納期はついに５年！ 下取り車の引き取り不可！ １年名変NG！ 新型ランクルの「異常人気」で混乱する販売現場

　納期が延びているうえに生産台数も減らされる!?

　8月2日に新型ランドクルーザー300（以下ランクル）が正式発売となった。ほぼ1カ月前に筆者のところに、「納車待ち4年」という情報が舞い込んできたのだが、その後販売現場がどうなっているのか複数のトヨタディーラーをまわると、まさに混乱していた。

　最初に訪れたトヨタ系ディーラーAでは、「ネットニュースなどで、ランクルの納車が4年かかると聞いたのですが」と話をふると、「ああ、すでに5年が見えてきましたね」と冗談交じりに答えてくれた。さらに、「ランクルの場合は、どんなにお客様から多くの受注をいただいていても、月に1台ぐらいのペースで販売会社に配車されるだけです。各店舗ではありませんよ、各販売会社に月1台だけとなるようです」と説明してくれた。

　続いて、トヨタ系ディーラーBを訪れる。担当してくれたセールスマンは時間に余裕がありそうなので、腰を据えて話を聞くことにした。まず納車待ちはすでに5年ほど見た方が良いとの話。そもそも、ランクルがなぜ4年や5年も納車に時間がかかるのかといえば、世界的に人気の高い車種であり、とくに中東地域など日本以外の地域における販売のボリュームが圧倒的に多い。そのため年間の日本向け割当生産台数が5000台というなかで、大量のバックオーダーを抱えてしまったというのが筆者の聞いた話。

　ただセールスマンいわく、「じつは年間生産枠5000台と言われていますが、来年からは4000台に減らされるといった噂が流れています」と混乱ぶりを語ってくれた。そのようななか、アルファードでも、2020年4月まで専売だったトヨペット店への割り当て台数が多いので、ランクルもかつて専売だったトヨタ店への割り当てが多めになるのではないかとも語ってくれた。

　下取り車の引き取りを断っている店舗も

「納車に4年も、5年もかかるならトラブルになりやすいので、2020年5月以降扱うようになった弊社では、やんわりと『トヨタ店へ行くようにすすめろ』みたいな空気になっています」と続けてくれた。

　納車に5年もかかる新車となると対応も異なるのかと聞くと、「注文をいただく時に、納車後すぐの転売を防ぐために、『1年間は名義変更しません』という確認書にご署名をいただくことにしております」とのこと。

　さらに「下取り車がある場合は、納車直前に査定して下取り査定額を決定しますが、たとえば注文時にすでに下取り車が5年落ちとなっていれば、間違いなく最終下取り査定額（つまり5年後）は限りなくゼロに近いものとなります。そのためランクルのお客様に限り、下取り車のお引き取りはお断りしております。つまりお客様自身で売却処分していただくことになっております」。

　さらに、ここからはあくまで私見だとして、「本当に納車まで5年もかかれば、受注したセールスマンが定年退職や転職などの自己都合退職などで、会社からいなくなる可能性もあるので、その場合の引き継ぎ体制の確立も必要です。単にお客様を引き継ぐのではなく、セールスマン個々で受注時に『ガソリン満タンにします』などと口約束しているケースなどもありますので、その辺りもきちんと引き継がないと、納車時に『言った、言わない』といったトラブルになりかねません」と心配ごとは尽きないようだ。

　とにかく、販売現場が混乱していることだけは間違いなかった。

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それでもCMが流れている謎

この車をピカピカで公道しか走らない宝の持ち腐れか転売目的位しか使い道のない車ですけど