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新型アルトがマイルドハイブリッド新搭載で軽NO.1燃費27.7km/L達成! 価格は94万3800円から! アルトはやっぱり庶民の味方だった!!

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新型アルトがマイルドハイブリッド新搭載で軽NO.1燃費27.7km/L達成! 価格は94万3800円から! アルトはやっぱり庶民の味方だった!!

 新型アルトが2021年12月10日発表、12月22日から発売される。今回のアルトは7年ぶりのフルモデルチェンジで9代目となった。

 新型アルトはスタイルこそキープコンセプトだが、新たにマイルドハイブリッドを搭載、軽NO.1の燃費となるWLTCモード燃費27.7km/Lを達成! 25.2km/Lのエネチャージ搭載車と2本立てのラインナップとなった。

え!? 日本に来ないの? 新型インテグラは「俺たちのホンダ」の救世主となり得るか?

 ここでひとつ、残念なお知らせがある。今回の発表ではアルトワークスの名はラインナップになく、オンライン会見でも「現在は考えていない」とのことだった。

 さて、新型アルトはどんなクルマなのか、注目ポイントを中心に紹介していこう。

文/ベストカーweb
写真/スズキ

[gallink]

■軽自動車NO.1となるダントツの27.7km/Lはマイルドハイブリッド搭載によって実現

オンライン発表会での新型アルトと鈴木俊宏スズキ社長

丸みを帯びた親しみやすいフォルムの新型アルト。先代アルトに対して全高を50mm、室内高を45mm拡大することで快適な室内空間を実現

かなり思い切ったデザインで話題となった現行アルト。ボディサイズは全長3395×全幅1475×全高1475mm

 新型アルトの主な特徴について順を追って解説していこう。まずは、今回、新型アルトのラインナップに加わったマイルドハイブリッド車から。

 マイルドハイブリッドは発電効率に優れたISG(モーター機能付き)により、減速時のエネルギーを利用して発電し、専用バッテリーに充電。加速時にはその電力を利用してモーターでエンジンをアシストし、燃料消費を抑制する。

 マイルドハイブリッド車は、すでにスズキの軽自動車には、ワゴンRやワゴンRスマイル、スペーシア、ハスラーなどに搭載されている。

 注目のマイルドハイブリッド車のWLTCモード燃費は軽自動車NO.1となる27.7km/Lを達成! また燃費基準については、軽自動車初の2030年度燃費基準95%達成、エコカー減税(重量税)は免税となった(ハイブリッドS、ハイブリッドXの2WD車)。

 マイルドハイブリッド車のスペック(スズキ他車種搭載のマイルドハイブリッドと変わらない)は、657ccの直3エンジンが49ps/5.9kgm、アシストする電気モーターは2.6ps/4.1kgmとなる。

新型アルトのリアスタイル。Cピラーの形状や縦型テールランプ、傾斜の少ないリアウィンドウが特徴。先代に比べマイルドになった印象


■新型アルトの主な特徴
1:マイルドハイブリッド車が軽NO.1の27.7km/Lを達成
2:価格はエネチャージ車が100万円を切る94万3800~99万8800円(2WD)。マイルドハイブリッド車が109万7800~125万9500円(2WD)
3:スズキの予防安全技術「スズキセーフティサポート「を全車標準装備」
4:先代アルトに対し全高を50mm、室内高を45mm拡大し快適な室内空間を実現
5:豊富な収納と使い勝手のよい装備を搭載し、スズキ国内初となるバックモニター用カメラを備えたディスプレイオーディオを設定
6:細部までこだわった作り込みにより心地よい走りと高い静粛性を実現

モーターでエンジンをアシストするのがマイルドハイブリッド。エネチャージは減速時のエネルギーを利用して発電するが、こちらはその電力を電装品に供給する

搭載されるCVTは低速から中速域ではショックの少ないスムーズな加速を実現。高速域では回転数を抑え、燃費の向上に貢献

 先代と同様にラインナップされたエネチャージ車は従来と同様で減速時のエネルギーを利用して発電し、鉛バッテリーとリチウムイオンバッテリーに充電。その電力を電装品に供給することで、発電によるガソリンの消費を最小限を抑えている。新型アルトのエネチャージ車は46ps/5.6kgmを発生する658cc直3を搭載している。

 新型アルトのエネチャージ車のWLTCモード燃費は25.2km/Lを実現した。ハイトワゴンのワゴンRやワゴンRスマイルのマイルドハイブリッド搭載車と同じ燃費を、新型アルトではエネチャージ車で達成したことになる。

 別表に軽自動車のWLTCモード燃費ランキングを掲載しているが、ライバルのダイハツミライースは25.0km/Lだから、新型アルトのマイルドハイブリッド車は2.7km/Lも突き放したことになる。

 ダイハツは今後、ロッキー&ライズに搭載されたe-スマートハイブリッドを軽自動車用に改良し搭載してくることが予想される。燃費対決がどうなるか楽しみだ。

 いっぽう、ホンダ勢はN-ONEが23.0km/L(対アルトのマイルドハイブリッドは27.7km/L)、N-WGNが23.2km/L(対ワゴンRマイルドハイブリッドは25.2km/L)、4年連続新車販売台数NO.1のN-BOXが21.2km/L(対スペーシアマイルドハイブリッドは22.2km/L)。

