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巨大すぎるSUVなぜ国内販売した!? 一代限りで消えたホンダの迷車5選

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巨大すぎるSUVなぜ国内販売した!? 一代限りで消えたホンダの迷車5選

■一代限りで短命だった!? ホンダの迷車たち

 ホンダは2019年で71年もの歴史があるメーカーです。クルマの製造を開始してからは50年以上経ち、これまで数々の名車が世に出ました。

不人気にもほどがある!? ビックリするほど売れていない軽自動車5選

 一方で、販売が低迷し、フルモデルチェンジすることなく一代限りで生産終了したモデルも存在します。

 今回、比較的短命かつ一代限りで生産を終了したホンダの迷車を5車種ピックアップして紹介します。

●MDX

 カナダで生産されていたアキュラブランドのSUV、初代「MDX」は2003年に日本市場でも販売されました。

 MDXは北米がメインターゲットのSUVで、同じくカナダ工場で生産された「オデッセイ(日本名ラグレイト)」のシャシをベースに開発され、日本には輸入車として導入。

 外観は「サイ」をモチーフにデザインでSUVとしてタフさと力強さを表現する、3列シートのステーションワゴンタイプでした。

 エンジンは260馬力を発揮する3.5リッターV型6気筒を搭載し、トランスミッションは5速ATが組み合わされ、電子制御可変トルク配分4WD「VTM-4」の駆動システムが採用されました。これはフルタイム式やパートタイム式の長所を持つ、ホンダ独自の4WDシステムです。

 MDXは2006年に日本での販売を終了するという短命なクルマでしたが、その理由のひとつがボディサイズで、全長4790mm×全幅1955mm×全高1820mmと日本車離れした大きさにありました。

 また、車重2030kgとかなりの重量級ということもあり、カタログ燃費が7.8km/L(10・15モード)と、あらゆる数字が日本での使用に対して厳しい状況でした。

●アヴァンシア

 1991年から2008年にかけて、ホンダはステーションワゴンの「アコードワゴン」をラインナップしていました。セダンとともにアコードワゴンはユーザーに定着していましたが、さらにステーションワゴンの「アヴァンシア」を1999年に発売します。

 ターゲットはアコードよりも上の年齢層で、大人のためのリムジン的なワゴン、ミニバンをコンセプトとしていました。

 デザインは当時のアコードワゴンよりもシックで高級感のあるもので、ステーションワゴンとしては流麗なフォルムを採用。

 ボディサイズは全長4700mm×全幅1790mm×全高1500mm(2WD)とワイドに設定され、アコードワゴンに比べ広い室内空間を実現しています。

 エンジンは2.3リッター直列4気筒と3リッターV型6気筒を搭載し、駆動方式はFFと4WDが用意されていました。

 アヴァンシアは販売台数低迷により2003年に生産を終了しますが、やはりアコードワゴンとの棲み分けが難しかったことと「オデッセイ」などミニバンの存在が影響したといえます。

●ザッツ

 1997年に登場した軽自動車2代目「ライフ」は軽自動車規格の改定により1年半ほどで3代目にモデルチェンジし「トゥデイ」に変わる軽ワゴンとしてヒットします。

 そのライフをベースにした派生車「ザッツ」が2002年に発売されます。ボディタイプはライフと同様なトールワゴンタイプでした。

 ザッツの特徴は角を丸くした箱型の外観で、ライフに比べて若年層を意識したポップなデザインです。カラーリングもユニークで、ボディとバンパーで異なるカラーを採用したオプションがありました。

 エンジンは直列3気筒の自然吸気とターボが用意され、動力性能はほかの軽自動車と遜色ない標準的なものでした。

 個性的なデザインは不評ではありませんでしたが、それほど評価もされず、一度もフルモデルチェンジすることなく2007年に後継車の「ゼスト」にバトンタッチするかたちで生産を終えます。

■期待が大きかったが残念な結果となったコンパクトカーがある?

●ロゴ

 ホンダは「シビック」の下位に位置していた「シティ」の後継車「ロゴ」を1996年に発売しました。

 66馬力を発揮する1.3リッター直列4気筒2バルブエンジンに5MT、3AT、CVTを組み合わせ、790kgから860kgと軽量な車体だったことと、常用域でトルクを発生させる設定で、ストレスなく走るクルマとなっていました。

 また、運転席用エアバッグを全車に標準装備し、高い乗員保護性能を持つ新設計シャシを採用するなど、安全面でも優れたベーシックカーでした。

 ボディは3ドアと5ドアで、サイズは全長3750mm×全幅1645mm×全高1490mmと当時のコンパクトカーとして標準的な大きさでした。

 価格も3ドアの廉価グレード(5MT)で77万円からと、ライバルに対してかなり戦略的な価格設定がされるなど、ホンダとしてもロゴに対して期待が大きかったと想像できます。

 しかし、外観のデザインは大きな特徴がない地味な印象で、2度フロントのデザイン変更がおこなわれましたが、販売台数は低迷してしまい、2001年に生産を終了。

 同年、シャシからエンジンまで新設計とした後継車の「フィット」が発売され、空前の大ヒットを記録することになります。

●アスコットイノーバ

 かつて、ホンダの販売チャネルは軽自動車や「シビック」といった小型車を主に扱う「プリモ店」、アコードや「レジェンド」などミドルクラス以上のモデルを主に扱う「クリオ店」、「インテグラ」や「プレリュード」などスポーティなクルマを主に扱う「ベルノ店」に分かれていました。

 そのプリモ店から1992年に発売されたスポーティセダンが「スコットイノーバ」です。

 クリオ店のアコードに対し、プリモ店では姉妹車の「アスコット」があり、その派生車としてスコットイノーバがラインナップされました。

 ボディサイズは全長4670mm×全幅1695mm×全高1380mm(2リッターエンジン車)と、アコードに準じていましたがデザインが大幅に変えられ、欧州車テイストの4ドアハードップが最大の特徴です。

 エンジンは2リッター直列4気筒SOHCとDOHC、2.3リッター直列4気筒DOHCの3種類で、足まわりは当時のホンダ車が広く採用していた4輪ダブルウィッシュボーンとするなど、スポーティな走りも得意としていました。

 しかし、アコードのブランドイメージは強く、スコットイノーバの販売は低迷し、1996年に生産を終了。クーペに近いスタイリッシュなデザインは、出るのが早すぎたのかもしれません。

※ ※ ※

 ホンダに限ったことではありませんが、かつては各メーカーとも販売チャネル別に数多くのモデルをラインナップしていました。

 それほど販売チャネルには個性があったという考え方もありますが、実際は車種が多すぎたことで業績の悪化を招くことになります。

 現在は販売チャネルも車種も整理され、だいぶシンプルになりましたが、振り返ってみると、かつてのほうが華やかだった印象があり、近年はちょっと寂しく感じるのではないでしょうか。

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