現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 雪道で最新電動4WDの実力を再確認! 日産・エクストレイル「e-4ORCE」モデル、試乗インプレッション

ここから本文です

雪道で最新電動4WDの実力を再確認! 日産・エクストレイル「e-4ORCE」モデル、試乗インプレッション

掲載 更新 34
雪道で最新電動4WDの実力を再確認! 日産・エクストレイル「e-4ORCE」モデル、試乗インプレッション



4WDシステムの前後輪トルク配分制御のメカニズムはいろいろとあるが、走行状況に素早く柔軟に対応できるという視点で最良のシステムになるのは、前後に独立した駆動モーターを備える電動4WDだろう。そのメリットを最大限に活かした最新の4WDシステム「e-4ORCE」を採用しているのが、日産エクストレイルの強みになっている。雪道での頼もしい実力ぶりをお伝えしよう。

ちょっとの違いで大違い!? 寒い日のカーエアコンの正しい使い方って知ってる?

●文:川島茂夫 ●写真:日産自動車/編集部

圧雪路から新雪、ゆかるみまで、冬のあらゆる路面状況に対応できる万能選手

前後2つの高出力モーターとブレーキが統合制御を行うことで、駆動力を自在にコントロールする電動駆動4輪制御システム「e-4ORCE」。タイヤのわずかなすべりを瞬時に検出し、グリップ限界を見極めながら走行できる特性は、オンロードではもちろんのこと、路面抵抗が激減する濡れた路面や雪道でも安定した走りを披露してくれる。

今回試乗したエクストレイルの4WD車は、全モデル「e-4ORCE」を標準採用。日産の現行ラインナップにおいて、もっともスノードライブに適しているモデルといってもいい。

試乗コースは、標高の高低差が大きめということもあって、10cm前後に圧雪された路面もあれば、一部アスファルトが見えるような溶けかけの路面まで、雪国でよく見かけるコンディション。

そんな状況下で存分に試した雪道でのエクストレイルの運転感覚は、素直の一言に尽きる。スタッドレスタイヤのグリップ力の限界の範囲なら、力学的に正しく導くような制御をごく自然に行ってくれることが強く印象に残る。グリップ変化の予兆の捉え方や、e-4ORCEの制御介入も早めに細かく駆動制御が行われることで、雪面から感じる違和感も少ない。

アクセル/ブレーキを強めにかけたりするような少し荒っぽい運転をしたとしても、スタッドレスタイヤのグリップ力の限界を超えない限りはシステム側が均すような制御を行ってくれるので、雪道でのセオリー(急なハンドル操作やアクセル/ブレーキ操作をしない)に則った運転をしていれば何の問題もない。
唐突なスリップに身構える必要もなく、ドライバーの精神的な疲労はかなり軽減してくれる。

だが、システムを過信しすぎて調子づくのは禁物だ。路面とタイヤのグリップ限界を超えてしまえば、加減速も曲がることもできなくなるのはFF(FR)駆動のクルマと同じ。しかも、車体スリップアングルなどを適切に制御できるということは、バランスよく4輪のグリップ力を使えるという意味であり、限界を超えた時はグリップ力に余裕があるタイヤがない状態になってしまうということ。オーバースピードなら速度とグリップ力が釣り合う旋回半径に沿って、ラインが大きく膨らんでしまう危険がある。けっしてe-4ORCEは魔法のツールではないのだ。

FFとe-4ORCEの価格差は約30万円ほど。選ぶ価値は大きい

とはいえ、しっかりと道路と路面の状況を把握できていれば、雪道の運転は快適そのもの。加減速の感覚や操舵のコントロールの塩梅は、ドライ路面と大きく変わらない。轍による方向性の乱れも少なく、直進は落ち着いて走ってくれるし、コーナーでのアンダーステアやオーバーステアに不安がる必要もない。常識的な範囲で運転している分には、雪景色や会話を楽しむ余裕も生まれるはずだ。

e-4ORCEに限らずとも、最近のe-POWER車は、電動の即応性や高精度のトルク制御を用いることで、乗員に感じられないほどの微細な制御を行っている。前後に駆動輪を持つ4WD車なら、その安定感はさらに高くなるというわけだ。

エクストレイルの場合、FF車とe-4ORCE車(4WD)の価格差は装備揃えのグレードで比べると約30万円ほど。雪路での性能差だけでなく走りの質や操安性でもe-4ORCEにはメリットがあるだけに、降雪地域のユーザーでなくても、e-4ORCE車は選ぶ価値が高い。魅力的な選択肢になってくれるはずだ。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

