時間がかかっても「運転」したい
AUTOCARのスティーブ・クロプリー編集長(英国)は最近、欧州大陸でのイベントからイングランドに帰るときは飛行機よりもクルマを運転して帰る方がいいと言った。たとえ時間がかかってもだ。まったくもって共感である。
【画像】ドライバー目線? 過剰な警告音もすぐにミュートできる最新モデル【キア・ソレントを写真で見る】 全26枚
筆者がこの原稿を書いている今、飛行機に乗っている。筆者は飛行機が好きだ。空を飛ぶのが好きだし、現代の航空技術は人類の偉大な功績の1つだと思う。地球を小さくし、知識や文化など、ありとあらゆるものをこれまでになく共有できるようにしてくれる。
しかし、その一方で、飛行機への搭乗は筆者にとっては耐え難いものとなっている。搭乗体験はどんどん削ぎ落とされ、顧客が我慢できる「ぎりぎり」のラインまで限りなく近づいているからだ。
それと比べて、自動車業界がやろうとしていることを考えてみてほしい。新型車は基本的に、前のモデルよりも乏しくなることはない。
改良のたびに、本当に必要かどうかは別として、より多くの機能、より洗練された乗り心地、より磨き上げられたデザイン、より多くの「もの」が提供される。筆者は、それが重要なことだと思う。
規制当局や政策立案者の中には、運転という体験をできるだけ悲惨なものにしようとしている人もいるように見える。
しかし、クルマに乗っていると、常に自分の運命をコントロールできていると感じられるし、少なくとも、そのクルマの設計者や販売者は、筆者に楽しい時間を過ごしてほしいと願っていると感じられる。
雑音はいらない
新しい機能や技術がかえって邪魔だと思う人もいるかもしれない。ここでは、欧州の厳しい安全規制と向き合いながら、ユーザーの声を聞き入れたキアの話を紹介したい。
速度制限違反を知らせる警告音は、頻繁に誤って鳴らされるし、速度制限の変更を知らせる警告音は、フロントガラス越しに標識を視認できるにもかかわらず、特に煩わしい。消音するのも難しいどころか、ほぼ不可能だった。
しかし、我々消費者が不満を訴えたところ、キアは耳を傾けた。最新モデルのソレントとEV9の無線アップデートでは、ステアリングホイール上のミュートボタンを長押しすることで、音声による速度制限警告を簡単に無効化(そして、同様に重要なことだが、再度有効化)することができるようになった。
これにより、音声による警告をオフにしたり、必要に応じて再びオンにしたりすることができる。視覚的な合図はそのまま残っている。また、クルマを始動するたびに必ず作動させなければならないという規制に従い、デフォルトでオンに設定されている。
顧客がこれらのシステムをどのように利用したいと考えているか、メーカーも徐々に理解し始めている。しかし、まだ思い違いも多いため、任せっきりにすることはできない。
どうした、イーロン?
テスラの最高経営責任者(CEO)であるイーロン・マスク氏は、コンセプトカーに対する考えを改めたようだ。
「企業が素晴らしいコンセプトカーを発表しても、実際に購入できないのは本当に嫌だ」と、彼は2015年にTwitterで述べた。「実につまらない」
この発言はまだ記憶に新しいが、それからわずか2年後の2017年には、テスラ・ロードスターの第2世代のアイデアが初めて紹介された。しかし、今日でもまだ購入できないので、考えが変わったのは明らかだ。
それ以来、テスラは他にも大胆な発表をしており、サイバートラックのように市場に投入されたものもあれば、完全自動運転のようにまだ実現していないものもある。
そして10月、マスク氏は新しい「サイバーキャブ」を発表し、自らもそれに乗り込んだ。サイバーキャブは2人乗りの自動運転タクシーで、ホイールを大きく見せるためにタイヤがペイントされており、非常に制御された環境下で運転される。マスク氏は、2027年には乗れるようになるだろうと述べた。
テスラは創業以来、目覚ましい成果を上げてきた。そして、大胆な宣言の多くは、歴史的に見て同社の株価にプラスに働いてきた。しかし、今回の発表はそうではなかった。
ロボタクシーの発表後、テスラの株価は急落した。
実際に購入できないクルマのデモ走行について、マスク氏は考えを変えたのかもしれないが、投資家たちは以前の考え方に同調しているようだ。
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みんなのコメント
イギリスにはスピットファイア愛好会の人達もいるだろうけどね。スチーブンソン友の会の人もいるはず。
サイバーキャブはタクシーなのに二人乗りってのが不思議でした。四人乗りでもいいじゃん。