■20年以上活躍する国産車では希少なホットハッチ
スズキを代表する「スイフトスポーツ」の6MT車が法的対応に伴う一部仕様変更を実施して、11月27日から再販されることになりました。
【画像】超カッコいい! これがスズキ新型「スイフトスポーツ」です(51枚)
次期スイフトの登場が迫っていることや、MT車がWebサイトで姿を消したこともあり、このまま消失するとの憶測もありましたが、復活を果たします。
初代スイフトは2000年にデビュー。「ワゴンR+」のプラットフォームを流用するとともに、同社軽自動車SUVの「kei」のボディパーツを用いたコストパフォーマンスに特化した普通車規格のハッチバックとして誕生しました。
その初代スイフトに専用エアロパーツにオーバーフェンダー、アルミ鍛造ピストンなどで高性能化を図り、ジュニア世界ラリー選手権のベース車両としても活躍を見せたのがスイフトスポーツです。
2代目モデルは2004年に誕生して、世界戦略車ということもあって専用のデザインを開発しただけでなく、プラットフォームも新設計で採用したことによって、走行性能を飛躍的に向上させています。
2代目スイフトが初代の軽自動車ベースからレベルアップを果たしたことで、専用の足周りやエンジンも1.6リッターまで拡大されて、ハイオク仕様の出力は125馬力と先代よりも10馬力引き上げられました。
3代目スイフトスポーツは2011年にフルモデルチェンジをおこない、2代目モデルを熟成した形で登場。ホイールは17インチまで拡大され、よりスポーティな外観となり、MT車には6速まで与えられるようになりました。
そして現行モデルである4代目のスイフトスポーツは、2016年にフルモデルチェンジ。
エンジンは先代の1.6リッターから1.4リッターにダウンサイジングされますが、初のターボを搭載することになります。
ターボ化した4代目スイフトスポーツは、馬力こそ4馬力のアップにとどまりますがトルクは230N・m (23.4kgf・m) で大幅にアップし、歴代最高値のスペックです。
また、ボディサイズも全長3890mm×全幅1735mm×全高1500mmとなり、スイフト史上初の3ナンバー規格となりました。
ボディサイズが拡大したにも関わらず、プラットフォームに高張力鋼板を徹底採用したことで、970kgの車両重量を実現しました。
外装は前方に張り出した迫力あるフロントバンパーと空力性能を考慮したリアテールスポイラー、左右2本出しマフラーに組み合わされるリアデュフューザーは、ホットハッチの名にふさわしい外観となっています。
インテリアも黒ベースのシックな内装に赤の加飾、専用のバケットシートにブースト計を備えるなど、走る喜びを感じさせるクルマに仕上がりました。
見た目だけでなく走行性能も底上げされ、モンロー製のショックアブソーバー、ワイドトレッド化、ブレーキの大容量などスポーツの名に恥じない性能を手にしていています。
今回のスイフトスポーツの変更は、バックカメラや検知システムなどの後退時車両直後確認装置の装着が義務付けられたことによるものがメインとなっています。
その変更の際にカタログ落ちしていた6MTも1ヶ月ぶりに復活し、継続販売となりました。
そんなスイフトスポーツに対して、販売店にはどのような反響が寄せられているのでしょうか。関東圏のスズキ販売店担当者は、次のように話します。
「スイフトスポーツは、新型スイフトが登場するタイミングで、生産が終了してしまうのではないかと不安視していたお客様が多かった印象です。
そのようなお客様からは『またスイフトスポーツに乗ることができて嬉しい』と言っていただけます。
新型が登場しても、しばらくの間は販売を継続することとなる予定ですので、ご安心いただけます」
また、関西圏のスズキ販売店担当者は、次のように話します。
「スイフトスポーツは、走りに定評がある一台として多くのお客様から好評をいただいております。
いただいている反響としては『走りがすごく楽しい』『MTでよりクルマとドライバーの一体感が増す』などのお声をいただいています」
このように、スイフトスポーツは走りに定評があることから、マニュアル車が再度復活したことを喜ぶユーザーが多いようです。
※ ※ ※
スイフトスポーツの価格は、変更や原材料高騰の影響を受けて、従来の202万円から13万6400円上昇の216万4800円となっています。
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