記念すべき第1回のジャパンモビリティショー2023で、四輪二輪合わせて13台ものワールドプレミアをズラリと並べたスズキ。そのなかで特に注目のモデルにスポットを当てて、開発現場のリアルな声を聞いてみた。
スズキブースのステージ上での主役は、BEV(電気自動車)の2台。そのうち、スズキとしては少し大きめサイズの堂々としたボディを持った「eVX」は、本格4WDを搭載したコンパクトサイズのSUVとして、先にインドで発表されたBEVのコンセプトカーだ。内外装含め、今回はすべてを公開してくれたのだが、なんとあの伝統のマークが隠されていた!
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■ファーストカー候補に
“あのマーク”をお伝えする前に、このeVXの概要から見ていこう。前述のとおり、2023年の1月にインドで開催された「Auto Expo 2023」でワールドプレミアされた、BEVのコンパクトSUV。日本で公開されるのは今回が初めて。ボディサイズは、全長4300×1800×1600(単位はmm)と、現行のエスクードをひと回り大きくしたようなサイズ感。バッテリー容量は60kWhで、航続距離は550kmとされている。
会場で話をうかがったeVX開発担当の高橋修司氏は、「ファーストカーとして勝負できるクルマに、そしてSUVとして勝負できるパッケージングにこだわりました」と、eVXの目指す方向性についてから話し始めてくれた。「日本ではCセグメント、欧州ではBセグメントに分類されるSUVとなりますが、各部のクオリティが段違いにいいと気づいてくれると嬉しいです。今まで大きなクルマに乗っていたダウンサイザーに向けても勧められるモデルです」。
それにしても、今までのスズキ車にはなかった、新たなデザインの方向性を打ち出すスタイリングだといえる。「ラギッド感のあるエッジが効いたボディデザインは新鮮に映ると思います。前後ライトの3点シグネチャーは、海外専売モデルのフロンクスやグランドビターラでも採用されている新たなアクセントです。四隅にタイヤを配置し、20インチの大径ホイールが履けたのも、BEV専用プラットフォームだからこそですね」。
■あくまでも求めやすい世界戦略車として
eVXのプラットフォームは、BEV専用として新たに設計されたものだ。「このクラスとしては長めの2700mmというホイールベースが実現できたのも、プラットフォームのおかげですね。バッテリースペースの確保もしっかりできますし、安全性にも配慮できています。ハーテクトで培った軽量・高剛性の技術を生かし、これから登場するさまざまなBEVに対応できるプラットフォームです」。
前後にそれぞれモーターが搭載されるツインモーターの4WDは、スズキの伝統を継承する本格4WDシステムとなる。悪路走破性はもちろんのこと、通常走行時でも緻密に駆動力が制御される。「1988年に登場した、初代エスクードの再来に感じる人もいるかもしれませんね」。高橋氏はイメージしやすいように、往年の名車を例にあげてくれた。コンパクトな本格4WDのSUVという意味では、まさにエスクードの後継ともいえるかもしれない。
そして話は、eVXの目指す価格帯にまで及ぶ。「決してプレミアム路線ではなく、あくまでも求めやすい価格帯での販売を考えています。このeVXは、スイフトに続く世界戦略車の第2弾としてデビューをさせる予定です。BEVとはいえ、全世界で数百万台規模の販売を目指していますので、求めやすい価格帯での提供は必須だと考えています」。
■あのマークとは?
さて、冒頭に登場したあのマーク。それは、BEVには必須の充電口に隠されていた。運転席側(右側)に200Vの普通充電口があるが、こちらのリッドには車名のeVXと書かれている。反対側(左側)はCNAdeMO方式の急速充電口。なんとこちらのリッドには、見覚えのある「サイ」が描かれていたのだ。
サイのマークといえば、ジムニーの2代目で採用されたスペアタイヤカバーに描かれて以来、ジムニーのシンボルとして継承されているマーク。オフロード性能やタフさをイメージさせる、スズキオリジナルのアイコンだ。このマークが付くということは、eVXはジムニーにも匹敵するほどの4WD性能を有している、という意味だろう。
サイを見つけて喜んでいた筆者に、追い討ちをかけるように高橋氏が言った。
「まだサイは居ますよ(笑)」。
もう一度リヤビューを見てみると、ナンバープレートの位置にある化粧プレートに、浮かび上がるサイが。そして、インテリアのシフトダイヤルにも立体的なサイが浮かび上がっている。ジムニーだけではなく、世界戦略車に考えられているクルマにまでこうして採用されているということは、オフロード系の新たなイメージアイコンとして生かそうとしているのかもしれない。これは、今後登場するモデルにもサイが隠れていないか、チェックする必要がありそうだ。
■登場が楽しみな1台!
まあ、サイのアイコンはオマケだとしても、内外装の上質感やデザインは世界的に見てもB-CセグメントSUVの平均レベルを軽く上まわっているであろう、スズキ eVX。もちろんこのまま登場するとは思えないが、ここまでのクオリティに仕上げられるということから、スズキの本気度がわかる1台だった。
「ファーストカーとして勝負できるクルマに」と、最初に高橋氏が話してくれたが、十分すぎるくらいファーストカー候補に入るクルマになりそうだと予感させるものだ。市販型は一体どんな形になるのか、楽しみな1台がまた増えた。
<写真と文=青山朋弘>
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