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ホンダの二刀流 N-VAN誕生 商用、乗用どっちもありの新型軽自動車バン

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ホンダの二刀流 N-VAN誕生 商用、乗用どっちもありの新型軽自動車バン

ホンダの軽乗用Nシリーズからの商用モデル「N-VAN」がデビューした。日本の働くプロのための新基準を作るという思いで開発されたN-VANは、日本の生活を変えるという志を持った意欲作となっている。商用としての機能を充実させ、新たなベンチマークを目指し、そして商用でありながら乗用利用も可能なクオリティを持つというN-VANを詳しく見てみよう。

■ターゲットユーザー

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働く人の声を聴いて開発したというN-VANは、軽としての価値、つまり維持費の安さ、小回りの良さ、狭い道での運転のしやすさを持ちながら、荷室空間を最大限に持つことを目標に開発している。また、不満点としては燃費の悪さや、静粛性が乏しく、うるさいといった点、そして安全装備への不満もあったという。こうした声を反映するように、N-VANが開発されている。

ターゲットユーザーとしては、具体的には、電気工事事業、酒屋、花屋などの小売業、大工、輸送業といった職業、また、仕事と趣味に使えるモデルということで、バイクや自転車、サーフィン、車中泊、釣りなどを趣味に持つ人達をターゲットとしている。

荷物を積むことでは、空間の使い切り、そして走りや燃費といった走行性能、人へのやさしさ、安心安全といったことを新基準としている。

モデルは仕事用に徹する「G」と「L」、乗用を踏まえた+styleを設定し、+styleには、趣味やラフスタイルに反映するハイルーフの+style FUNを、そしてとにかくカッコよく乗りたいという人へ+style COOLというノーマルフールのモデルを用意している。

■パワートレーン

エンジンは自然吸気とターボがあり、トランスミッションはCVTと6MTの組み合わせ。現行のアクティバンの3AT、4AT、5MTと比較すれば、各段の進化が感じられる。また、ターボ車はCVTとの組み合わせだけとなっており、+styleに設定されている。 また、駆動方式のFF、AWDはすべてのモデルに設定されている。

もちろん積載時の登坂力や静粛性も従来の商用を超える性能とし、ストレスのない走りを謳っている。エンジンはN-BOX用をベースに商用に改良したもので、特にオーバードライブ側にレンジを広げる改良を行なっているので、燃費と静粛性が向上している。

6速マニュアルはS660 用をベースにFF用ハウジング、商用のギヤ比に変更し、6速は高速巡航向けのレシオ設定にしてある。こうして、加速性能や、静粛性は乗用領域になるように改良され、NAは53ps/64Nm、ターボは64ps/104Nmのスペックになっている。

4WDはN-BOX用をベースにしたビスカスカップリングだが、容量や応答性を上げ、リヤの駆動配分を大幅に増やしているという。悪路、登坂性能を重視した設定ということだ。ちなみに、NAのJC08 モード燃費は23.8km/Lとなっている。

■ユーティリティ

最大の特徴でもあるユーティリティだが、Bピラーをなくした大開口部が目を引く。また、ミッドシップレイアウトだったアクティからFFとしたことで、低床化が可能となり、テールゲートと合わせた2ヶ所の大開口部、低床フロアが大きな特徴になっている。そして助手席のダイブダウン機能により、リヤシート部以降と助手席部分もフルフラットなフロアが確保でき、長尺ものも余裕で車載できる。



また、最大積載量は軽規格の350kgではあるが、低床フロアを活かし、またスクエアなボディデザインとすることで、しっかり上まで積むことが可能で、段ボール箱なら71個、ビールケース40個が搭載できる広さを持っている。

車内には作業に便利なタイダウンフックを8ヶ所設け、埋め込みタイプのユーティリティナットを28ヵ所設置。使い勝手の良さを研究していることがわかる。

■ボディ

ボディは積載用ということでN-VAN専用設計の板厚アップをフロア部に施し、高強度のハイテン材は乗用と変わらない割合で使用している。リヤサスペンションはトーションビーム方式で、ビームの断面、板厚ともに大幅にアップされている。

また、ピラーレス構造ではあるが実際はドアインピラー構造で、左右の剛性差を最小限にするため、コーナー剛性を確保している。

安全装備では、N-BOXと同等のホンダセンシングを装備し、CVTモデルには、衝突軽減ブレーキ、歩行者事故低減ステアリング、アダプティブクルーズコントロール(ACC)、車線維持システム、路外逸脱抑制機能、誤発進抑制機能、後方誤発進抑制機能、先行車発進お知らせ機能、標識認識機能、そして+styleにはオートハイビームを設定している。

■デザイン

「G」と「L」のヘッドランプはスクエア形状で、リヤまわりは大開口部とするために、極細の縦長LEDリヤコンビネーションランプを採用している。一方、+styleは丸形のヘッドランプを採用し、フロントグリルメッキやテールゲートスポイラーの設定など、差別化されている。




カラーバリエーションでは、「G」と「L」は白とシルバーのみでGの内装はグレー、Lの内装はブラックになっている。+style Funは専用色のイエローを設定し、COOLには専用色としてパープルを用意した。また、+styleは全部で6色あるが、ガーデングリーンメタリックが新色で黒の内装をベースに加飾が施されている。

インテリアでは、傷の目立ちにくいセレーション加工を採用し、上下2段のトレイ、アクセサリーソケットを下段のトレイに設置するなど、利便性が考慮されている。ドリンクホルダーは、500CCの紙パック対応、コード巻取りタイプの収納、コンビニフックも装備している。

そして、従来の商用を超える快適装備として、乗降のしやすい高さ、フラットな座面、滑りにくいシート表皮などの配慮があり、オートエアコン、タコメーター、チルトステアリング、フロントアームレスト、スマートキー、UV、IRカットガラスなど、これまでの商用にはない装備を持ったモデルとなっている。

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