆・症状などを知っておきましょう。
(1)バッテリー上がりの原因
バッテリー上がりの原因は、大きく4つ考えられます。
(1)電力の使いすぎ
次のような条件で車を放置したりすると、バッテリーに蓄えられた電力量よりも使用量が大きくなり、バッテリー上がりにつながります。
・ルームランプやヘッドライトの消し忘れ
・駐車監視機能付きドライブレコーダー(エンジンを切っている最中でも、録画を続けるドライブレコーダーのこと)による電力消耗
(2)車の使用頻度が低い
車は定期的に使いエンジンを回転させることで、オルタネーターを介してバッテリーを充電できます。長期間使用せず放置していると、バッテリーの自然放電により充電量が減少し、バッテリー上がりになってしまいます。
(3)バッテリーの寿命
一般的に、車のバッテリーの寿命は3~5年と言われています(車の使用状態や気候、メンテナンス等によって寿命は変動します)。バッテリーの寿命が近くなると、充電量が低下してバッテリー上がりのリスクが高まります。また、バッテリーは気温が低いと性能が十分発揮されないため、冬場はさらにバッテリー上がりのリスクが高まります。
(4)オルタネーターの故障
オルタネーターが故障すると、車の運転中(エンジン作動中)でのバッテリー充電ができなくなってしまいます。そのため、バッテリーに蓄えられた電力だけでエンジンを動かしている状態になります。その結果、バッテリーの電力が尽き、バッテリー上がりになります。
(2)バッテリー上がりの前兆
バッテリー上がりが起こるとき、さまざまな前兆が見られます。主なものを挙げてみましょう。
・エンジンがかかりにくい
・アイドリングストップしなくなった(アイドリングストップ機能付きの車)
バッテリーは、エンジンをかける時に一番負担がかかります。また、アイドリングストップ機能付きの車は、必然的にエンジンの始動回数が多くなります。そのため、バッテリーが劣化していると判定するとアイドリングストップ機能が働かなくなります。
さらに、以下の特徴が見られた場合もバッテリー上がりを疑いましょう。
・各種ライト・ウインカーが点灯しない(あるいは暗い)
・ナビゲーションがうまく動作しない
・パワーウィンドウが動かない
・メーター類が光らない
これらの項目は、正常なバッテリーであればエンジンを切った状態でも、発電機からの電力供給で問題なく作動します。もし動かなかったり光らなかったりしたら、バッテリー上がりの前兆として考えましょう。
7. バッテリーの不安はグーネットピットにご相談ください
バッテリー上がりが起きてしまう原因や、バッテリー上がりが起きたときの応急処置、復旧後の対応などを解説しました。もしご自身の車がバッテリー上がりしてしまった場合は、今回ご紹介した方法で復旧を試してみてください。
また、普段からの車の使用でバッテリー上がりにつながるような症状が見られた場合は、ぜひグーネットピットにご相談ください。プロのスタッフによる点検で、皆様の車の状態を正確に把握して、最適なメンテナンス方法をご提案いたします。
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