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SOFT99の新製品「拭くだけレインドロップ 20カット巻」と「ぬりぬりガラコDX」を実際にテスト! 手っ取り早くて簡単確実だった!

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SOFT99の新製品「拭くだけレインドロップ 20カット巻」と「ぬりぬりガラコDX」を実際にテスト! 手っ取り早くて簡単確実だった!

 2022年3月1日に新発売となったSOFT99「拭くだけレインドロップ 20カット巻」と「ぬりぬりガラコDX」。「拭くだけレインドロップ 20カット巻」は洗車後の水滴をどんどん拭き上げるだけの簡単作業で、ガラスとボディ同時に撥水コーティングが完了するドライシートタイプのコーティング剤。

 「ぬりぬりガラコDX」はフッ素不使用のガラスコーティング剤で、液剤の改良により、ガラコ史上最強の撥水性と、約4ヵ月という高耐久性、隅々まで塗り込める四角い首ヘッドを採用している。

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 今回、新発売となったSOFT99の2製品を実際にテストし、どれほど進化しているのかモータージャーナリストの高根英幸氏が徹底チェック!

文、写真/高根英幸

■コーティング剤が染み込んだシートで拭きあげる「拭くだけレインドロップ 20カット巻」

「拭くだけレインドロップ 20カット巻」は、幅広厚手のシートをロール状にして内部にコーティング剤を含ませている。20シート入りで価格はオープン価格(実勢価格は1280円)

シート1枚の大きさは280×280mm。吸水性の高いキッチンペーパーをイメージしてもらえばわかりやすい。通常、これを2枚重ねて水に濡らして絞って拭きあげる

 クルマというより洗車が趣味で、月に何度かは休日の半日を掛けて愛車をじっくり磨き込む、というオーナーも意外といるものだ。

 新しいケミカル用品を試す時のワクワク感、キレイになったクルマを眺めた時の達成感、雨に濡れてボディに乗った無数の水滴が流れた時の満足感……。洗車の仕方やこだわり方も千差万別なら、その喜びも人それぞれにあるほど洗車はクルマ好きにとって奥深い楽しみだ。

 けれども忙しい日々を送っている社会人にとって、クルマはキレイで水を弾く様を見たいけれど、時間がない、休日は別のことに時間を使いたい、というドライバーも少なくないだろう。

 かく言う筆者もその一人で、シャンプー洗車してトラップネンド、水アカ取りで磨いてから高級カルナバワックスを塗り込む、なんて作業を楽しんでいたのは随分昔のこと。最近は水アカ落としシャンプーやコーティングシャンプーなどを使って、時短洗車で済ますことがほとんどという有様だ。

 こうした多機能商品も昔は作業時間の短縮だけが魅力で、それぞれの機能は単機能商品には敵わない(当たり前だが)ため、仕上がりの満足感も手軽さに合わせてそれなり、という印象だった。

 けれども、やはり洗車用品は常に進化しており、市場にはより手軽に、より効果が高く、より多機能な商品が続々登場し続けているのだ。

 「レインドロップ」は、洗車用品の老舗ソフト99が2019年に発売したコーティング剤で、洗車後のボディやガラスをコーティングして撥水加工できる、というもの。手軽さと耐久性の高いコーティング効果が人気で、新たな定番商品となっている。「拭くだけレインドロップ」はそんな人気商品から派生した新商品。

 厚手の不織布がロール状になっていて、このシートで洗車後の水分を拭き取るだけでコーティング作業ができてしまうというのがウリだ。

 こうしたコーティング剤やワックスなどで、実際に使っているドライバーが少なからず感じていることは「クロスに吸収されてしまう部分がもったいない」と、いうことではないだろうか。

 クロスにケミカル剤を塗り付けてから、ボディに塗り込むタイプでも、ボディに直接スプレーする商品でも、塗り広げる際にはクロスにかなりの部分が吸収されてしまう。

 しかしこの「拭くだけレインドロップ 20カット巻」の場合、両面が合成繊維、真ん中がコーティング剤という3層構造で、水分を吸い込んだシートからコーティング剤が染み出す仕組みのため、シートにコーティング剤が吸い取られていくようなことがない。

 ボディの大きさに合わせて使うシートの量を調整すればいいので、コーティング剤が無駄にならない気がするのは、気持ち的にも嬉しい。

 従来商品のレインドロップをさらにこだわって使う場合、最終的には仕上げ拭きしたいので洗車後の濡れたボディにスプレーして、水分を拭き取りながらレインドロップを塗り広げていくので、仕上げ用の乾いたクロスを別に用意する必要がある。