 ホンダは2024年には軽EVの発売を目指しているというが、ここまで離されてしまうと、その前に軽の電動化(マイルドハイブリッド、フルハイブリッド含め)を急ぐべきだろう。

■軽自動車WLTCモード燃費ランキング
1位:スズキアルト(マイルドハイブリッド搭載車)=27.7km/L
2位:スズキアルト(エネチャージ搭載車)=25.2km/L
2位:スズキワゴンR(マイルドハイブリッド搭載車)=25.2km/L
2位:スズキアルトラパン(エネチャージ搭載車)=25.2km/L
2位:ワゴンRスマイル(マイルドハイブリッド装着車)=25.2km/L
6位:スズキハスラー(マイルドハイブリッド搭載車)=25.0km/L
6位:ダイハツミライース=25.0km/L
8位:ホンダN-WGN=23.2km/L
9位:ホンダN-ONE=23.0km/L
10位:ダイハツミラトコット=22.6km/L
11位:スズキスペーシア(マイルドハイブリッド搭載車)=22.2km/L
12位:N-BOX=21.2km/L
13位:ダイハツタント=21.0km/L
※2WDの場合。軽ワゴンNO.1はワゴンRのマイルドハイブリッド装着車

■ダイハツのスマアシに対抗! あっぱれ! 予防安全技術「スズキセーフティサポート」を全車に標準装備

全車に標準装備となったスズキセーフティサポート

新たに装備された夜間の歩行者も検知する衝突軽減ブレーキとヘッドアップディスプレイ

全方位モニターカメラに搭載された「すれ違い支援機能」。狭い道を低速を走行中、自動でモニターに「サイド(左側)+フロント映像」を表示。狭い道でのすれ違いで死角を減らし、壁や対向車など運転が苦手な人にとっては非常にありがたい装備


●新型アルトに搭載された全車標準装備のスズキセーフティサポート
NEW■夜間の歩行者も検知する衝突軽減ブレーキ「デュアルカメラブレーキサポート」
■後退時ブレーキサポート
■誤発進抑制機能
■後方誤発進抑制機能
■車線逸脱警報機能
■ふらつき警報機能
■先行車発進お知らせ機能
■ハイビームアシスト

●そのほか新たに採用された装備類
NEW■6つのSRSエアバッグ全車標準装備
NEW■ヘッドアップディスプレイ(メーカーオプション)
NEW■全方位モニター(メーカーオプション)を採用したことにより、すれ違い支援機能や左右確認サポート、3Dビューなど安全性の向上に寄与

 今回の新型アルトの嬉しいポイントのひとつはステレオカメラを搭載した最新の「スズキセーフティサポート」を全グレードに標準装備したこと。

 誤発進抑制機能、ふらつき警報機能、デュアルカメラブレーキサポート、後方誤発進抑制機能、先行者発進お知らせ機能、後退時ブレーキサポート機能、車線逸脱警報機能、ハイビームアシストなどを標準装備。

 新しい安全装備として夜間の歩行者も検知する衝突被害軽減ブレーキ「デュアルカメラブレーキサポート」、「カラードヘッドアップディスプレイ」、見えない場所を映し出す「全方位モニター用カメラ」、6つのSRSエアバッグを採用した。

 先代アルトでは、単眼カメラとレーザーレーダーセンサーによるデュアルセンサーサポートだったが、ステレオカメラを使ったデュアルカメラブレーキサポートに変更された。フロントガラスに設置したステレオカメラが前方のクルマや人を検知、夜間の歩行者も対応し、衝突回避をサポートする。これは大きな進化といっていいだろう。

 全方位モニター用カメラ搭載車にはクルマの前後左右に4つのカメラを設置。狭い道を5km/h以下の低速で走行中、ステレオカメラが対向車とのすれ違いを検知し、自動でモニターに「サイド(左側)+フロント映像」を表示し、狭い道でのすれ違いで死角を減らし、壁や対向車との接触防止をサポートする、すれ違い支援機能も搭載。

■スズキ国内初となる7インチディスプレイオーディオを設定!

