俺は絶対結婚しても2ドアに乗るんだ、と息巻いていた若かりし頃。しかし子どもも生まれ、今や5ドアハッチバックに落ち着いた担当。走りがいいけど、奥さんも納得してくれるクルマないかなーというのがこの企画の出発点。
そこでママであり、主婦であり、そしてクルマ好きというスーザン史子さんに、奥様も納得してもらえるクルマを3台挙げてもらいました。気になるそのチョイスはいかに!?
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文:スーザン史子/写真:ベストカー編集部
■「良妻賢母」の奥様にオススメの1台は!?
スポーティなクルマが欲しいけど、ウチの奥さんは許してくれないだろうな~。
そんなお悩みを抱えるカーマニアの皆さま、残念ながらその通りでございます。一般的な女子目線でいえば、汗臭そうだし、ダサイ。特に、国産スポーティ系モデルの選択肢は、ほぼ壊滅といってもいいでしょうね。
ですが、まったく望みがないわけではありません。
ワタクシ、スーザン史子が、世の奥さま方を、家庭をしっかり守る「良妻賢母型」、家庭と仕事、どっちも両立の「ゆるママ型」、見られてナンボの「女優型」の3つに大別し、500万円以下のモデルのなかから3台をセレクトしてみました。
お宅の奥さまは何型ですか?
まず、家事をきっちりこなす良妻賢母型の奥さまにご納得いただけそうなのが、フォルクスワーゲンのポロGTI。新型は2リッター直4直噴ターボエンジンを搭載し、最高出力200ps/最大トルク320Nm。344万8000円から。
その走りは、エンジンスタート直後からモチベーション高めで、実に機敏。しかも、定規でまっすぐに線を引くように几帳面で、幅広のテープを路面にビターッと張り付けるように安定感抜群。
さらに容姿端麗、謹厳実直、家内安全(!?)と、まったく非の打ちどころがありません。
永遠のスタンダードのVWのGTIシリーズ。サイズが少し大きくなったとはいえポロGTIは扱いやすい
運転中にパッと思い浮かんだのが、書に必要な技法がすべて含まれるという「永」の美文字。ポロGTIの走りはまさにクルマのお手本。すべての動作がキチッとしていて、無駄がない。
フォルクスワーゲン車に共通して言われるこのテの走りは、とかく面白味がない、とか言われがちです。でもね、歳を重ねるとオーソドックスなクルマも、また味わい深いものだなぁと気づかされたりするんです。
許容範囲が広がっただけ? おばあちゃんか!? ポロGTIは、家計簿も1円単位でしっかりと記入する、キチンとさんな奥さまにピッタリ。ああ、こんな風にワタシもなりたい!
■「ゆるママ」には情熱溢れるイタリア車を
子育ても仕事も適度にこなす、ゆるママ型にピッタリなのが、アルファ ロメオのミドルサイズセダン、ジュリア(446万円~)。
ファニーフェイスだけど、そこはアルファ。すっぴん&サングラスでも、コートを羽織る感覚で乗ってしまえば、それなりにカッコがつくオシャレさん。
忙しいけれど、いつもステキでいたいママには、手抜きを良しとし、“ちゃんと見え”を叶えてくれる、とっても便利なアイテムです。
もちろん走りもかなりイケてます。510psを叩き出す「クアドリフォリオ」は別として、2リッター直4ターボエンジンを積んだ「スーパー」や「ヴェローチェ」といったグレードなら、日常的に走りを楽しめること間違いなし。
高性能グレード「クアドリフォリオ」は価格も高いが「スーパー」は奥様も納得のいい選択かも!?
まず、座った瞬間から、シートポジションが取りやすい。しっかりと脇を締めて握れるサイズのステアリングや、サイドサポートするシート形状など、運転への気持ちを高めてくれる。
走り出してみれば、想像以上にトルクフルで、コーナーからの立ち上がりの速さやシャープなハンドリングにシビれまくり。
そして、なんといってもドライバーの魂を揺さぶるのが、低く太く響くアルファサウンド! それも、日常的な速度域のなかで楽しめるのがいい。
アクセル全開にしたところで、メチャクチャ速いってわけでもないので、普段の生活の中で心地よい疾走感を味わえるモデルになっている。正直、狙ってます。中古の出物を(笑)。
■「女優系奥様」には国産の元気なコンバーチブルを
起きたらすぐにバッチリメイクな女優系奥さまには、マツダのロードスター(255万4200円~)はいかが?
有史以来、女性達の関心を集めていることといえば、美しくあること。エステでシワを伸ばしたり、ダイエットに励んだりと、女の一生は、重力と増え続ける肉との闘いといっても過言ではありません。
私もダイエット歴、早30年に突入したけれど、体重は増える一方。“ダイエットしなくちゃ”は、もはや呪文のようなものです。
女性の敵は甘いものと紫外線。オープンカーは日焼けするからイヤ、と言っては、鉄仮面姿で自転車漕いでる方も見かけるけれど、鏡の前で一人、白肌眺めてほくそ笑んでいるなんて、コワッ!
紫外線なんてレーザーで取れば一発ですよ。
そんなことより、家を一歩出たらそこはランウェイ。日々磨き上げた美貌を堂々と世にアピールするチャンス。オープンカーで颯爽と幌を開けて走る。これこそ“女優な”奥さまの快感につながるはず。
RFの流麗なスタイリングも魅力的なロードスター。セカンドカーなら文句なし!?
ロードスターは、2016年にワールド・カー・オブ・ザ・イヤーと同賞のデザイン賞をダブル受賞したモデル。サテンのドレスを思わせる優美なスタイルは、まさにジャパニーズクールビューティー。
これほど女性が美しく見えるクルマって、国産車ではないでしょう? 意のままに操れる人馬一体感とともに、所有する喜びを与えてくれるはず。
そうそう、さらにパワーアップした新型ロードスターRFもお忘れなく!
さぁて、奥さまにもご納得いただけそうな1台、見つかりました?
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