 こだわって洗車するとお手軽なハズの洗車後のコーティングが、結局結構な手間になってしまうこともありえるのだ。

 その点、「拭くだけレインドロップ20カット巻」は拭き上げ用のシートがコーティング剤を含んでいて、洗車からこのクロスだけでコーティングが完結する。もっとも、こだわるヒトは最後に乾いたクロスで磨いたほうがいいのかもしれない。

■「拭くだけレインドロップ 20カット巻」の使い心地をチェック

ボディの水分を拭き取っていくと、やがてクロスとボディの間がヌルヌルするように。コーティング剤が染み出してボディに塗り広げられているのだろう。やがて水分が減るとツルツルした感触になっていった

 さて、この「拭くだけレインドロップ 20カット巻」を実際に使ってみた。他の機能を持たないカーシャンプーで洗車して、濡れたままのボディに拭くだけレインドロップのシートをロールから切って一度濡らし、絞ってからボディの水分を拭き取る。

 濡らして絞ることでコーティング剤が流れ出してしまうのではないか、と想像していたのだが、塗らした途端に漏れるように出てくるものではないので、そんな心配は杞憂だった。

 むしろ完全に乾燥した状態では水滴を拭き取ることができず、ボディを傷付けてしまう可能性もある。それに一度濡らして絞ることでコーティング剤がシート表面に染み出てくるため、濡らして絞る必要があるのだろう。

 まずはボディの水分を拭き取るように、全体をサッと拭き上げるようにしてシートに水分を吸収させていく。すると、使っていくうちに塗装面とシートの手触りが変わってくるのが分かった。

 最初はサラサラとシートと塗装面の間に水が介在している感触だったのが、だんだんヌルヌルとした感触になっていく。3層構造のシートの中間に含侵されているコーティング剤が染み出し、塗装面に塗り込まれていくようだ。

 何度かシートを絞っては拭き上げるという作業を繰り返していく。厚みがあったほうが拭きやすいので2枚重ねて使用し、二人で作業したこともあったが、大きめのクルマ(フィアット・ニュームルティプラ)ながら4枚のシートで十分にクルマを拭き上げてコーティングすることができた。

 最後はツルツルとした感触になり、しっかりとコーティングの被膜が感じとれる。これはコーティングシャンプーを使ってセーム革で拭き取る時には得られなかった感触で、なかなか気持ちいい。

 コーティングシャンプーでも表面はセーム革が滑るようになるのだが、筆者の印象ではもっと薄い被膜感なのだ。流水で洗い流してしまう分、コーティング剤の定着にも限りがあるのだろう。

 「拭くだけレインドロップ 20カット巻」の場合、最終的にはシートでクルマを磨き込んでいるという感覚になり、より厚いコーティング被膜も得られるのではないだろうか。

 撥水効果は、ボディには約2ヵ月、ガラスには約1ヵ月持続する。ガラス系のコーティングと比べれば、耐久性は限られるだろうが、手軽な割に深みのある光沢が得られるのも嬉しい。セーム革で拭き上げるより、磨き込んでいるという感覚が楽しめるのもいい

 フクピカは水なし洗車の定番商品として完全に定着したが、厚手のウエットティッシュタイプで乾いたボディに使う仕様。それに対し、この「拭くだけレインドロップ 20カット巻」はキッチリ洗車してから拭き取りと同時に磨き込める。これはコーティングシャンプーなどではできないものだ。

 何度も乾拭き(実際にはシートは湿っているが)するように仕上げると、コーティング被膜が厚くなるのか光沢感が高まる印象で、仕上がりも非常にキレイ。ソフト99広報の田中さんによると、冬の時期は、洗車直後よりも1日乾燥させた状態のほうがコーティング被膜が安定して、より撥水効果が高いようだ。

■ガラコシリーズ史上最強レベルの撥水性と高い耐久性・作業性を実現した「ぬりぬりガラコDX」

「ぬりぬりガラコDX」。長方形の分厚いフェルトが塗り込みやすさを向上、新技術SARFにより拭き取りやすさと、フッ素不使用にも関わらず、撥水効果は約4カ月持続する、高耐久性を実現している。価格はオープン(実勢価格は980円)

四角い形状のためウインドウの隅まで、ウェザーストリップやボディにかかることなく塗り込むことができる。しかも首振りヘッドなのでウインドウの角度に応じてしっかり塗り込むことができる

