■まさしく「火の玉」1850馬力の「ボライド」とは
ブガッティがかねてから開発していた、サーキットに特化したハイパースポーツカーの全容を明らかにした。ブガッティが打ち立てていたこれまでのハイパースポーツカーの常識をも打ち破る、究極のハイパースポーツカーの速報をお届けしよう。
究極のハイパースポーツカーの名前は「Bolide(ボライド)」、「火球」という意味である。
ボライドのスリーサイズは、全長4756mm×全幅1998mm×全高995mm。アンダーボディのグランドクリアランスは75mmだ。
搭載されるエンジンは、7993ccのW型16気筒ターボで、最高出力は1850ps/7000rpm、最大トルクは1850Nm/2000-7025rpm。これに組み合わされるトランスミッションは、7速DSGで、もちろん4輪駆動となる。
乾燥重量は1240kgであるため、パワーウェイトレシオは、なんと0.67kg/ps。
最高速度は500km/hをはるかに超え、F1とほぼ同等のスピードを達成。それを証明するかのように、ル・マンのラップタイムは3分7秒1、ニュルブルクリンクのノルドシュライフェは5分23秒1だ。
参考までにニュルブルクリンクの市販車最速であるランボルギーニ「アヴェンタドールSVJ」が6分44秒97であることを考えると、その速さがわかっていただけるだろう。
最近のスーパーカーの動力性能の基準となる0-100km/h加速に至っては、2.17秒だ。
ブガッティは、15年前に「ヴェイロン16.4」で新たなセグメントである優れたハイパースポーツカーのセグメントを打ち立てた。そして2016年に発表した「シロン」で、そのセグメントを体系的に発展してきた経緯がある。
これらのモデルは、パワーとエレガンスの証であり、テクノロジー、デザイン、ラグジュアリー、品質をこれまでにない形で融合させたハイパースポーツカーである。
一方のBolideは、W16エンジンの純粋なパワーを、視覚的にも技術的にも純粋な形で伝えることを唯一の目的として開発されている。
W16エンジンを搭載したボライドは、内燃機関を動力源とするクルマでは、絶対的な頂点に立つことになり、ブガッティCEOのステファン・ヴィンケルマンは次のようにコメントしている。
「私たちは初めて、W16エンジンの真価を示しています。
エンジンと可能な限り軽量なシャシを組み合わせ、究極のブガッティを創造し、究極のドライビングエクスペリエンスを実現しました。
ボライドによって、私たちは現代のブガッティのサーキット専用モデルの解釈を世界中のブガッティ愛好家に提示し、彼らの熱烈な願いをついに叶えようとしているのです」
ちなみに、ボライドがシリーズ化されるかどうかは、まだ決まっていないそうだ。
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