現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 単なるスマッシュヒットじゃない! 売れ行き絶好調の「オーラ」が「日産復活」の鍵を握るワケ

ここから本文です

単なるスマッシュヒットじゃない! 売れ行き絶好調の「オーラ」が「日産復活」の鍵を握るワケ

掲載 28
単なるスマッシュヒットじゃない! 売れ行き絶好調の「オーラ」が「日産復活」の鍵を握るワケ

 わずか3週間で1万台を越えた!

 5ナンバーコンパクトハッチバックとなる、“日産ノート”の3ナンバーワイドボディ版として、“日産ノート オーラ(以下オーラ)”が6月15日に発表されてから、好調な販売が続いていることを販売現場で確認していたところ、日産自動車から次のようなニュースリリースが発信された。

「高級車は大きいもの」への反骨! 超難題の「小さな高級車」に挑んだクルマ3選

 オーラは6月15日に発表されたが、正式発売は8月17日となっている。そして、正式発売から約3週間で累計受注台数が1万台を突破したというのである。この情報と同時にどんな仕様が売れているのかという情報も公表されている。Gグレードのみのモノグレード構成となっているが、FFと4WDがあるなかで売れ筋はFFで、しかもシート地などがレザーとなる、“レザーエディション”が全体の45%を占めているとのこと(4WDも加えると全体の70%を超えている)。

 また、メーカーオプションは、日産コネクトナビゲーション、プロパイロット、そしてBOSEパーソナルサウンドシステムがセットとなったもののみしか設定はないのだが、こちらの装着率が88%となっている。いまどきの日産車を買うのなら、プロパイロットは装着したいところだが、それにも増してBOSEシステムがやたら好評を博しているとのことである。

 ボディカラーは、結構バラバラとなっているのだが、ピュアホワイトパールの人気が高く、単色かスーパーブラックの2トーンが、オプションカラーとして選択可能となっている。

 以上の販売構成比を見てもらえばわかるのだが、とにかく豪華に“盛った”仕様がよく売れているのである。これは、行き場を失っていた、ティアナやシルフィなどの3ナンバーセダンユーザーのなかには、5ナンバーサイズのノートへのダウンサイズに抵抗があっても、「3ナンバーのオーラならいいかな」ということで乗り換えが進んでいることがあるようだ。また、従来輸入車に乗っていたひとたちからの乗り換えも目立っているとのこと。

 さらには、BEV(バッテリー電気自動車)のリーフには興味があるが、敷居の高い印象を持っていたひとが、「オーラなら」ということで、他メーカー車ユーザーが流れてきていることも人気を支えているようだ。

 日産得意の「純EV」への乗り替えがスムースになる!

 そもそも、2010年に初代リーフが発売され、10年強にわたり本格量産BEVの発売を行ってきた日産系ディーラーだが、いくつかの店舗をまわると、BEV販売の敷居の高さによる量販の難しさをセールスマンが語ってくれることが多い。

 充電施設は増えてきているのだが、それなりにBEVも増えているので充電施設に先に充電している車両があれば、2時間とはいわないまでも結構な時間を充電に取られることになる。また、内燃機関車より日進月歩で技術の進化スピードが速いこともあり、リセールバリューはお世辞にもよくない。さらに直接関係はないのだが、猛暑や大寒波が到来すると、電力供給逼迫のニュースがメディアで取り上げられるので、「こんな状況下で政府はBEVを増やそうとしているが大丈夫なのか」といった筆者への問いかけは一般のひとだけでなく、新車ディーラーのセールスマンからも多い。

 そこでリーフと比べ、外部からの充電ではなく、発電用にガソリンエンジンを搭載するe-POWERは、“内燃機関車とBEVの間を結ぶ階段の踊り場的モデル”として購入するひとも多いようだ。しかし、いままでは、セレナやノートしかなかったが、オーラの登場で「それじゃ乗ってみるか」というひとが増えてきたといってもいいだろう。オーラのシステムとは異なる旧世代システムとなるキックスも、全幅1760mmとなる3ナンバーサイズのコンパクトクロスオーバーSUVとなり人気が高まっている。

 販売現場では、「燃費性能など実用性能では、トヨタさんのTHS(トヨタのハイブリッドシステム)にはかないませんが、トヨタさんにはないサイズと存在感を見せる電動車ということでオーラは人気が高まっているようです。電動車だからといって厳密に燃費などの性能にこだわるお客様は限定的となっているように見えます」とは現場のセールスマン。

 オーラは“プレミアム コンパクト”と銘打っているが、より格差社会が広がるなか、“プチ贅沢”が定着しつつあるコロナ禍、そしてその後の“WITHコロナ”へ向け、さらにオーラの路線を拡充して、日産以外の他メーカー車のユーザーだったひとも多く囲い込めれば、その後は、さらにブラッシュアップしたリーフなどのBEVへの乗り換え促進もできるので、将来的にはBEV販売への転換が容易になるともいえよう。

 トヨタは1997年の初代プリウス発売以来、ハイブリッド車を足掛け24年間販売してきているので、トヨタのハイブリッドシステムであるTHS自体へのファンや信頼を寄せるひとも多く、“ハイブリッドのトヨタ”というイメージが定着しすぎており、BEVへの販売転換となると、“BEVのトヨタ”とイメージを変えていくのも時間がかかりそうだし、相当な体力が必要となるかもしれない。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

