ホンダNシリーズの元祖、N360をこよなく愛するオーナー
埼玉県戸田市の道満グリーンパークで2023年11月23日に開催された「トダクラシックカー同窓会」はこれで2回目。初めて出会ったオーナー同士でも気軽に交流できる雰囲気で、マニアックなモデルで参加する人も多いのが特徴です。今回は、ホンダの軽自動車「N」シリーズの原点といえる「N360」のオーナーに話を聞いてみました。
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友人から3万5000円で買った1969年式は40年以上の相棒
いまでこそホンダのNといえば「N-ONE」をはじめとするNシリーズといった印象だが、往時は1967年にデビューしたN360が「Nっころ」の愛称で多くの人々から親しまれていた。
トダクラシックカー同窓会でお話を伺った伊藤富治さん(66歳)は、まさにNっころ時代のことを知っている自動車趣味人で、イベント当日に乗ってきた1969年式のホンダ N360 N II TSを1981年から愛用。もう1台、N360 N I(1967年式の初期型)も所有しているそうだ。
「当時、セカンドカーを持つことが流行だったこともあり、友人からN360 N IIを3万5000円で買いました。ツインキャブ仕様の最高出力36psエンジンを搭載しているツーリングシリーズにはT、TS、TM、TGというグレードがありましたが、私のはTSです」
ホンダが1968年9月24日に出したニュースリリースを確認してみたら、N360 Tは「高速ツーリング時代の軽乗用車」、TSは「スポーティな装備の高速ツーリング車」、TMは「豪華な装備の高速ツーリング車」、TGは「超豪華な装備の高速ツーリング車」と記されていた。ハイウェイ時代の高速ツーリングカーとして登場したので、最高速度120km/hを実現。そのような高性能車でありながら28km/Lという優れた燃費を誇っている、ともうたわれていた。
さまざまな国産スポーツを乗り継いだ末、N360の2台体制に
「今回のようにクラシックカーがたくさん集まるイベントに参加する際にも乗っていますが、N360のN IとN IIしか所有していないので、Nっころを自家用車として使っています。このN360 N IIは1982年にボディをオールペイントしたときに外装のゴム類を交換しましたが、現在もそのまま使用しています」
かつて、20型「カローラ」、「チェリー」、「パルサー」、「シビック」、TE61型「スプリンタートレノ」、EP61型「スターレット」などにも乗っていたという伊藤さんが、いまやN360の2台のみを所有する体制で日々乗っているという事実は、Nっころがよっぽど魅力的だという証だろう。
これからクラシックカーを買おうと思っているクルマ好きは、自動車趣味のエントリーモデルとしてはもちろん、アガリの1台にもなるN360を愛車候補に入れてみてはいかがだろうか。
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みんなのコメント
当時軽はそれしか無かったし、こんなもんと思って乗っていた。
結構ヘッドライト、フォグ、エンジンや足回りアクセサリー自分でいじって楽しい車ではあった。
今の時期この車を維持するのは大変とは思うけど、よっぽど好きなんでしょうな。
でも本人的にはとても価値のあることなんだよね。
私は自動車3台と自転車2台の16輪生活を続けているが、前者はすべて中古の軽、後者は20年前に買ったロードバイクとMTB。全て現役で天候や用途で使い分けている。どれも欠かせない大切な相棒だ。