約150万円から! トヨタ新型「プロボックス」が凄い! “商用バンの皇帝”が「22年目の進化」どんなモデルに? 遊び用の「カスタムベース」にも最適な姿とは!
約150万円から! トヨタ新型「プロボックス」が凄い! “商用バンの皇帝”が「22年目の進化」どんなモデルに? 遊び用の「カスタムベース」にも最適な姿とは!
くるまのニュース
一体いつまで供給してくれる? バイクに長く乗るには必要不可欠な純正部品
一体いつまで供給してくれる? バイクに長く乗るには必要不可欠な純正部品
バイクのニュース
山本舞香さん、ABEMAサポーター就任でWRCの魅力を体感。「ラリーって映画みたい!」推しマシンも発見?
山本舞香さん、ABEMAサポーター就任でWRCの魅力を体感。「ラリーって映画みたい!」推しマシンも発見?
AUTOSPORT web
三菱『アウトランダー』のマルチメディアに高評価、小型/コンパクトセグメントで初の1位…J.D.パワー米調査
三菱『アウトランダー』のマルチメディアに高評価、小型/コンパクトセグメントで初の1位…J.D.パワー米調査
レスポンス
「ハコスカ」を手放したタイミングでトヨタ「コロナマークII」に出会う! 自分でレストア…いまでは通勤用としても活躍中の旧車とは
「ハコスカ」を手放したタイミングでトヨタ「コロナマークII」に出会う! 自分でレストア…いまでは通勤用としても活躍中の旧車とは
Auto Messe Web
【リコール】ホンダ ゴールドウイング、ほか2車種 計2,041台
【リコール】ホンダ ゴールドウイング、ほか2車種 計2,041台
バイクブロス
乗用車大手8社の世界生産4年ぶり減少、トヨタの認証不正、中国苦戦響く[新聞ウォッチ]
乗用車大手8社の世界生産4年ぶり減少、トヨタの認証不正、中国苦戦響く[新聞ウォッチ]
レスポンス
レクサスの小型SUV『UX300h』、2つの個性が際立つ特別仕様車登場…511万円から
レクサスの小型SUV『UX300h』、2つの個性が際立つ特別仕様車登場…511万円から
レスポンス
1戦だけで計20秒ペナルティ、それでもフェルスタッペンは止まらない。ジョニー・ハーバード「彼はそんなことする必要ないのに」
1戦だけで計20秒ペナルティ、それでもフェルスタッペンは止まらない。ジョニー・ハーバード「彼はそんなことする必要ないのに」
motorsport.com 日本版
人気すぎて受注再開の目処立たず!? トヨタ「ランドクルーザー」“使いきれない性能”が逆にイイ! 一体何が魅力なのか?
人気すぎて受注再開の目処立たず!? トヨタ「ランドクルーザー」“使いきれない性能”が逆にイイ! 一体何が魅力なのか?
くるまのニュース
【セミナー見逃し配信】※プレミアム会員限定「車載アプリが創る2030年の移動文化~先例づくりを進めるスタートアップの事例とともに~」
【セミナー見逃し配信】※プレミアム会員限定「車載アプリが創る2030年の移動文化~先例づくりを進めるスタートアップの事例とともに~」
レスポンス
自転車の「ながらスマホ」で罰金10万円に! 11月から罰則制定で何が変わる? 「自転車だから大丈夫」では無くなる法改正とは
自転車の「ながらスマホ」で罰金10万円に! 11月から罰則制定で何が変わる? 「自転車だから大丈夫」では無くなる法改正とは
くるまのニュース
最近見かけるモペットは、どういうバイク!? 交通ルールとは
最近見かけるモペットは、どういうバイク!? 交通ルールとは
バイクのニュース
F1ドライバーのレースの仕方が変わる? メルセデス代表「フェルスタッペンのペナルティがきっかけになる」
F1ドライバーのレースの仕方が変わる? メルセデス代表「フェルスタッペンのペナルティがきっかけになる」
motorsport.com 日本版
「世界で最も優れたデザインの車」がEVで進化! レンジローバー『ヴェラール』後継の最終デザインは
「世界で最も優れたデザインの車」がEVで進化! レンジローバー『ヴェラール』後継の最終デザインは
レスポンス
99万円で「4人」乗り! ダイハツの“新”「最安セダン」に反響多数! 「安い!」「イイクルマ」 ダントツ安い「ベーシックモデル」装備向上! お手頃な「新ミライース」発売
99万円で「4人」乗り! ダイハツの“新”「最安セダン」に反響多数! 「安い!」「イイクルマ」 ダントツ安い「ベーシックモデル」装備向上! お手頃な「新ミライース」発売
くるまのニュース
デニムに包まれたヤマハ「XSR125」!? デニムブランド「TOM WORKS」とヤマハがコラボを実施
デニムに包まれたヤマハ「XSR125」!? デニムブランド「TOM WORKS」とヤマハがコラボを実施
バイクのニュース
【試乗】最注目の新型オールシーズンは雪上性能がバッチリ! 雪上でピレリのウインタータイヤ4本を乗りつくした
【試乗】最注目の新型オールシーズンは雪上性能がバッチリ! 雪上でピレリのウインタータイヤ4本を乗りつくした
WEB CARTOP

みんなのコメント

34件
  • おーchan
    雪道を走るのなら、このシステムが最強かと。けど、もっと悪路になると機械式の強みが出てくるのかなぁ…
  • K.777-300
    電気で走るのに燃費が13kmって。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

360.1533.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

14.8558.0万円

中古車を検索
エクストレイルの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

360.1533.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

14.8558.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村