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バッテリー交換式でたった3分で満充電! しかも400万円強の激安っぷり! テスラ・モデルYキラーの中国製EV「Onvo L60」が驚異の中身だった

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バッテリー交換式でたった3分で満充電! しかも400万円強の激安っぷり! テスラ・モデルYキラーの中国製EV「Onvo L60」が驚異の中身だった

バッテリー交換に対応!

中国NIOが大衆ブランドOnvoブランド初のEVとなる、ミッドサイズSUVのL60の正式発売をスタートしました。テスラ・モデルYを上まわる電費性能や車内スペースを実現しながら、バッテリー交換にも対応。しかも、モデルYよりも200万円も安価な値段設定を実現したという驚きの最新動向を解説します。

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まず、NIOの最新の販売動向を確認しましょう。最直近2024年8月の月間販売台数は2万台強と、4カ月連続で2万台を超える販売台数を維持し、好調な販売規模を実現しています。

このNIOは、もっとも安価なモデルであるミッドサイズセダンのET5が29.8万元、日本円で602万円からのスタートであり、高級車セグメントのみでラインアップを展開中です。そして重要なポイントが、2023年以降、各社が値下げ競争に追随するなかにおいても、NIOは値下げ戦争に参戦せずに、あくまでも30万元以上という値段設定を死守していたという背景が存在するという点です。よって、NIOは高級車ブランドとしての地位を確立し、値段を引き下げずとも、販売台数を着実に向上させているわけです。

他方で、NIOは大衆車ブランドとして、5月中にOnvoブランドを立ち上げて、1車種目となるL60の正式お披露目も行っていました。

まずL60は、全長4828mm、全幅1930mm、全高1616mm、そしてホイールベースが2950mmというミッドサイズSUVセグメントに該当。他方でL60の強みは、その車内空間の広さ、そして取りまわしのよさを両立しているという観点です。まず、最小回転半径は、RWDグレードの場合5.4mと優れた取りまわしを実現しています。その上で、ファミリー層が快適に過ごせる車内空間を実現するために、前席側の空間スペースが1046mm、後席側の空間スペース1010mm、さらに後席側の膝から前席シートまでの空間が160mmと、すべての項目において、モデルYとRAV4を凌駕するスペースを確保しています。

さらに、モデルYと比較した、前席側および後席側におけるヘッドクリアランスもL60がリードしています。また、前席側のシートを完全にリクライニングさせることによって足を伸ばしてくつろげるというシアターモードなども実現可能です。そして、車両中央には17.2インチという解像度3Kの巨大な横長のタッチスクリーンを採用。さらに後席側にも8インチのタッチスクリーンを搭載することによって、後席側もエンタメを楽しむことが可能です。

また、ドライバー用の13インチのヘッドアップディスプレイを採用することによって、ドライバーの快適性も向上。その上、トランク部分も495リットルを確保しながら、さらにトランク下にも、エグれた収納スペースが存在するために、さらに小さめのスーツケースや小物も収納可能です。とくに、このトランク下部のスペースには52リットルもの巨大な冷蔵庫をすっぽりと搭載可能であり、マイナス18℃から10℃に対応します。

乗員の快適性向上のために電子制御サスペンションを導入していることもポイントです。乗り心地という観点は、ファミリーSUVとして人気のモデルYの大きな弱点であり、取りまわしの悪さも含めて、そのモデルYのファミリーカーとしての弱点を徹底的に潰してきている様子が見て取れます。

次にEV性能について、今回のL60において特筆するべきは2点存在します。まずはバッテリー交換に対応しているという点です。すでにNIOブランドのEVは、中国全土に設置済みの第3世代以降のバッテリー交換ステーション1000カ所を利用可能です。交換時間はたったの3分間と、迅速に交換作業を完了することが可能です。

また、このL60からは900Vシステムを採用することによって、Cレートで3Cもの超急速充電に対応。よってSOC80%まで25分で充電を完了することができるため、バッテリー交換ステーションを利用しなくても、通常のEVのように急速充電器のみで長距離を運用することも可能です。

「ONVO L60」は日本円で約418万円

そして、この900Vシステムの採用をはじめとする最適化を追求したことで、極めて高効率を実現しており、電費性能が12.1kWh/100kmと、現在世界で発売されている数多のSUVのなかでもっとも優れた電費性能を実現しています。