 ソフト99の新商品としてもう一つ、「ぬりぬりガラコDX」も試してみた。これはぬりぬりガラコシリーズの最新版で、「ガラコ」シリーズ史上最強レベルの撥水性と高い耐久性・作業性を実現したそうだ。

 「ぬりぬりガラコDX」はフッ素不使用のシリコーン系。通常のシリコーン系の撥水効果は2~3ヵ月が限度だが、「ぬりぬりガラコDX」は液剤の改良により、約4ヵ月も長持ちするという。

 また、ガラスの隅々まで塗り込める四角い形状としたほか、ウインドウの角度に合わせてヘッドが自動調整でき、垂直なガラス面でも液を出しやすい首振りヘッドを採用しているのが大きなポイントだ。

 使い方としては、最初は本体のフェルト面をガラス面に押し付けながらフェルトに薬剤をしみ込ませていく。これもソフト99広報の田中さんによれば、分厚いフェルト部分に液剤をしっかりと含ませてから塗り広げるのがコツなのだとか。

 そのためフロントウインドウに押し付けながら液剤をまんべんなくフェルトに含ませるには、ウインドウの傾斜による偏りを考慮する必要がある。

 傾斜の下側のフェルトにある程度しみ込んだのが見えたら90度ずつ回転させてボトルを握ってしみ込ませないと、その時に下側にあるフェルト部分だけにしみ込んで垂れてきてしまう。

フロントウインドウに押し付けながらフェルトに液剤を含ませていく。ウインドウの傾斜により下側に液剤が集中するので、しみ込んだら向きを変えてまんべんなくしみ込ませる

 フェルトに十分しみ込んだら塗り広げていく。これはパッケージの説明によれば縦方向と横方向に分けて直線的に塗り重ねることで塗りムラを抑えられるのでいいらしい。

塗り込みの様子。縦と横に直線的に塗り込み、液剤を出し過ぎないようにして弾きを抑える

 ガラス表面で液剤が弾かれるようになってムラが発生しやすい場面もあったが、押し付ける力を弱めてサッと横に塗り広げるようにしてやると薄くムラなく塗り広げられた。

 乾燥後の拭き取り作業は、基本は固く絞った濡れタオルで行なうだけでよいのだが、水で濡らして固く絞ったマイクロファイバークロスで仕上げ拭きを行なったが、拭き筋が残らないのもポイント。

拭き取り性が高いのもポイント。マイクロファイバークロスを仕上げに使うと拭き筋も残らず気持ちいい

■施工後、1日置いて撥水具合をチェック

霧吹きで水を噴霧すると、高い撥水効果を発揮! 水玉が大きくなる前に流れ落ちていく

 1日置いて、コーティング被膜が完全に形成されたのを待って、撥水効果を確認してみた。まずは駐車したまま霧吹きで水を噴霧すると、細かく水滴が弾くように盛り上がり、コロコロと流れ落ちていく。かなり小さいサイズの水滴でも流れ落ちていって、本当に小さな水滴しか残らない。

 走らせてみると、その撥水効果はさらに顕著で、40km/hを超えると横に上方にと水滴が流れ出していく。

 ちなみに「ぬりぬりガラコデカ丸」の水滴が流れ出すのは45km/hとのことだから“最強レベルの撥水効果”というのも頷けるものだ。それでも完全に水滴は除去されないので、時々はワイパーを使うことにはなる。

 ガラコシリーズも今や使用目的で選べるほどたくさんの商品ラインナップがある。筆者はウォッシャー液型のガラコウォッシャーを愛用してきたが、やはりぬりぬりガラコのほうが、撥水効果は段違いに高い。これからは時間に余裕がある時には「ぬりぬりガラコDX」を使って、併用していくようにしたいと思った。

 そして「拭くだけレインドロップ」のほうは、「ぬりぬりガラコDX」ほどの撥水力はないものの、サイドウインドウやボディの水弾きはまずまずで、雨が降ってもボディに汚れが残り難い。

 毎回コレを使わなくてはならないという押し付け感もないので、状況に応じてコーティングシャンプーや汚れ落とし効果のあるケミカルなどと使い分けたい商品だ。

施工後1日経った状態での水弾きの様子。「ぬりぬりガラコDX」ほどの撥水効果はないが、光沢感と撥水効果は十分に感じられた。時間がある時には、洗車後の拭き取り作業をコレで丁寧にやれば、効果が期待できそうだ

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