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クルマの電動化で「従来の技術」は通用しない? 自動車整備士を取り巻く環境変化とは

掲載 更新 10
クルマの電動化で「従来の技術」は通用しない? 自動車整備士を取り巻く環境変化とは

 一級整備士資格が新設されたことで対応可能に!

 自動車業界100年に一度の大変革期といわれている。そのおもな変革を示すのがCASEというアルファベットで「コネクテッド・オートノマス(自動運転)・シェアリング・エレクトリック(電動化)」という4つの要素に対応することは自動車メーカーにとって避けられない。しかも、どれも優先順位をつけられず、同時進行での変革が求められている。そうした厳しい環境において、生き残りをかけて各メーカーはアライアンスを組んだり、経営統合をしたりと自身の変化もいとわない状況になっている。

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 変革を求められているのはメーカーだけではない。自動車に関わるすべての産業や労働者にとっても大変革の時期が訪れている。たとえば、自動車のメンテナンスやリペアに関するプロフェッショナルである整備士の未来はどうなってしまうのだろうか。とくに整備面でいうと「クルマの電動化」が進んでいくことが大きく影響すると感じてしまうだろう。

 電動化時代になると従来の整備士資格ではおいそれと触ることができなくなる……と思ってしまうかもしれない。とはいえ、すでに日本においてはハイブリッドカーが登場して四半世紀になろうとしている。クルマの電動化に対応するという課題はすでにクリアしてきているといえる。

 具体的には、「一級整備士」という資格が21世紀に入ってから新設されている。それまで四輪の整備資格としては二級ガソリン・二級ジーゼルといった区別だったが、一級整備士については大型・小型・二輪といった区別になり、いずれの一級整備士であっても二級整備士の知識・技能に加えて、以下7点の知識・技能が求められるようになった。 (1)新技術関係(低公害車、電子技術等の新技術)の故障診断手法

 (2)改造に係る安全・環境上の評価手法

 (3)使用実態・使用環境等の把握による総合的故障診断及び整備計画の作成手法

 (4)整備に係る品質管理手法

 (5)リサイクルを考慮した整備手法

 (6)効率的な整備手法

 (7)整備に係る環境保全・安全管理等の知識

※出典:日本自動車整備振興会連合会ホームページより 注目すべきは新技術に関する故障診断についてのスキルが求められる点で、最新の電動車や先進運転支援システム搭載車のトラブルシューティングに対応できるよう学ぶのが一級整備士になるためには必要といえる。

 電動化や自動運転など新技術への対応も進んできている

 合わせて、ハイブリッドカーなど高電圧系を持つ電動車の整備をおこなうために「低圧電気取扱」の講習を受けるというのも近年の自動車整備士においては常識となっている。低圧といえども、この講習を修了すると直流750V以下の電動車が扱えるようになる。たとえば、日産リーフの最大電圧は400Vなので、従来からの整備士が低圧電気取扱の講習を修了していれば、その整備や修理をおこなうことは可能なのだ。

 そもそもハイブリッドカーや電気自動車といった電動車であってもタイヤやサスペンション、それにメカニカルブレーキといったシャシー系の構造や仕組みがまったく違うというわけではない。たしかにエンジン車に比べるとバイワイヤといって電気信号に置き換えた領域は増えているが、それは電動車に限った話ではない。さすがに電気自動車になるとエンジンオイル交換はなくなるが、タイヤやブレーキといった消耗品を交換することは必要であり、整備が不要になってしまうわけではない。

 少なくとも日本においては電動化や自動運転技術というのは急に始まったものではない。ハイブリッドカーは1997年に誕生しているし、先進運転支援システムもSUBARUが停止までカバーするAEB(衝突被害軽減ブレーキ)の「アイサイトver2」をローンチしたのは2010年である。すでに多くの整備や修理がなされてきているし、廃車にした際の処理といった課題もクリアしてきている。

 というわけで、電動化が進んだからといって突然、自動車整備士事情が大きく変わるということはないだろう。それは、すでに徐々に変化してきているからだ。

 むしろ、シェアリングが主流になってクルマの数が減ったときに整備業界の規模がどうなってしまうのかという方が業界的には大きな課題であろう。これまでのように個人所有のクルマをメンテナンスするというビジネスモデルは崩壊してしまうかもしれないからだ。

 とはいえ、シェアリングということはレンタカーの基準が適用されるはずで、そうなると車検は一年ごととなり、整備ニーズは増える可能性がある。さらにシェアリングでは、クルマのコンディションを一定レベル以上に保つことが求められるため、マイカーより頻繫な修理が必要になる可能性もある。そう考えると、自動車整備業界を全体的に見たときの規模は大きく変わらないかもしれない。

 もちろん、CASEというトレンドがどんどんと進むなかで、大口顧客を得るのが難しい街の整備工場の存続が怪しくなるという可能性は否定できないのも事実だが……。

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みんなのコメント

10件
  • 何を言いたいのか?理解に苦しむ記事ですね。
    2級整備士でも3級整備士でも、新しい技術を学んで、
    新しい車の整備に取り組めば良いだけの話です。
    ただ、自動車全般を取り巻く環境の変化は否めません。
  • いろいろ言っても「クルマの電動化」は止まりません。
    新しい技術を学ばない人は置いていかれるだけです。
    これはIT化で多くの業種が通ってきた道です。自分も生きるためにパソコンを覚えた一人です。
    自動車整備士も同じ事です。大変ですけど頑張ってください。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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