ロイヤルエンフィールドはインテックス大阪で開催中の「大阪モーターサイクルショー2023」で、カスタムバイク「Royal Enfield-改(ロイヤルエンフィールド・カイ)」を、世界初公開しました。
同カスタムバイクを製作したのは、愛知県名古屋市を拠点とするカスタムファクトリー「AN-BU Custom Motors(アンブ・カスタムモータース)」の代表である藤田浩一(ふじたこういち)氏です。
Royal Enfield-改は、カフェレーサースタイルと排気量648cc空冷4ストローク並列2気筒エンジンが採用されたロイヤルエンフィールド「コンチネンタルGT650」をベースに製作。藤田氏によって、1970年代から1980年代にかけて耐久レースなどで活躍したレーシングマシンが持つ、スピード感あふれるスタイルにカスタムされています。
アルミ鋼鈑から叩き出して成型されたフューエルタンクは細長く、どの角度から見ても美しいラインで構成。その燃料タンクを支えるフレーム上部はタンク形状に合わせ、1970年代から1980年代に活躍したレーシングマシンのフレームレイアウトをモチーフに、再構築されました。
一方で、ステアリングヘッド周りやエンジンマウントを含むフレームのダウンチューブ、スイングアームのピボットポイント周りはスタンダードフレームが流用されています。
また、フロントフォークはKAYABA製で、80年代のレーシングマシンに多く採用されていた38mm径をセレクト。そのフロントフォークとフレームを繋げる三つ叉は、KAYABA製フロントフォークに合わせて設計されるとともに、藤田氏がイメージするスポーツライディングを実現するために、フォークピッチ(フロントフォークを配置する幅)やフォークオフセット(2本のフロントフォークとステアリングステムで構成する二等辺三角形の高さにあたる部分)も専用設計されています。
オリジナルで製作されたカーボン製カウルには、AN-BUのカスタムバイクでは定番となっている、カウル中央からオフセットした場所にヘッドライトを配置。イメージソースは、80年代の耐久レーサーで、カーボン繊維が目立ちすぎないよう、カウル表面にはマットブラックの塗料が絶妙な濃度でペイントされています。
そしてカウルから、少しだけエキゾーストパイプが見えるよう、カウルの形状や配置、エキゾーストパイプは藤田氏によって緻密にデザイン。エキゾーストパイプは管長を長く取るために、蛇がトグロを巻くような複雑なレイアウトでカウル中に収められています。
今回の発表に際し、アジア太平洋市場 担当事業責任者アヌージ・ドゥア氏、「AN-BU Custom Motors(アンブ・カスタムモータース)」の藤田浩一氏は次のようにコメントしています。
■アジア太平洋市場 担当事業責任者/アヌージ・ドゥア氏「世界中のカスタムバイクビルダーとプロジェクトを展開した我々から見ても、日本には優れたカスタムバイクと、それを製作する才能豊かなカスタムバイクビルダーが多数存在する魅力的な国です。
今回AN-BUの藤田氏が製作したRoyal Enfield-改もそのひとつであり、それによってロイヤルエンフィールドのプロダクトが、カスタムバイクビルダーに対してクリエイティビティとイノベーションを与えていると確信しました。
また、バイクに情熱を傾ける日本中のライダーたちによって、カスタムバイクを中心としたコミュニティが広がっていることも実感しました。シンプルな構造によって純粋にライディングを楽しむことができるロイヤルエンフィールドの各モデルは、そのコミュニティやカスタムバイクビルダーたちにとって、創造力を刺激する最適な素材であると考えています。
そしてその創造力は車体デザインに限定することなく、エンジンやサスペンションと言ったバイクの機能面においても同様であると考えています。
今後も日本ではAN-BUが初めて参加した、ロイヤルエンフィールドの公式カスタムプログラム、カスタム・ワールドが、日本のカスタムバイクビルダーの創造力を発揮する場になると確信しています」。
■AN-BU Custom Motors(アンブ・カスタムモータース)/藤田浩一氏「短い期間での製作、はじめて触るモデルということもあり電装関係など苦労した点も多々ありましたが、AN-BUらしい雰囲気を表現できたと思います。
完成後は実際に走らせてみましたが、満足の行く完成度です。このような機会を与えてくれたロイヤルエンフィールドの方々には感謝しています」。
※ ※ ※ ロイヤルエンフィールドは2022年12月に、日本最大級のカスタムバイクおよびカスタムカーのイベント「ヨコハマ・ホットロッド・カスタムショー2022」に初めて参加。650ツインのプラットフォームをベースにした2台のカスタムバイクと1台のレース用ファクトリーマシンを、日本のバイクファンに披露しました。
そして同社は引き続き、ロイヤルエンフィールドのカスタムバイクの世界を、より多くの日本のバイクファンに発信していく方針です。
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