「ランクル」兄弟で最もモダンな“250”に試乗! オンロードでもオフロードでも隙がない万能モデルだ。【試乗レビュー】
「ランクル」兄弟で最もモダンな“250”に試乗! オンロードでもオフロードでも隙がない万能モデルだ。【試乗レビュー】
くるくら
「クルマの左寄せ」苦手な人が多い!? よく見えない「左側の車両感覚」をつかむ“カンタンな方法”がスゴい! JAFが推奨する“コツ”ってどんなもの?
「クルマの左寄せ」苦手な人が多い!? よく見えない「左側の車両感覚」をつかむ“カンタンな方法”がスゴい! JAFが推奨する“コツ”ってどんなもの?
くるまのニュース
全長2.5mで新車100万円級! トヨタの「斬新2シーターモデル」がスゴイ! めちゃお手頃サイズなのに「必要にして十分」の“おふたりさま向けマシン”とは
全長2.5mで新車100万円級! トヨタの「斬新2シーターモデル」がスゴイ! めちゃお手頃サイズなのに「必要にして十分」の“おふたりさま向けマシン”とは
くるまのニュース
アルピナの未来、26年「BMW傘下」でどう変わる? 高性能EV&Mモデルとの差別化を考える
アルピナの未来、26年「BMW傘下」でどう変わる? 高性能EV&Mモデルとの差別化を考える
Merkmal
高すぎるよぉ…! 価格が暴落したら買いたいスーパーカー3選
高すぎるよぉ…! 価格が暴落したら買いたいスーパーカー3選
ベストカーWeb
男性が乗って女性にモテるクルマTOP5は? ChatGPTに聞いて出た「ホントかよ!」な答えとは!!
男性が乗って女性にモテるクルマTOP5は? ChatGPTに聞いて出た「ホントかよ!」な答えとは!!
WEB CARTOP
悲喜交々のST-4。「複雑な気分」のENDLESS GR86と「逆に清々しい気持ち」で5連覇を逃した冨林勇佑
悲喜交々のST-4。「複雑な気分」のENDLESS GR86と「逆に清々しい気持ち」で5連覇を逃した冨林勇佑
AUTOSPORT web
光岡、話題の55周年記念車『M55』を市販化、100台限定で808万5000円
光岡、話題の55周年記念車『M55』を市販化、100台限定で808万5000円
レスポンス
「とりあえず増税ね」で50年!? 「世界一高い」自動車諸税&ガソリン税“見直し”正念場 “年収の壁”の向こうの璧
「とりあえず増税ね」で50年!? 「世界一高い」自動車諸税&ガソリン税“見直し”正念場 “年収の壁”の向こうの璧
乗りものニュース
あれぇぇ!? [ノートオーラNISMO]と[シビックRS]を比較してみると意外な結果
あれぇぇ!? [ノートオーラNISMO]と[シビックRS]を比較してみると意外な結果
ベストカーWeb
レゴ、F1全チームをテーマにした製品を2025年1月1日から販売開始。往年の名車ウイリアムズFW14Bなど“オトナ向け”製品も3月に発売
レゴ、F1全チームをテーマにした製品を2025年1月1日から販売開始。往年の名車ウイリアムズFW14Bなど“オトナ向け”製品も3月に発売
motorsport.com 日本版
ホンダが「凄い施設」を初公開! 夢の「全固体電池」実現に一歩前進!? パイロットラインを栃木で披露
ホンダが「凄い施設」を初公開! 夢の「全固体電池」実現に一歩前進!? パイロットラインを栃木で披露
くるまのニュース
ラリージャパン2024がついに走行開始。シェイクダウン1走目の最速はヌービル/WRC日本
ラリージャパン2024がついに走行開始。シェイクダウン1走目の最速はヌービル/WRC日本
AUTOSPORT web
ダイハツが新型「軽SUV」発表! 打倒「ジムニー!?」な“5ドア”モデル登場! タフすぎる「ゴツ顔×カクカクボディ」採用した“新型タフト”138万円から発売!
ダイハツが新型「軽SUV」発表! 打倒「ジムニー!?」な“5ドア”モデル登場! タフすぎる「ゴツ顔×カクカクボディ」採用した“新型タフト”138万円から発売!
くるまのニュース
MotoGPマシンデビューの小椋藍選手 初走行の印象は……【MotoGPバルセロナ公式テスト】
MotoGPマシンデビューの小椋藍選手 初走行の印象は……【MotoGPバルセロナ公式テスト】
バイクのニュース
ゼンリン、パナソニックのカーナビ「Strada」向け最新地図データ発売へ…12月2日
ゼンリン、パナソニックのカーナビ「Strada」向け最新地図データ発売へ…12月2日
レスポンス
下取り額爆上がり? アルヴェルのドアの速さまで変えられるトヨタの[KINTO FACTORY(キントファクトリー)]がすごい!
下取り額爆上がり? アルヴェルのドアの速さまで変えられるトヨタの[KINTO FACTORY(キントファクトリー)]がすごい!
ベストカーWeb
チャンピオン争いで明暗を分けた要因と変化がもたらす2025シーズンへの期待/MotoGPの御意見番に聞くソリダリティGP
チャンピオン争いで明暗を分けた要因と変化がもたらす2025シーズンへの期待/MotoGPの御意見番に聞くソリダリティGP
AUTOSPORT web

みんなのコメント

28件
  • 世間の意見と記事は同じじゃない
  • 日産名物、クルマを出すたびに
    復活というフレーズの大安売り。

    デイズのときもルークスのときも
    キックスのときもノートのときも
    次期Zのときも、そしてオーラもそう。

    あと何回復活って使うんでしょうね。
    ハッキリ言って日産ユーザーを
    散々バカにしている。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

408.1583.4万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

9.0451.0万円

中古車を検索
リーフの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

408.1583.4万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

9.0451.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村