とくに注目するべきは、車両重量でしょう。L60のRWDグレードは1885kgと、同量のバッテリー容量を搭載するモデルY RWDよりも軽量です。また、Cd値も0.229と、SUVとしては驚異的な空力であり、これもモデルYを凌ぐ空力のよさです。じつはNIOはこれまで電費であまり最適化されておらず、これはバッテリー交換可能な冗長性を確保するために、いくつかの最適化を諦めざるを得なかったのではないかと推測できていたものの、バッテリー交換に対応するL60の電費を見ると、バッテリー交換と効率性は両立できることを示した格好になります。

このNIOとOnvoブランドのEVは、日々の通勤において、エントリーグレードのバッテリー容量をサブスクして運用コストを引き下げながら、休日に長距離を走行する場合は、より大容量のバッテリーをサブスクすることによって、一時的に航続距離を伸ばして利便性を向上させることが可能です。

そして、バッテリー交換システムを採用するユーザー側の最大のメリットは、イニシャルコストをさらに引き下げることが可能という点です。L60の値段設定は20万6900元、日本円で約418万円と、モデルYよりも80万円ほど安価な値段設定を実現しているものの、さらにバッテリーのサブスクプランを活用すると、車両本体を303万円から購入可能となります。

大衆車を購入する層は、ローンを組んで少しでもイニシャルコストを下げたいというニーズが強く、長距離移動の際の航続距離延長プランを加味すれば、このバッテリーのサブスクプランは非常に魅力的であり、NIOブランドと同様に多くのユーザーがサブスクプランを選択する見込みです。

そして、モデルYやBYD Sea Lion 07、Xpeng G6という競合と標準装備内容を比較してみると、

・17.2インチの3Kの解像度を誇るセンタースクリーン ・運転手向けの13インチのヘッドアップディスプレイ ・後席向けの8インチのタッチスクリーン ・24時間で0.9kWhという消費電力量を実現するセントリーモード ・一列目はシートヒーター、シートクーラー、シートマッサージを完備 ・リヤシートも、シートヒーターと電動の背もたれ調整 ・ステアリングはヒーターと電動調整 ・ワンペダルドライブ ・1600万色ものアンビエントライト ・ヒートポンプシステムとバッテリーのプレコンディショニング機能 ・窓ガラスの2重化は前席側のみ ・1.9平方メートルもの巨大なガラスルーフ ・52リットルもの巨大な冷蔵庫をオプションで装備可能 ・最大出力1020Wに到達する18スピーカーシステムは7.1.4ドルビーアトモス対応 ・3.3kWものV2L機能 ・7つのエアバッグ ・高張力鋼の配合割合が86% ・電子制御サスの採用による乗り心地の改善 ・Nvidia Drive Orin Xを搭載し、LiDAR非採用ながら市街地NOAまでを対応可能 ・車両保証も4年10万km

これほどの充実の装備内容でありながら、モデルYと比較しても80万円以上も安価に購入可能であり、バッテリーのサブスクプランを活用すると200万円ほど安価に購入することも可能であることを踏まえると、競合と比較しても、頭ひとつ抜けたコスト競争力を実現している様子が見て取れるでしょう。

いずれにしても、L60に搭載される最新テクノロジーは、競合でありベンチマークであるテスラ・モデルYをあらゆる面で凌駕しており、その上でNIO独自の強みであるバッテリー交換であったり、イニシャルコストを抑えることが可能なバッテリーサブスクプランなども相まって、NIOの販売台数が飛躍的に伸びるポテンシャルを秘めています。

現状のL60の生産計画は10月中に5000台を生産しながら、12月は1万台、2025年1月には1.6万台、そして3月までに2万台にまで急速に生産能力を引き上げる見通しです。

年末にかけて伸びていくであろうL60の販売台数、および競合の電動SUVの販売動向も定期的にチェックしていきたいと思います。

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みんなのコメント

45件
  • id_********
    onvo l
    オンボロ?
  • jpgawd
    交換式が成り立つのは日本のバイクメーカー4社が合意した小型バイクのバッテリーのように規格統一が出来て、なおかつ小型バッテリーだから人力で交換可能で交換充電器は街のあちこちに簡単に設置できる場合くらいでしょう。
     人力では持てず、機械が必要な重さのバッテリーを、しかも全メーカー規格統一が出来るならともかく。
     まあ、「話題作りにやってみた」というだけの話でしょう。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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