ハイブリッドXのコクピット。ドライバーから手の届く位置に収納スペースを豊富に設置

スズキ国内初となるディスプレイオーディオがメーカーオプション設定

 スズキ国内初となるバックモニター用カメラを備えた7インチディスプレイオーディオがメーカーオプション設定されたのも特筆すべきポイントだ。

 ディスプレイオーディオを装着すれば、バックモニターやラジオのほか、スマートフォン連携によるナビ表示、音楽再生まで簡単なタッチ操作で行える。

 また全方位モニター(ハイブリッドX)やバックアイカメラ(ハイブリッドS、A、S)表示にも対応しており、ヘッドアップディスプレイへの交差点案内表示も行える。

 メーカーオプション価格は、全方位モニター付きディスプレイオーディオ装着車が11万2200円(ハイブリッドX)、全方位モニター用カメラパッケージ装着車が7万9200円(ハイブリッドX)、バックアイカメラ付きディスプレイオーディオ装着車が5万7200円。

■価格はエネチャージ搭載車が100万円を切る94万3800円~、マイルドハイブリッド車が109万7800円~

エネチャージ車は94万3800円から。写真は99万8800円のL

ハイブリッドXのインテリア。ヘッドクリアランスを広くしてほしいという要望に応え、ヘッドクリアランスは前席+39mm、後席+27mm拡大。さらに室内高45mm、室内幅25mm、ショルダールーム前席21mm、後席19mm、それぞれ拡大されるなど全方位にわたって室内空間が拡大している

 先代アルトの価格は、86万3500~129万5800円(4WD含む)だった。最も安いグレードはエネチャージ非搭載のFで5速MT、5AGS(いずれも2WD)ともに86万3500円。ただしこれはスズキセーフティサポート非装着車。この装備が付く5AGS車は92万4000円。

 先代アルトのエネチャージ搭載車はLとS。価格はLのCVT、2WDが91万8500円、スズキセーフティサポート搭載車が97万9000円。S(スズキセーフティサポート非搭載車、2WD、CVT)が109万7800円。ディスチャージヘッドランプやキーレスプッシュスタートシステムなどの豪華装備が付いたSアップグレードパッケージ装着車(2WD、CVT)が119万3500円。

 これに対し、新型アルトのラインナップは、マイルドハイブリッド搭載モデルが、上からハイブリッドX、ハイブリッドSの2グレード、エネチャージ搭載モデルが上からLとAの2グレードで合計4グレード構成となっている。各グレード、2WD、4WDを設定。トランスミッションはいずれもCVTでこれまで設定されていた5速MT/5AGSは廃止となった。

 価格はマイルドハイブリッド搭載のハイブリッドSが109万7800円(2WD)、ハイブリッドXが125万9500円(2WD)。エネチャージ搭載のA(2WD)が94万3800円、L(2WD)が99万8800円。

 ステレオカメラによる最新の「スズキセーフティサポート」が全車標準装備になったことを考えると戦略的な価格設定だ。

 最大のライバル、ダイハツミライースの最安価格はB(2WD、WLTCモード25.0km/L)の86万200円で、最高価格はG“SAIII”の123万2000円。

 こうしてみると、新型アルトのエネチャージ搭載車の100万円を切る価格はWLTCモード燃費25.2km/L、最新のスズキセーフティサポートが標準装備されたことを考えると、バーゲンプライスといっていいかもしれない。さすが庶民の味方!

新型アルトの価格とラインナップ

■軽量・高剛性プラットフォームのHERTECT採用で乗り心地がよく静粛性も高い

細部までこだわった軽量。高剛性のプラットフォームHERTECT

 さらに期待できそうなのが新型アルトの走り。剛性、衝突性能、走行性能、軽量化にも貢献する軽量&高剛性プラットフォーム、「HERTECT(ハーテクト)」を採用し、バックドアやセンターピラー、サイドドアをそれぞれ環状骨格構造にすることでボディ全体の剛性が向上しているという。

 サスペンションは乗り心地を向上させるために減衰力を変更。先代アルト比で段差通過時の前席のフラット感が13%向上、後席の突き上げ感は11%低減し、乗り心地のよさが実感できるという。

 静粛性に関しても、フェンダー内の遮音壁や遮音バッフル、全面フェルトを採用した一体成型カーペットのほか、右エンジンマント液封入タイプ、ルーフパネルとルーフメンバーの接合部に高減衰マスチックシーラーなど、細部にまでこだわり、不快な振動や音を低減する技術を投入することにより、心地よい走りと高い静粛性を実現。

 軽NO.1の燃費(マイルドハイブリッド)と、戦略的な価格、乗り心地のよさと高い静粛性を実現したという新型アルト。ミライースとの燃費競争がどうなるのか、今後の動向に目が離せない。

マイルドハイブリッドモデル、最上級グレードのハイブリッドX。価格は125万9500円。LEDヘッドランプやフロントグリルのメッキガーニッシュ、リモート格納電動格納式ドアミラー、14インチアルミホイール、キーレスプッシュシステム、フルオートエアコン、UVカット機能ガラス、スモークガラス、リアシートヘッドレストなど装備充実

ハイブリッドSの価格は109万7800円。エネチャージのLにプラスした装備はフロントグリルのメッキガーニッシュやカラード電動格納式ドアミラー、インテリアのシルバーのガーニッシュなど。ヘッドライトはハロゲン

エネチャージ搭載モデルの上級グレードLの価格は99万8800円。エネチャージAからプラスされた装備は14インチフルホイールキャップや電動格納式リモコンドアミラーやカラードドアハンドル、運転席シートヒーターなど

新型アルト(乗用車)の最廉価グレードがこのA。価格は94万3800円。とはいえデュアルカメラブレーキサポートやSRS6エアバッグなど安全装備は標準

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